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新しい世界の幕開け

 目を開けると、僕の知らない世界が広がっていた。においも違う。


 とりあえず起きてみよう。


 どこだろうかここは。


 なにかいいにおいが漂ってきた。どうやら下の方からだ。


 でもそれどころじゃない。ここはどこか調べなくちゃ。


 歩くとすぐに行き止まり。あっちに行ってもこっちに行っても。


 やっぱりお腹がすいた。いいにおいのする場所まで行こう。




 あ、これだ。


 においをかいでみる。うん、やっぱりいいにおいだ。


 試しにちょっとなめてみる。


 あれ?なんだか懐かしい味。


 ガタン、と後ろで音がした。


 後ろをみると、ヒトがいた。僕はびっくりして遠くへ行く。


 でも、すぐに追いつかれた。


 頭を触ってきた。


「よかった、元気になって」


 なにかを言ったみたいだ。


 その声は穏やかで、静かだった。


「ゆっくりしていってね。これから私、出かけるけどすぐ戻ってくるから」


 僕のずっと頭を触りながら、なにやら言っている。


「いってきます」


 パタンと空間が閉ざされた。またどこへも行けなくなった。




 僕は再びここを調べ始めた。


 光でまぶしい方から少しだけ音が聞こえる。


 見たいけど見えない・・・。


 今度は反対側からガサガサ音がした。


「ただいまー」


 またヒトだ。持っているものがガサガサ音をたてている。


「ただいま。いろいろ買ってきたよー」


 なんだなんだ、何か見たことがないものがたくさんあるぞ。


 ここのすみっこに隠れよう。


「うーん、やっぱまだ来てくれないか・・・まあいいか、晩御飯にしよう」


 またパタンと空間が閉ざされた。




 なにかさっきとは違うにおいが漂ってきた。だんだんにおいが変わっていく。


「おなかすいたね~。あ、今あなたの分用意するから」


 なんだかよく動くなあ。


「はい、どうぞ」


 コトンと僕の目の前に何かを置いた。またもやいいにおい。


「いただきまーす」


 あのヒトは僕に背中をむけて座っている。


「あはは、この人本当おもしろい」


 時々四角い光るものに向かってなにやら言っている。


 お腹すいたな・・・。


 目の前のものはさっきと同じにおいのするものだ。


 うん、懐かしい味。


「どう?おいしい?」


 僕は気にせずに飲んだ。




 僕はしばらくあのヒトを見ていた。ずっとなにかをしていた。


 急に目の前が暗くなった。


「もう今日は寝よっか」


 僕はつかまった。そして、最初に起きた場所におろされた。


「おやすみ」


 あのヒトは僕にそう言って、静かな空間となった。


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