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ぬるめのコーヒー

変わった猫を拾いました。

そんな猫との短いの思い出の話。

『』-オレ

《》-猫

()-その他





『くそ〜、これで3個目だよ。神はオレを見放したかな…』

オレは…名前はいいな。言わなくて。まぁ

Aと呼んでくれ。オレは、バイトを探していた。だが、あらかじめ見つけていた所が全部募集が終わっていた。てとこかな。

『くそ〜付いて無いな』

そんな時、ふと前を見ると猫がいた。三毛だろうか?詳しく無いからわからんな。オレは癒しを求めてその猫に話しかけた。

『あー、なんとかしてくれよー』

《そんなの無理だよ〜》

『だよなぁ〜』



は⁇



いま何が話しかけてきた⁇

いるのは猫だけだ。

まさか猫が喋るなん……


《そのまさかだよ》


『‼︎』


まじかよ。


《まじです。》


間違えない。喋ったのはこの猫だ。

『お前喋れるのか?』

《うん》

驚いた。喋れる猫がいたとは。

色々聞きたかったしとりあえず

『あー。ウチくる⁇』

《ハイ!》


これがオレとこいつとの出会いだった。




オレはこいつから色々聞いた。例えば……

《知ってましたか?街とかにいる野良猫は、ほとんど話せますよ》

とか、

《実は、猫舌とかあるけれども熱いのもイケますよ》

とか、意外なことばかりだった。

『名前とかあるんか?』

《えっ。てっきりもう考えてくれたんだと思ってました……》

成る程。飼って欲しいのか。

『じゃあタマでい…』

《はぁ?》

まじか、人類初じゃないの。猫に、はぁ?て言われたの。

《もっとましなのお願いします!》

『うーむ…』

喋る猫………喋る……猫……シャベル…ネコ…


『わかった!じゃあ今日からお前は、

(シャネ)だ!』

《シャベルネコだからですか?》

『うん』

《安直ですね》

『帰れぇ!』

《でも気に入りました!今日から僕は、シャネですね!》

予想以上に喜んでいたがまぁいい。

『よろしくな。シャネ』

《はい!……ところで、あなたはなんて呼べばいいですかね?》

『あー、なんでもいいよ。』

《じゃあ、マスターでいいですか?》

お前もネーミングセンスないじゃないか‼︎

『まぁいいよ。』

《お願いしますね。マスター!》


それからは、色々な事が嘘のようにすんなり行った。バイトは同級生から誘われて、大手スポーツ会社には入れた。

シャネ曰く、

《僕の運の良さが、導いたんですよ!》

とかふざけた事言ってたけど、案外そうかもしれないな。って事でいい事があったら、シャネのおかげということにしてます。



ある日シャネが、

《僕は、この日本の事を余り知りません。

だから教えてください!》

という言ってきたので、旅行に連れて行く事にした。シャネに、この日本を知ってもらうためにね。何で行くかって?勿論、

バイクに決まっているでしょう!

オレは、革ジャンの前にシャネを入れた。

『落ちんじゃあないぜ』

《ヒェェェェ》

バイクを走らせた。

いやー寒い。さすが12月だなぁ。しかも12月24日!

『はぁーまさか、イブに猫とツーリングとはな…』

《なんか言った?》

『なんでもないよ!』

まじかよバイクのエンジン音で普通声聞こえないだろ地獄耳か。

しばらく走って寒くなってきたので、パーキングエリアに寄る事にした。

『おー寒い!……っと、MAXコーヒーはっと。どこだぁ』

俺はいつもどうり、MAXコーヒーを買った。

ツーリングの時はコレと決めているのだ。

すると、

《マスター!なんですかその黄色と黒の危なそーな飲み物は!》

『コーヒーだよ!MAXコーヒー!』

《まっくすこーひー?》

知らないのか。まあ仕方ないか。

『……飲んでみるか⁇』

《嫌ですよそんな危ない奴!…………味見程度ならば……いいです……》

『のみたいんじゃねえか!』

と言いつつ、手に少し出して『ほらっ』と言ってシャネに差し出した。

警戒心ガンガン出しながら、シャネは一口舐めた。

《うんまい!》

そう言うと、ベロベロと舐めてしまいには、オレの飲んでいた缶をひっつかんで飲み始めた。

猫って缶コーヒー飲めるんだ……

《うまい!人間ってすげ〜!》

猫に感心されたよ!

『そろそろ行くぞー』

シャネはまだ飲む!と粘ったけど首根っこひっつかんで、そのまま連れて言った。




『もう直ぐ年越しだなぁ』

《そうですねー》

紅白歌合戦をこたつに入りつつ観ていた。


《問題ですっ!》

『っっ‼︎びっくりしたー』

シャネがいきなり大きな声で言った。

『なんだよ、問題って』

《行きます》

無視ですか。

《MAXコーヒーはどんな時がおいしい?》

それこないだオレが出した問題じゃん!

