「Everyday」
「ただいま………」
ノロノロと帰る姉、姉が帰ってきた。とても疲れているのか目が死んだ魚の目をしている。いつもは天真爛漫な女性もまた疲労という言葉にはかてんのだろうな。
ソファーに倒れ込むととても眠たそうに欠伸をする。このままだと寝かねないから声を掛ける。
「寝るなアホ、地球では帰って来た時にする習慣があるだろ?」
取り敢えず叩き起こして手洗いうがいを済ませリビングにある椅子に腰を掛ける。仕方無いから作ってやった軽食をテーブルに置くと眠たげに食事する。
「ローグちゃん、お姉さん疲れたからお風呂一緒に入って身体と髪洗って〜」
「疲れてるのはお互いだろ」
「お姉さんの方が疲れてるもん〜お願い」
駄々を捏ねるガキのように姉さんからお願いされるが断る。そもそもそんな面倒な事誰がやるんだか…俺は介護士ではない。
「お願いローグちゃん、お姉さんがこのまま倒れて逝っちゃったら復讐出来ないよ〜?折角私達がここまで経営に軌道が乗って殺害も進められるのに表の私が倒れたら大変だと思わない?」
「アンタが倒れたり一月休みを入れ忘れてタダ働きしやがって労基の奴等に叱られてるアホがどこに居る?」
「それならローグちゃんだって子ども事を何も見てくれないし無茶な何度も依頼受けさせて死なせようとしたよね?」
「アンタは皇帝とアリアンロッドの会議を当然の如くすっぽかしやがったよな?」
「ローグちゃんもすっぽかしてたよね?」
「そもそも闇星の連中は揃いも揃ってボイコットだし関係ないな」
「そう言うのお姉さんの責任転嫁だよね?お姉さんを大事に扱ってくれないと困るな〜」
「大体アンタは大人に対してキレるのが早すぎなんだよ、ガキに悪口言った時点で顔面破壊はヤバいだろ、それにガキを監禁した奴等二十人全員殺害したよな、アリアンロッドが処理したんだぞ?」
「あの金髪はこき使っても良いからね、お姉さんは悪くないもん」
「そもそも地球で喫茶店の外でナンパしてきた奴の腹をみそ落ちさせるわ痴漢して来た奴の腕へし折ったりおまけにガキを殴った半グレ集団一夜にして全員病院送りと記憶喪失させたのアンタだよな?派手な行動は控えろと言われたよな?」
「ふん、股の開きやすい奴が悪いの、後子どもは宝よ。傷つけたら相応以上の罰を与えるのが普通でしょ?目には目をよ。」
「アンタはな―――― 」
俺達の長話には出口の無い押し問答を続けどちらが先に折れるかの我慢比べとなった、何の価値もない姉弟喧嘩に意味なんかないのだ。
数十分続けると減らない姉さんの口に良い加減疲労してしまった俺は溜息を吐いて折れてしまった。
「お姉さんの勝ちでいい?まだまだ沢山愚痴はあるけど?」
「いつの間にか愚痴の言い合いになってるもんな…」
「ローグちゃんお喋り苦手だもんね♪降参してお姉さんのお世話して♪」
「介護される満々かよ……」
もう面倒くさくなり仕方なくその後は姉さんの世話を焼くことになった。姉さんはこれを痴話喧嘩と呼んでるが俺に立っては徒労で時間の浪費にしか感じなかったがな。
こうしてまた一日が終わる、特に何の生産性も無い会話に俺は心底うんざりしていた、何の変化の無い日常が進んでいくのがつまらなく思えてきた。