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幻影道 第四巻   作者: SAKI
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「Case2」

 姉さんの指示によって来た場所とはまさかの真桜高校から徒歩十份で歩ける程度のアネモネ地区の裏にある住宅地、ここは近年都市開発が進む中取り残されたような古い建物が多くある地区だ。確かにここなら少し歩けば女子高校生が通る通学路に繋がるが事件発生現場とは何処も該当していない唯一の地区だが…逆に言えばこの場所が一番怪しくも読み取れるな。


「ローグちゃんもう一度スキャンしてくれない?」


 俺はもう一度スキャンして確認するとそこには面白い物が検知された。


「ここは地区の中でも特に一通りが少ない、なのに最近出来た足跡がくっきり残ってる、形跡からして日は経っていない、数値も高いのは最近出入りした可能性が極めて高いってことだね!」


 なんか探偵ごっこしてる気分ではしゃぐアホは放っておいて確かにその線は濃いな、だがここで張り込みするもの面倒だ。


「そうだな…ということは夕方にならないと行動開始しないよな?」


「そりゃあそーでしょうね。でもお姉さんお仕事あるし……その辺で盗んでいたりしてくれると助かるな〜」


「ふっ、いくらなんでもこんな朝っぱから行動する奴なんか――――― ん?」


 俺は辺りを見回すと誰かの気配を感じると遠くの方で人影が見えた、よく目を凝らすとその手には何か女性のようなものが……


「いた……」


「へっ?」


「下着泥棒っぽい奴見つけたぞ?」


 唐突に指を差すと姉さんは勢い良く駆け出した。


「見つけたなら早く言いなさい〜!!」


「さっきだよ、ちょっと待てよ」


「待ってられない〜待っててね、お姉さんの家族〜!!!」


 もう仲間にする気満々じゃねぇか、見かけによらず姉さんはすばしっこい、のんびりしていたら見失うと判断した俺は姉さんの後を追うことになった。


☆★☆★


 何処かの裏路地、寂れた建物や放棄された工具が辺りに転がっており温度が少し下がったような雰囲気だ。実際ここは日当たりも良くないし何より…


「ぬふふふふ可愛いパンツ!ブラジャー!万歳!」


 何十人もの人間が下着を嗅いでいる光景を目の当たりにした。嫌悪感や蔑みや憐れみなど吹っ飛んでしまうような衝撃的な状況に俺達は啞然する。


「うっわ……………………」


「姉さん地が出てるぞ」


 はっと久し振りに見たゴミを見る目を見た俺はツッコむと姉さんは慌てて取り繕う。


「そ、そこのキモイ変態さん年貢の納め時よ!」


 引き攣った顔で説得力に欠けるが大声で犯人を指す。大声で放った為犯人達は挙動不審になる。


「ちっ、何故ここが!?」


「お前パンツ盗まれたのバレたのか!?」


「それともこの持ち主!?」


 烏合無象、百鬼夜行のゴミ共々サツにブチ込んでやろうと戦闘態勢に入ろうとしたその時。


「二十歳未満の下着以外は別にいいからそれだけ返すなら許してあげる」


「「・・・・は?」」


 俺含めてその場で全員が口を揃えてハモった。いやまさかそこまで嫌いなのか?


「そ、それ以外はいいの??」


「うん、だから素直に返しなさい」


 至って冷静だがとんでもない事を言っているのは分かっているのか?


「どゅふふ!ほ、本当に!?」


「キモいから喋らないで、返すの?返さないの?」


 いつもの姉さんらしい言葉で黙らされると男達は即答して下着を返却する。


「もし今度子どもから盗んでみなさい、その時は首が跳ね跳ぶからね?」


「「はっ、はい!!美人のお姉さん!!」」

 

 男達は満足気に姉さんの身体を卑猥な舐め回すようにして脱兎のごとく去って行った。


「あっ、そっち行くのは危ないよ〜逃げるなら裏から………」


 最後に姉さんは何かを言おうとしたがその前に表側からサイレンの音が鳴り響く。


「最近物騒だから朝から警察が人通りの少ない場所を調査してるから気を付けてって言おうとしたのに…」


 姉さんは残念そうに笑いながら下着を見定める。


「えぇ!?お姉さんの子どもの下着が無い!?あのキモ無能共め!!」


「姉さんは最初からそれが目的だったのか?」


 随分やる気があったからと思えば仲間達の下着探しかよ。


「一応はね♪でも良かったユカリちゃんとか無くて〜♪」


 他の似たり寄ったりの下着を把握する姉さんに一つ尋ねた。


「もし持っていたら?」


 俺の言葉に姉さんは満面の笑み浮かべこう答えた。


「骨を抜いた後に肉を絞って血のワインでも作って売ろうかな〜って、ゴミでも消耗品になれるのだがらマシだよね〜♪」


 前言撤回、やっぱり殺す気のようだった。サクラに対しての異常な執着心は単純にサクラハルカの妹だけではなく個人的にとても愛情介しているのだろ。


「さ、後は帰ってくるまでのんびり仕事でもしてようか♪」


「ああ、俺は別に今日仕事ではないがな」


 姉さんは欠伸をしながら仕事時間まで休憩することにした、ついでに渡された携帯にマツキに報告完了とだけ伝えておいた。

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