「私の家族」その2
ユカリはアスカの所存について問い質すとユイとノアもいつの間にかいなくなっていたと、連絡する手段が無く手掛かりが乏しいと判断し、一旦家で待つことにしたがそれでも帰って来ない、食事を済ませたユカリ達はアスカを探しに一旦バラバラになって捜索することに、ユカリは取り敢えず喫茶店へと行くとそこにはアスカとエインデの姿があった。
見るとアスカの失った腕は新しい義手が付けられており動作確認をしていた。話によると昨夜エインデからダンテ・アルキデスから義手をプレゼントされそれをアスカに渡す為に早朝から呼び出したとの事。ユカリはほっと胸を撫で下ろしユイに報告した。
「もぅ〜心配したんだよ?」
てっきり何かに巻き込まれたと思ったけど義手を貰っていて確認していただけで良かった、今度からはアスカちゃんにも戦士用スマホ (皆からはデバイス)と呼ばれている物を所持してもらわないと心配で仕方ない。
「ごめんね、メモとか書こうかなって思ったけど義手が貰えるって言われて嬉しくて忘れちゃったの」
なんてお転婆な………でもそれ程大事な一部だと思うと飛んで喜ぶのも無理もないか。
「ローグ君も私かゆいゆいに一声掛けてよ?」
私は一番の原因に怒ると何故か申し訳無さそうに謝った。
「つい忘れていてな…ごめんな」
何だろう、素直に謝られると逆に気持ち悪い。そしてなんか立ち振る舞い変わった??
ローグ君は私に近寄って優しく頭を撫でた。
「昨日はご苦労さま、よく頑張ったな」
「○◇☆▽■☆▼⚫◐◆○◆!?」
どうなってるの!?えっ、誰!?こんなに優しい笑顔浮かべる人だっけ!?いつもは冷酷無表情で人殺ししてそうな人相だったのに今日は物腰柔らかくて物凄く違和感があるよ!?
「あはは、ごめんな。記憶が残ってるせいで気持ちが緩くなってるのかもな」
分からない分からない、記憶が残ってると人格変わるの!?昨日とまるで温度差が違うよ!?
私はローグ君の仕草に戸惑ってると背後から咳き込むゆいゆい達がいた。
「ちょっと〜ローグちゃん!キャラクターが違うでしょ〜!」
だが何故かまるで演技する役に指摘するような口振りに思わず聞き返してしまった。
「キャラクター?」
よく分からないが誰のキャラクターを演じてるのは分からないがこれがローグ君の本性なのだろうか?
「すまないな、記憶が残ってるもんでつい喜んでしまった」
咳払い一つすると表情が固まりいつも通りの雰囲気を放つ。何故役を演じなければいけないのだろうか?最初はびっくりしたけどあの優しさならもっと皆からは好印象なのだろうに、何か理由があっての役なのだろうか?
ゆいゆいはローグ君に駆け寄り耳元で何かを囁いたが聴こえなかった。
「ローグちゃんとお姉さんはダークヒーローなんだからちゃんと敵っぽくしないと!」
「了解した」
何の話をしてるのかサッパリだけど多分私が聞いいても多分理解するのに一苦労しそうだ。
「ユカリさんだけズルイです…頭撫で撫で‥」
それに何だか反感を買った気がする。物凄い恨みと嫉妬のオーラが背後に蠢いている気がする。
「ユカリちゃん見てみて!人の腕っぽいかな!?」
そんなことを気にせずアスカちゃんは自慢気に義手を見せた、まだロボットの腕に見えるけど人の肌色や皮膚は完全に人の腕そのものだった。
「触ってもいい?」
興味本位で手に触れると少しひんやりしていて触り心地は良かった。
「えへへ、これでまた人間に近付いたかな?」
もう人間なんだけどな………というツッコミは押し殺してコクリと頷くことにした。
「ユカリちゃん、ちょっと良い?」
と有無を言わず私の胸を鷲掴みした!?赤面しそうになったがそれどころじゃない!!
「い、痛い!!いたたた!」
鷲掴みされた胸が千切れるくらいの握力で危うく乳房が一つ無くなるところだった。
「試しに人の身体を掴んだけどまだ上手くいかないな……ごめんね……」
優しく撫でてくれたけど痛みが引かない………まさか胸を触られるなんて予想外過ぎてびっくりしたけど痛みで何処かへ行ってしまったようだ。
「もう一度挑戦したいけど……駄目だよね?」
まさかもう一度やりたい……?
「うん、やるならフルーツ潰しして」
あんな痛いの二度とごめんだと不機嫌に怒ってしまった、その後アスカちゃんはちゃんと謝ってくれたので許すことにした、悪気があってやった訳じゃないし義手の調整には私も手を貸そうと思った。




