『元、あったはずだった、暖かい幸せのために』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
『元、あったはずだった、暖かい幸せのために』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
㈠
元、あったはずだった、暖かい幸せのために、
今在る、幻影を焼く。
世界に従う僕は、
言葉を発したほうが良い、自我の為に。
傷付けても、誰も笑わないさ、
ただ、憎まれるだけ。
それでも、退屈だろう?
㈡
果てしない道を歩いていくのが、こんなにも不安で、こんなにも尊いということ。
飾らない姿も、誰も笑わないさ、
ただ、真っ新な正体だと思われるだけ。
元、あるはずだった、暖かい幸せのために、
今在る、幻影を焼く。