クラスのマドンナに告白したら体毛で振られたのでこのクリームで逆転した
「僕と付き合ってください!」
彼にしては随分と頑張った方だと思う。
郷毛=マクゴナガル齢17歳の決死の特攻だった。このご時世に直接会う必要もない。電話1本で充分なのにわざわざ校舎裏に呼び出して、古風に面と向かっての告白。
「えっと…」
言葉に詰まったお相手は案条件子。我がマルチ高校の2年生。
クラスのマドンナである。奇跡的に2年間クラスが同じだった
という理由だけで告白される方も迷惑なものだ。とにかく断る理由を探す。
「私、腕毛が地面にまで着くくらい伸びてる人とは付き合えないわ。ごめんね。」
愕然とするマクゴナガル。彼はその振袖に似て非なる腕毛を震わせながら、言葉を捻り出した。
「僕はっ!この腕毛で案条さんを幸せにできるよ!」
「嫌よ!だってあなた裏で不清潔の象徴として崇められてるのよ!あぁもう近づかないで!毛がキモイ!」
マクゴナガルは膝から崩れ落ちると、腕毛を高速で回転させながら浮遊し、その場を後にした。
「ただいま」
「おかえりマクゴナガル遅かったね。遅かったと言えばこの脱毛クリームを使って腕毛を脱毛しなさい」
「うん!」
彼は脱毛クリームによって腕毛を脱毛し、テストでは学年1位
を。部活では全国大会に出場し、マクゴナガルの名を轟かせた。