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助け合いのせいしん
瓦礫で崩れてた入口を避けて、逆に裂け目の隙間から、校舎に入った。
「あ、ねずみの死体」
「やめとけ、流石にドブネズミは焼いても喰えねぇ」
逆に都会じゃなければ、食べれたかも知れないな、と思った。
「アルコールに漬けたら、いけないかしら」
「それは酒のほうが勿体無い」
「それもそうね」
瓦礫が満ちた通路を抜けると比較的無事な廊下に出た。
「とりあえず、普通の教室はあと回しだな。職員室か家庭科室が無事だといいんだが」
そう言ってると、妹が袖を引っ張ってきた。
妹の方を見ると妹は前方を指差した
「ねぇ、あれ」
妹の指さしたほうを見るとセーラー服の少女が倒れてた。
震えている、見たところまだ生きているようだった。
「ほっとけ。助けられんし、助けたところで、余計なことになるだけだ」
「そうじゃなくて、なんか持ってないかな?」
「さすがに、なんも持ってないだろ」
「た、たはは~、ひどいなぁ」
前方から声がした少女はまだ生きているようだった。