ツーリングの帰りに、オレが出した問題だ。普通はエンジン音がうるさすぎて、無線なしでは会話もできないのだが、何故かシャネには聞こえるらしい。流石猫様地獄耳。

『寒い時だろ。後、こうしてこたつに入ってる時』

《ぐぬぬ……》

『全く。まだまだだなぁ〜』

いや、この前出したしね。俺が。

MAXコーヒーをすすりながらオレは言った。

《じ、じゃあ、その時のMAXコーヒーの温度は⁇》

『はぁ?そんなのアツアツにきま…』

そこまで言いかけた時、シャネは満面に笑顔を浮かべて。

《ぶっぶー!です!》

うっウゼー!

《正解は、少しぬるめでした〜!》

ほうー。確かに一理あるな。

『確かにそうだな!』

オレは悔しそうに言った。

《まだまだなぁ〜、マスター!》

シャネは嬉しいそうに言った。

そんなことをしてるうちに歌合戦は終わり年が明けた。気づいたらシャネは寝ていた。

今年もよろしく。シャネ!



夏休みですねー。えっ?8ヶ月くらい時が飛んでる⁇知らんな!

とにかく夏休みです。シャネは暑い暑いって言って、オレの部屋のクーラーを独り占めしとる。部屋に入ろうとすると、

《入るな!この変態!》

とか言って追い出される。部屋に置いてあるオレのラノベでも読んだのかな。後でラノベクイズでも出してやろう。てかそもそも猫って寒いの嫌いじゃあなかったっけ⁇

まあ、どうでもいいや。休みは何をしようかな。どこに行こうかな。夏休みの予定を決めていた時だった。

インターフォンがなった。ドアをあけると黒い服を着た男性が一人立っていた。

『あの〜何でしょうか?』

男は、失礼すると言うと部屋に入ってきた。

『ちょちょっと!』

しばらく粘ったが、ああこれは無理だなと思いオレは抵抗するのをやめた。

男はイスに座ると、話し始めた。



〈私はTA研究所の佐藤と言います〉

そう言って佐藤さんは名刺を出した。

『はあー……。あの〜そのTA研究所の佐藤さんが、俺に何の御用でしょうか?』

オレは、お茶を出しながら聞いた。

〈単刀直入に聴かせてもらいます。Aさん。

あなた猫飼ってますね⁇〉


『‼︎‼︎』


〈しかも、少し変わっている猫です〉


『!?!?』


何だこいつ⁇なぜ、それを知っているんだ⁇

だがこいつは何か知っている。そんな気がした。だから、誤魔化しは効かないだろう。

『はい』

余計なことは言わずにただそう答えた。

すると佐藤さんは、少し笑いながら言った。

〈Aさん。あなたは物分りが良くて助かったよ〉

そう言うと、佐藤さんはお茶を啜った。

〈あまり野蛮なことはしたくないんでね〉

オレはゴクッとのどがなった。クーラーが無くて暑いはずだが、一気に体温が下がった気がした。

『何でしょうか⁇』

自分でもびっくりするぐらい怖い声が出た。

すると佐藤さんはバツが悪そうに、

〈そんなに睨まないで下さい。私は、あなたの飼っている猫について知っています。それについて話しにきました〉

『⁇』

オレは取り敢えず頷いた。

佐藤は続けた。

〈あなたの猫は喋りますね?〉

『…………はい』

〈そしてその猫から、野良猫はほぼ喋ると聞いていますね?〉

『はい』

〈実はその猫たちはあなたのも含め、私たち

TA研究所が作りました。 〉

『………………は?』

作った?喋る猫を?

〈コレは本当です。もっと詳しく説明しますと、本来は全ての猫が喋れる予定でした。

しかし、我々のミスでほとんどの猫が喋り方を忘れてしまいました。そんな時、一匹だけ喋れるようになったのが、あなたの猫なんです〉

なるほどな。しかし、何故研究段階しか見ていないこいつらが、喋った事を知ってるのか。まあ、どうでもいいか。

佐藤さんは続けた。

〈しかし事件が起きました。……Aさん。

あなた最近野良猫見ますか?〉

そういえば最近野良猫は見なくなったな。

『いいえ。ここ最近見てないです』

オレは出来るだけ短く言った。

〈実はここだけの話、殺してるんです〉

はあ?なんであんた達がそんなことすんだ。

『はぁ?そんなのあなたたちがやる事ではないでしょう‼︎』

思った事をそのまま言ってしまった。オレは

小さく、すみませんと言った。

〈いえ、言い方が悪かったですね。正確には、研究に使った猫たちを殺してるんです〉

『…………』

〈と言うのもですね、研究に使った猫にだけ謎の感染症が見つかったんです〉

俺は息を飲んだ。

〈人間への危険はない、そう考えられてました。しかし、野良猫がたくさんいたB地区で突然死亡者が増えたんです〉

『そんなの、猫が原因と言う証明はないじゃあないですか』

〈……この感染症は致死率100%。治療法はないです。症状は、普通の風邪とさほど変わらないのですが、死ぬ直前、極限まで体温が下がり死んでしまうのです。そして、B地区の住人の死者のほとんどがこの症状に当てはまりました〉

