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第三話 ラブコメって、何かしら怖い。

まさか、待っててくださる方なんて……い、居ません……よね?

……居ませんよね??(キョロキョロ)



亀更新すいませんっしたあああああああああ!!orz

 二次元に逝くチケッツがあれば殺してでも奪い取る諸君等に訊こう。

 諸君等はヤンデレは好きかい?俺は大・好き・だ!

 が、やはり……恐いんです。

 その子はとても可愛い。だが、話しかけられただけで死の予感がし、目に光が無く、そしてたった今屋上に来いとの死の宣告を受けた。

 ははは、Don't来いデッドエンド!!

 という訳で、俺らは今、屋上でデスお弁当タイムを過ごすかどうか、なやんでいます。


「で、だ……どうする? 吉さん」


 はっちゃんは朝の俺と同じ状態で、冷汗を滝のように流して訊いてきた。それに俺はもう悟っている仙人のような風格を放ちながら少し微笑んで答える。


「……腹くくれよ? はっちゃん」

「……おk」


 はっちゃんはそれを聞いて、悟ったようだった。そう、断れば悲しみの㊚達連合に殺されるし、この序に何をされるか分からないのだ。そしてもし、これを了承したとしよう。彼女は屋上で弁当を一緒に食べるで済ますのか? 答えはたぶん、否だ。その上、悲しみの㊚達に殺される。詰んでるぜ……。

 故に俺らは賭けてみることにする。そう、つまりは……


「……橋本さん、俺らも屋上に行こうとしてたんだ~。いやぁ、奇遇だね! だから一緒に行こうかははは!」

「うんうん、とても奇遇だな! んじゃ行こうかははは!」


 男の意地、女の子についていくを選択した。だって、今まで野郎どもとしか弁当を食ってなかったんだもん……! はっちゃんもそうだった……。二次元の子と食いたいと泣いて食ってたんだ…。

 と、そこで急に弓が現れて、橋本に抱きついた。


「良かったじゃん! ほら、挑戦してみるもんでしょ?」

「……うん。ありがとう、弓ちゃん……」

「あ~もう! 可愛いんだからぁ!」


 言葉から察するに、弓に言われて誘う勇気を出したようだ。可愛い。だが、彼女なら普通に誘いに来ようとしていたはず……そして……怖すぎるぜ……。

 そう考えながら身を震わせていると、はっちゃんがなんだか不思議そうな顔をして俺の肩によると、ひそひそと話しかけてきた。


「なあ吉さん。俺、思ったんだけどさ、あれってストーカーじゃあ無くないか?」

「え? う~ん」


 ま、まぁ、ストーカーじゃなくて病んでる方だと思うし。時々こっちをちらっちら見て、カバンの中を探ってるんだもん。少し笑いながら。それも、ニヤァって感じで……。う~ん? でも、確かにこの2人のやり取りは、普通の女の子のそれである。……だが、騙されてはならない。相手は呼吸数から何から何まで、俺を調べ尽くしているのだ。むむむ、どうなんだ……? ええい、とにかくヤンデレなんだ。

 そして、ふと思ったのだが、病む過程では一体何があったのだろうか? もしこんな子にした奴が居たのなら、一発ぶちかまさなければ怒りが収まらないぜ……。そのお陰でこちとらやべぇんですよぉ!


 まぁ、そんなわけで屋上に来たんだが……俺は緊張して、話せないでいた。だが、これは一番おかしい状況である。理由としては、はっちゃんがいつもなら盛り上げてくれるところを、全く話さずに黙っているからだ。認めよう、俺はヘタレだ。だが、はっちゃんはヘタレじゃねぇだろ? なんではなさねぇんだ……。

 更に、弓さえ黙っている。お前もだまんなや……いや、違うっ! こいつはなんか、見えないようにしてるけどにやけてる……ニヤニヤしてやがる。何なんだ、コイツ……どこが面白い!

 そして、肝心の橋本さんは何をやってらっしゃるんでしょうかああああああああ!? 驚いたぁ! 背中を向けて、ちょっと恥ずかしそうにしている萌え的絵図かと思ったら、なんか包丁研いじゃってたよ!? なんで見えねぇようにやってんだよ! 器用すぎんだろ!

