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幻影道 第四巻   作者: SAKI
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「Destroyer」その1

「っ、貴女は!」


 何故だか知らんがサクラを抱いている奴が見えたから取り敢えず殺してみたが正解か。奴は研究員の一人、禁忌の魔法使い【時魔法】を操る女か。顔はよく見えないが何処かで見たことある瞳だ、そんなことは置いといて問題はサクラの方か。


 変なヤク打たれてピクピクしている、口が閉じれないのか唾液がだらだらして悪く言えばヤク中に見えるな。


「そいつは返してもらうぞ、どっかの馬鹿が過保護なもんでな」


 足を踏み込むとローブ姿の女付近にいた取り巻き達が一斉に襲い掛かってくる。


「Xフレア」


 火炎の如く放たれる魔法はどっかの誰かさんがみたいな魔法を一斉に放つ。


 躱すと着弾した途端に小爆発が起き地面を吹き飛ばした、分断されたが特に問題は無いな。


「Xトルネード」


「Xライト」


「Xバブル」


 続けてまたどっかの奴の下位互換のような魔法が息を吐く間も無く放たれる、こんなパチモン魔法なんざ俺には無意味だと言うのに。


「黙ってろ」


 腰に付けてある二つの特殊な細くて脆い金属棒を叩き鳴らすと不快なハウリング音が響き渡る。そいつを投げつけると棒は粉々に砕け周囲に不快なハウリング音を撒き散らす、耳栓あっても貫通するほど不快かつ頭痛を引き起こす妨害アイテムだが効果覿面のようだ、相手は耳を抑えながら倒れ込みサクラを抱えた奴も手を離すその隙に影に身を包み背後から腕部から氷の剣を作り喉元に突き刺す。


 ハウリング音が無くなる前に分断された場所の物陰へと身体を移す。


「一瞬で状況を理解し僅かな隙と時間で取り戻すなんて……」


「一応これでもプロなんでな、チンタラしてたら殺れる者もやれない、無駄な疲労もすることも無い、戦闘以外はな」


 本来なら素手で殺し合いを楽しもうとしていたが人質がいるなら除外だ。今は普通に潰してやることにしようとしたがローブの女は取り巻き共を下がらせる。


「ちっ、逃がすかよ」


 撤退の合図だと気付き急ぎ刃を向けるがサクラが激しく痙攣し息苦しそうに咳き込んでいる、追い打ちしたいが今はサクラの方が優先か…また誰かに連れ去られては堪らない、見逃すことにはなるが奴の排除もまた計画外だ。


 去り際に彼女は何かを言ったように聴こえたが上手く聞き取れない、仕方なくサクラの救護をすることにしよう。


「あえて戦わず立て直す………いやあの状態だと戻って来る可能性は薄いか?」


 相手は俺の力量を見たのかそれとも一旦撤退しただけなのか取り敢えず今はサクラを立て直すか。


☆★☆★


「うぅ………ありがとう……」


 首元に薬剤を打たれた跡と副反応の紫色になっているな、しかも複数同じ箇所に打ってるから反応が濃くなっているのか?だがそれにしても喉元が変に赤くまるで“誰かに噛まれたような跡”のようだ。数十分経っても体調が戻らないせいで小一時間掛けて休ませると漸く意識と痙攣が治まったようだ。


「もう動けるか?」


 短く問うと小さく頷いた、まだ本調子じゃ無いのかまだ多少フラついている。


「ごめんね、肩を貸してくれない?」


 潤んだ瞳に迷わず頷く、サクラは謝りながら肩を貸すのが面倒さくなったので担ぐことにした、所謂お姫様抱っこって奴か?


「あ、ありがとう………迷惑だよね?」


「いや、お前は軽くて問題無い」


「そ、そう?あんまり食べてないからかなぁ?」


「そこなのか?」


 他愛も無い会話だが姉さんよりかは楽しい気がする。サクラの頬が少し赤く朗らかに笑っている、もう少し休ませた方が最適だがノア達を見捨てる訳にもいかない、彼女達は前線を維持出来ているだろうか?


 サクラがぐったりしてる時に色々と調べさせて貰ったから後はここを乗っ取るだけだが違和感がある。さっきからあのローブ姿の女以外の権力者が見当たらない。


 エインデは敵のリーダー的存在について深く考えているとサクラが急に叫び出した。


「ローグ君!後ろ!!!」


 その言葉に目を凝らす俺は遠くからダガーナイフが飛んでくるのだが目標は俺じゃない、サクラだ!


「ちっ!!」


 サクラ目掛けて飛んできたナイフをその身で防ぐ、このナイフただのナイフじゃないな。突き刺さると破裂するような痛みと痺れるような感覚、面白い。


「ほう、よく一瞬で判断したな幻影守衛騎士団団長のエインデ」


 その言葉に身体を向けるとそこには二人のリーダー格らしき人物が居た。


「闇星の指名手配犯とつるんでいるのか?ラヴクラフト?」


 一人目は六十人殺しの指名手配犯のギャリス、そしてもう一人が……闇星の研究員ラヴクラフトか。


「ふっ、私は一応研究員幹部なんでな、此処から先は生きて帰す訳にも行かないのでな」


 いきなり戦闘態勢かよ、まぁいい。今回は楽しめそうだ、殺し合いをする瞬間が一番生を実感する。


「ローグ君…………私も戦う」


「無理はするな、お前は援護に回れ」


 殺すのは俺だ、楽しく殺ろうじゃないか。


「ローグ君、楽しそうだね…」


 ボソリと呟くサクラに俺はどんな姿が映っているのだろうか?


「まぁな」


 ふと笑みを零すと俺達も戦闘といこうとじゃないか、殺すか殺されるか楽しみだ。

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