『つまり……,?』


〈多分あなたの猫も、この病気にかかってます〉


『ッ…………!』

言葉が出なかった。話を聞き、シャネは大丈夫だと言う根拠のない確信をしていた。それが今、音を立て、崩れた。

しばらく、黙っていた両者の雰囲気を破ったのは佐藤さんだった。

佐藤さんは、よくわからない注射と液体をオレの前に置いた。

『……コレは?』

〈……猫を安楽死させるためのものです〉

なるほど。

〈あなたは多分今我々が、あなたの猫を殺すと言っても、絶対に許してくれないでしょう〉

おお、わかってるではないか。

〈しかし、まだ少しの猶予はあります。さっき正直に話してくれたから、今は、まだ殺しません。しかし、もしあなたの猫が少しでも様子がおかしくなったら、これを打ってあげて下さい。我々の予想では、多分……12月中だと思われます〉

『……』

佐藤さんは、オレの返事も聞かずに立ち上がりドアの方に向かった。

ドアから出る時に佐藤さんは、

〈人類と自分の欲。どちらが大事かを考えて下さい〉

そう言ってドアを閉めた。

オレはしばらく、ボーッとしていた。



《……ター……スター…………マスター‼︎》

『っ!』

オレは、シャネの声で目を覚ました。

《どーしたんですか?ボーっとして?》

心配そうにオレの顔のぞいてきた。

『なんでもないさ!』

まずいな。悟られないようにしないと……

《マスター!MAXコーヒーの買い置き頼んだじゃあないですか!》

『ああ、すっかり忘れてた……』

《ああ、忘れてた……じゃないですよ!今すぐ買いに行きますよ!》

『今からーー⁇』

《行きますよ!》

俺は、シャネに押される形で外に出された。



いつものように大量のMAXコーヒーを買った帰り道、オレは何故かシャネに聴きたくなった。

『なぁシャネ』

《はい?》

『おまえ、自分の生まれた場所、覚えてるか?』

《どうしたんですか?急に?》

『いや。気になっただけだ』

《うーむ、そうですねーあんまりおぼえて無いんですよねー》

『そっか』

《でも》

『でも?』

《僕は最初からひとりだったって事は覚えて

ますよ》

『……そうか』

こいつは……シャネはずっと一人だったのか。だから、シャネは自分の気持ちを誰かと共有したかった。だから、喋れるようになったんだな。

《でも、今は、僕はとても幸せでとても幸福だと思ってます。僕に話しかけてくれた。僕を一人から救い出してくれた。そんなマスターがいつもそばにいてくれてるから》

『シャネ……』

不覚にも涙が出てきそうになった。

《?なんで上見てるんですか?》

『あーこれか?ほら、あるだろ?上を向いて歩こうってさ。あれだよあれ』

《ふふっ。変なマスター》

そんな幸せな会話をしてるうちに家に着いた。

それから、家で飯食ってる時にシャネが、

《マスター。今度また一緒にバイクでどっか行きましょうよ!》

『そうだなぁ。行くか!』

《じゃあ、12月24日にしましょう!》

『えっ。なんでだ?』

《なんでもです!》

よくわからんな。



それから1週間が経った。

今日は珍しく残業になってしまい帰るのが遅くなってしまった。

『はぁー、残業は嫌だねー。明日はいい日だって言うのに!寒っ!早く帰ろう!』

俺は歩く足を早めた。


『ただいまーシャネー』

(……)

