難儀な人々~おしゃべりが止まらない人~
私は本業のほかに副業があり、違う会社へデータ入力のパートタイマーとして勤務している。
よく、「ダブルワークってしんどくない?」とか「二つ仕事持ってるって大変だね」と言われるが、逆なのだ。
一つの仕事に集中すると、そこの仕事場の粗が見え嫌になってしまう。
要するに浮上した問題が煮詰まってしまい、思い詰めてやめてしまいそうになる。そういった気持ちを薄めるためにダブルワークをしている。
私が働いている障がい者施設の方は、棟にもよるけれど障がい者によるパワハラがない。そういった点では勤めやすいが、やはり普通の人々と触れ合いたくなってしまうのも事実だ。
たまにおしゃべりが止まらない利用者さんの話に耳を傾けることはあるが「お仕事詰まってるからお話はまたね。」といえば、すっと止めてくれる。そういった点ではありがたいものの、自分と同じ知能レベルの人と話したり、ちゃんとした常識を持っている人と接したいと思ってしまうのだ。
さて、データ入力の勤務先でも、難儀な人は数人いる。「どこもかわらねーなー(笑」と諦めながら通勤していて、ある日、しゃべり出すと止まらない人と作業をしなくてはならない状況になってしまう。
私と同年代のその女性は、あまりにも一方的にしゃべり続けるので私は仕事どころではなくなる。他の従業員の方々も辟易している様子が感じられるが、この作業が終われば別の担当場所に行くし、そのおしゃべりが止まらない女性については今月中に辞めると聞いていた。意を決し「仕事中に、あまりしゃべらない方が良いよ。以外に人の話ってストレスに感じる人が多いから。」と、しゃべり過ぎだとやんわり指摘する。
「あ~これは独りごとよ。さよさんに話しかけるのなら名前呼んで話しかけるから。」
・・・といいつつ、誰かに話しかけている口調で、この間あった事や、気に入らない人の事を話し続ける。
あぁ、この人はあまりにも人から避けられているので、こういう気を引く形でしかコミュニケーションをとれなないのだな・・・と察する。
しゃべり続けて気を引こうにも、逆効果だとなぜわからないのか・・・・
会話のキャッチボールができる人であればちょっと違ったのに。一方的だもんな~・・・残念。
受信機はどこなんだ?まるで送信機だけの機械みたいだ・・・
でもまぁ、ずっとしゃべり続けるタイプは性格が悪いという訳ではないので、「あの人がいるから仕事行くの嫌だなぁ・・・」と憂鬱にはならないから、随分良いほう。その人は程なくしてその会社を辞め、仕事が楽にはかどる。
近所でも人に話しかけて延々と話し続ける年配のご婦人がいるが、その人の家族は大変だろうなぁ~といつも思う。
軽い障がいっぽいものを持った人自身より、周りの人の方が大変なのだ。