 ……しかし、話さないまま食事をただ黙々と済ませてゆくのは何かこう……寂しいな。そう考えた俺は、隠しながら手に入れた、はっちゃんの手作り弁当の唐揚げをいただきつつ、自然に話を進めるような形で話すために声をかけた。


『なぁ(あの)』

『あ……』

『……どうぞ……』

「……ぷっ……くっ……」


 付き合い始めたカップルかぁあああ!? しかし、いつまでたってもツッコミはなく、弓の漏れてる笑い声しか聞こえない。なぜだ? 俺は不思議に思い、中二病臭い角度から様子を見た。そこにあったのは、コンパスがありえないくらい深々と額に刺さった八ちゃんの姿であった。…………!?


「何があったんだぁああああ! はっちゃあああああああん!?」

「っふ、ちょいと友人の命を救ったまでのことさ……」

「は、はっちゃあああああん!!」


 畜生! 誰だ、誰なんだ!こんな、こんなひでぇことをしやがった奴は! 刺さった角度から予想し、おそらくそこからはなったであろう場所を睨む。そこにいたのは数人の男子生徒で構成された部隊であった。あれは……チームデルタ……!?

 デルタ部隊は器用に隠れ、俺達を狙っていた。奴らの手にあるコンパスが光る。同時に、俺の冷や汗が太陽の光を反射する。どうやら真面目に俺たちを狙っているらしい……くそぅ!

 こいつらデルタは、【悲しみの㊚達】最強の選ばれし四人で構成されており、四天王とも呼ばれている部隊だ。武器はコンパスで統一されている。だが、まさかはっちゃんが、こいつら化け物の攻撃を見切るなんて……! その上で、俺を守ってくれるとは……!

 ……だが、感傷に浸っている暇はない。今は、何故彼らが我々の敵へと変貌したのかが重要なのだ。……まぁ、大体予想はつくが……。


「あの……」

「え? あ、何?」


 そんな時、橋本さんはちょい上目遣いでこちらを見て(勘違い)、そして話しかけてきた。周りを警戒して、いきなりのことであったので、返事が少し間抜けてしまったかもしれない。


「私の……唐揚げ、食べて……みます?」

「喜んで!……はっ!」


 橋本さんは、少々小声でモジモジしながら言った。あれ何この子可愛い。そして、俺は弁当界で一番好きな唐揚げと聞き、ついいただく返事をしてしまった。あ~あ、はっちゃん、俺、もうすぐそっちに逝くわ。

 俺が真っ白になっている中、弓は体をプルプル震わせながら、時々笑い声を漏らしつつ、橋本さんに何か内緒話をしていた。その後、橋本さんは困った顔をし、弓に背中を軽く叩かれて何か行動に移ろうとしていた。……っは! 殺気! ……後ろを確認するとチームアルファも来ていた。アルファ部隊の連中めぇ……どうするつもりだ……?

 チームアルファもデルタと同じように【悲しみの㊚達】の連中で構成された部隊だ。が、こいつらもやはり強い連中ばかりだ。人数は増減することが多々ある為不明。武器は三角定規で統一されている。はっちゃんや床を見たところ、三角定規らしきものは落ちていない。まだ攻撃はされていないようだ……。俺は視線をそらし、生唾を飲む。

 そして、顔を正面に向けたとき―――


「あ……あ……あ~……ん」


 俺の視界はブラックアウトした。最後に見えた光景は、橋本さんが悲痛な顔をして、箸を落としていたものだ。あぁ、たのむから流血沙汰だけは避けてくれよ?


「っは!? ……なんだ、保健室か」


 目が覚めた。一瞬で今どこにいるのかを把握し、ホッとする。もし、倒れている無防備な状態を狙い、橋本さんがお持ち帰りしたら……うん、案外としかねないかも……。

 ふと、隣を見た。カーテンがかかっており、状況が分からない。ただ、意識して耳を澄ますと、呻き声が聞こえるのだが……。背筋がざわつく。恐ろしい悪寒が俺の全身を駆け巡る。だが、開けない訳にはいかない。先程のことがあったんだ、確認しなければ安心して眠れない……!