おかしいな。いつもだったら〈マスタ〜おかえりなさーい〉なんていいながら飛びついてくるのに今日は無い。

『シャネー帰ったぞー』

なんだかやな予感がした。このまま入ったら元には戻れない。そんな気がした。

リビングに行くと、ご飯用の皿の近くで

シャネが倒れていた。


『シャネ!大丈夫か!』

オレは持っていたバックを投げ捨て、シャネに近づいた。

『大丈夫か……』

シャネに触れた瞬間、違和感を感じた。

冷たい。凄く冷たかった。

心臓は問題なく動いているが、体温が異常なくらい冷たかった。

オレは、数ヶ月前に家に来た佐藤さんのせりふを思い出してしまった。


ー感染症は、死ぬ直前に極限まで体温が下がってしまうー


ー致死率100%ー


ー人類と自分の欲、どちらが大事か…ー


ー苦しんで死ぬー


シャネに呼びかけているうちに、目を覚ました。

《マ…スターです…か?》

『ああ。そうだ。大丈夫か?』

シャネは、わからないと言う顔になり、

《多分…大丈夫です》

『何があった?』

《突然、クラっときて気づいたら目の前は床。身体が動かなかったです》

『今は、どんな感じだ?』

オレは、願っていた。もし、風邪みたい、といえばほぼ確実に感染症であるからだ。

そんなわけないと思っているオレと、もしも……と思っているオレがいた。

しかし……

《よくわからないけれど、多分風邪ってやつですよ》

オレは、信じたくなかった。オレはなんて説明すればいい。オレは涙をこらえて言った。

『なぁシャネ。それはな風邪なんだ。でな、すぐに薬を飲まないと治らないんだ。……だけどな、こないだ家に知り合いが来てたの知ってるか?』

《……知らない》

『だよね。その知り合いも普通の猫を飼っているんだ。で、この風邪のことを知っていたんだ。その時に薬をもらったんだよ』

そう言いながらオレは注射と液体を出した。

『この薬を飲めば、風邪は必ず治る。だけど

副作用があってね、打った後、しばらく寝てしまうんだ。長い間ね。それでもよければ

打つけど、どうする?』

嘘が丸見えな、説得だった。

オレは涙をこらえながら言った。

シャネは、

《決まってるじゃあないですか。打ちますよ!》

『シャネ……』

《当たり前でしょ、治るんだったら副作用なんてなんでもないです!》

『そうか…』

いかん。涙が。溢れる。

《でも…》

『でも?』

《注射なんですよね?》

『ああ』

《痛いのやだなぁ》

シャネは少し考えると、

《そうだ!いいこと思いついた!》

『なんだ?』

《やりきったら二人で、また一緒にMAXコーヒーを飲もう!でも僕は寝ちゃうから、その後だね!》

涙が溢れた。止まらなかった。

『ああ!飲もう』

《大丈夫だよ。すぐに起きるから!MAXコーヒーのためにも、マスターのためにもね》

『俺の…ため?』

嗚咽をがまんしつつ聞いた。

《そうだよ!だって早く起きないとマスターが一人でかわいそうじゃん。それに早く飲みたいしね!》

『ああそうだな!ありがとう…』

《だから、早く打って!早く打って早く寝て早く起きて、マスターと一緒に飲みたいんだからさ》

オレは決めた。

『……わかった』

涙で濡れた顔をこすり、拭いた。

『行くぞ……』

《うん!》

オレは、明るく言った。

注射してる時、色々なことを思い出した。

はじめてあった日の事。旅行した事。言い合った日の事。それを全部心の中に押し込めオレは言った。シャネに聞こえない声で。


『ありがとう。ごめんな』


【ごめんな】。この言葉の意味は、一つじゃあないんだ。とても重い言葉だった。


《終わったの?》

『ああ、終わった』

《そか。おっと早速眠くなって来たよ》

『ゆっくり寝てくれ。オレはいつでも待ってるからさ』

少し涙が出た。泣かないと決めてたのに。

《ダメ…だよ。早く…飲みたい…から。

泣かないで、すぐに…起きるから。だから、

少し、だけ寝させて…》

『わかった』

《うん…やくそく…だよ?》

『ああ。約束だ』

《ありがとう。おやすみ…マ…スター…》

『おやすみ…シャネ』


日付け変更のアラームが鳴った。

12月24日。オレにとって大事な命がこの世から一つ刈り取られた日。シャネはもしかしたら今日死ぬってわかってたのかもしれないな。突然旅行に行こうだなんてね。

あ、思い出したよシャネ。なぜ君が今日、旅行に行こうと言ったのか。今日は、一年前君にコーヒーの味を教えてあげた日だったね。





あれから5年くらいたった。仕事は順調。

バイトから、正社員となり忙しい日々を送っている。彼女も出来て、いい人生になってる。後もう一つ。オレは毎年12月24日には必ずバイクで旅行に行く。そして今、その真っ最中だった。

いつものパーキングエリアで降りた。買うのはもちろん、MAXコーヒー。ちゃんと2個買う。これも決まりだ。

買ってもすぐ飲まないんだ。なんでかって?

じゃあ、あいつに聞いてみようか。


『シャネ!MAXコーヒーの適した温度は?』


《マスター、わからないんですか?まだまだ

ですねぇ!》


そう聞こえた気がした。

『忘れねぇーよ……』

オレは溢れそうになった涙を誤魔化すかのように大きく上を見た。

『馬鹿野郎……』

そう呟くと、少しばかりぬるくなったMAXコーヒーを口に運んだ。

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