出会い
今日も仕事が終わり、家に帰ってポストを見ると手紙が届いていた。
死んだ親友からのものだった…
鈴に出会ったのは、小学四年生の時だった。
夏休みが終わって、二学期が始まったときに鈴は転校してきた。
そのときのクラスを思いだすと、地獄だったと思う。
クラスには、富豪の子どもがいた。
その子は、なかなかの問題児で、自分の思い通りにいかないと「お父様に言いつける」だの「辞めさせてやる」だの、好き勝手、暴れ回っていた。
確かに彼女の父は、彼女の言ったことを実行できた。実際に彼女に歯向かった人たちは、辞めていったり、転校したりしていた。
いつしか、誰も彼女に逆らえなくなった。彼女よりも目立たず、彼女に媚びを売って彼女の機嫌を損ねぬようにとしていた。
しかし、鈴は違った。最初、鈴は彼女に話しかけられたが、とても愛想が悪かった。今思えば、緊張していたせいかもしれなかったが、当時は、彼女だけでなくクラス中が凍りついた。
だんだん、鈴の顔が赤くなってきた。そのとき彼女は、
「は?なんなのなお前?私のこと誰だと思ってんの?」
と言った。
私からみてもあなたのことなんて、この学校の人しか知らないよ、と思ったが、鈴もそうだったらしい。鈴は、
「どこかでお会いしましたか?
お名前を教えてください。そしたら、思い出すかもしれません。」
と言った。
彼女は、益々腹が立ったらしい。鈴の問いに答えることなく、自分の席に帰っていった。
◆
次の日、学校に行くと彼女はいじめのターゲットになっていた。違う子から私も鈴のことを無視するように言われた。彼女とその取り巻きは、鈴の物を隠すようになった。
しかし、鈴は、全く気にしていなかった。私には、いじめを止める勇気も度胸もないため、遠くからじっと、彼女たちを見ていた。
鈴は、いつまで経ってもいじめを気にする事はなかった。というか、いじめを他人事かのように過ごしていた。
いつしか彼女達の方が鈴をいじめるのに飽きたらしく、いじめはなくなった。