 勢い良くカーテンを開ける。そこには、デルタ部隊の連中がとても重症の状態で寝ていた。


「なっ!? ……何があったんだ……?」

「……!………?………!?」


 何かを伝えようとしているが、どうやら声も出ないらしい。それに気づいたのか、俺の腕を掴み、必死に、だがゆっくりと口を動かす。それの意味することがわかり、何が言いたいのか聞く。


「ふ、た、り、に、き、を、つ、け、ろ……? 2人に気を付けろ? それはどういう……」

「俺が話そう」


 ばっと振り向くとそこには生徒会副会長がいた。この人は悲しみの男たちの現リーダー、最高司令官である。


「……あ、ぁ……ぁ……」

「安心したまえ。私はお前さんに地獄への引導を渡しに来たのではないよ。今はね(・・・)」


 自分の喉を通る唾の音が、とてもよく聞こえた気がした。何という、冷たく、しかし冷酷非情さを醸し出す殺気だ。先程彼女が出来るかもと期待していた己を殴りたい。悲しみの男たちを裏切る事は社会的にも、精神的にも処刑される。デルタ部隊等は物理攻撃で済むのだが、この最高司令官殿はしっかりきっちり殺るのだ。


「…………で、で? は、ははは話ってのは……?」

「あの後、任務を終えた彼らは君を処……保健室へ運ぼうとした」

「え? 何? 今恐ろしいこと言いかけませんでした?」

「……んんっしかし、彼らの前に立ちはだかった者がいた」

「……何で無視……って、デルタ部隊にですか!?」


 副会長がコクリと頷く。え? 誰なん? そんな物騒なことする人。絶対タダでは済まないのに……何故?

 疑問の顔を浮かべていると、「続き、良いか?」と副会長が言うので頷いた。口を開き、出した名を聞いて驚く。


「……………」

「……もう一度言う。花見さんと橋本さんだ」

「……マジですか?」

「あの二人に、デルタは……」


 何というか、橋下さんは予想が付いていた。でも、何故に弓まで……? 疑問の顔を深刻な顔へランクアップさせながら、考える。分からん。

 副会長ははぁっとため息をつき、「その時の状況を説明する」と言い、話を始めた。


「まず、橋本さんが泣きはじめ、焦ったデルタは君達の回収を早々に終わらそうとした。そこで花見さんが、「よくも波留をををを!!」と言いながら一人を蹴飛ばし、そいつはそのまま紐無しバンジー……」

「えげつなっ!」

「しかし、撤退戦も得意とする彼らだ。1人だけなら最低二人くらいを犠牲にしてでも帰ってくるはずだ」

「最低でも二人覚悟するんだ……」

「彼らの前に立ちはだかったのは、橋本さんだったのだよ」

「え゛」

「そして、その子の包丁が飛び、屋上がえぐれた」

「はぁぁああああああ!?」

「その後、アルファ部隊に頼み、君と彼らの安全を最優先しつつここへと運んだのだ」

「……ど、どうも」


 どうやら、俺達は安全第一で運ばれてきたようだ。だが、2人に気を付けろという意味があの二人だったとは……。ぶるりと身震いする。

 ってか、なんで包丁一本だけでマップ兵器みたいな攻撃力出せるんだよ……こえぇよ!

 腕で自分を抱く様にし、ガタガタ震えていると、保健室のドアが大きく揺れた。


「な、何だ……?」

「……ふっ、来てしまったようです。此処まで、ですね」

「副会長? 一体何が来たのです!?」

「聴いておりましたか?」


 副会長がメガネを片手でクイッと上げると、悲しそうな顔をする。と、同時にドアが弾けた。

 見ると、そこには2つのシルエット。片方が、蹴り破ったのであろう構えを見せており、もう片方は鋭利な凶器を持っていた。そう、この二人はーーー


「あわ、あわわ、あわわわぎゃあああああああああああああああああああ!」

誤字脱字誤文誤った表現などありましたら連絡をください!

感想も受け付けています!

今年もよろしくお願いします。

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