「Brain」
鼻の出血を止めようとノアは優しく手当をしている。その時サクラはまるで小動物のように大人しく処置を受けている。
「ローグさん、もうちょっと手加減してください、いっぱい血が出てるじゃないですか!」
そんなに強くしたことはないが彼女は憤慨しているようだ。
「手加減なんかしてたら徒労だ、停止させるのが一番だ」
「ユカリさんは女の子なんですよ!扱いには注意してください!」
そんなこと言ったら全世界の女に殺されてるさ、そんな面倒なことはしない。
「今のサクラにはこれが適当だ」
「むぅ!!」
怒るノアに対して別に特に躍起なる気は無い、だがそんなことよりも何故サクラは緊急停止したかだ…話では脚や腕をへし折れても何ともなく攻撃を続けたいう話があるが何故か今回は妙に緊急停止したな。顔面に何か秘密があるのか?
「何で助けた?」
手当を終えたサクラは睨みつけるようにノアを見つめるがビビることなく頭を撫でた。
「じっとしてください、鼻が折れてますのでもうちょっと手当させてください」
「だから迷惑だっ………」
「うるさいです、もしユカリさんが攻撃したらプレアさん拘束してください」
コクリと頷きサクラの背後に回りノアは治療に専念する。
「っ…………痛かった…………」
ポツリと呟くその事にノアは俺を睨んだ。
「すみません、私達のお兄さんが手荒な真似をしてしまい悪気は無いのですが私が代わりに謝ります」
サクラに対して優しいノアだがプレアはそれにちゃち入れてきた。
「アタシも優しく治療して欲しいな〜のあっち♪」
「貧乳まな板ツルツルぺったんこは黙っててください顔面撃ち抜きますよ?」
にこやかに殺意を持たれるのがこんなに恐ろしいと思った事は無いだろうな。
「はい、もう大丈夫ですよ」
凹むプレアは放って置いて警戒は解かないがサクラは何故か攻撃してこない。
「ちっ…………」
「ちっ、じゃありません、ありがとうです」
攻撃して代わりに舌打するサクラに対して珍しく強気のノアにサクラは声を漏らす。
「うるさい、アンタに助けて貰いたかった訳じゃない!」
「泣きそうな顔をしてながらツンですか?私の知ってるユカリさんはとっても良い子ですよ」
「黙ってよ!私に指図しないで!」
サクラはファイティングポーズを取るがノアを全く動じない、プレアは身の危険を感じたのかノアに近寄る。
「私は逃げません、ユカリさんは優しい女の子なんです。裏の貴女は表を守る性格なんですよね?」
「そうよ………だから私は表を守る為にアンタ達を疑う、信用なんかしない」
「ならこれ以上ユカリさんを傷つけないでください」
「なっ………!?」
ノアは表に対しての想いをぶつけるとサクラは驚いて背を向けた。
「もしユカリさんに迷惑掛けたくないならこのまま大人しく付いて来てください、なんで来たのかは聞きません、ですが私達を監視する為ならご帰宅ください“迷惑”です!」
何故躍起になってるかは分からんがサクラに対する愛情か何かなのだろうか、今回のノアは全く引かない。
「のあっちってゆかりん大好きだよね……ユイみたい」
「プレアさん、煽ってるならユカリさんと貴女を取り替えますけど?」
「ひっどーい!ゆかりん〜助けて〜」
「ふん」
サクラに助けを乞うと完全に無視された。だが帰る気は無いようだな?
「一応………付いてく…………緑頭……アンタを許さないからね」
「そーですか、ユカリさんに迷惑掛けないでくださいね?」
「ちっ」
舌打をしながら攻撃はしてこない、どういう風の吹き回しだ?それとも彼女に何か秘密があるのか?
「ローグさん行きますよ」
まだむっとしているようだがどうでもいいから無視することにした。トラブルは起きたが取り敢えずサクラは大人しくしてくれることを願うが今回はノアが頼りにするか……何故かまた嫌われた気がする。




