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取説ください

 ココハドコ?


 ワタシハダレ?


 と、いつまでも呆けてばかりはいられない。

 現実逃避してたってどうにもならん。腹は減る一方だし。

 まずは状況把握。


 場所。

 森の中、かな?地面はわりかし平坦だし、山ではないみたい。

 雑木林って言った方がいいのかな~?統一感のないいろんな木が生えてる。

 下草は膝丈くらいのがメインでこれもいろいろな種類が生えてる。道らしきものも見当たらないし、あんまり手入れされてる風でもないな~。やっぱ雑木林ってのがしっくりくるかな。


 こんな所だと、虫とか動物とか漆みたいに被れる植物なんかが心配だけど、とりあえずそれらしいものは見当たらないからひとまずは安心。

 あんまり得意じゃないから、寄ってこないなら助かる。


 次に自分たち。

 服装やら荷物は、私はパーカーにジーンズ、スニーカーと超ラフで斜め掛けバッグにはハンカチタオル、ティッシュ、財布に携帯位しか入っていない。

 有理は保育園の上着の下は動きやすい長袖の上下、保育園のカバンには同じくハンカチタオル、ティッシュ、水筒、今日の工作の時間に作った折り紙の数々。



 うん、腹の足しになるようなものは何にもない。



 今日は仕事も休みだったから、保育園行ってる間に買い物も済ませたし、夕飯の支度もほぼ済ませてあとは仕上げの火を入れるだけって状態にしてお迎えに来たからな~。

 バッグやポケットにクッキーやら飴も入れて来なかった。いつもなら何かしら入ってるのにー!


 悔やんでも仕方ない。


 有理は相変わらずマイペースに、しゃがんで草や石などを観察している。


「ゆー、なんか面白いものでもあった?」


 これからどうしようか。さっきまで歩いていた住宅街では夕暮れに差し掛かる時間帯だったが、そういや木々の葉の間から覗く空はまだまだ青く、太陽らしき眩しい輝きもチラチラと見える。


 と、いうことは、今はまだ日中ってことか。

 何時かな~?といつもの癖で携帯を見て、、、時間が表示されません、、、アンテナも圏外だし、使えるのは計算機能とカメラくらいかな?まあ、いいか。

 そんなことを思いながら有理に聞いてみると、


「うん、あのね、まみーこれおいしいんだって!」


 返ってきたのはとんでもない言葉だった。




 ────────はぃ?






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