お金の支払い方
「それで、ちょっと相談なんですが」
「なんだ? 女の子でも紹介して欲しいのか?
まぁ私ぐらいになると色々な知り合いも多いから、条件に合う子がいるかもしれないな。
ただし、種類はこちらで選ばせてもらうが」
……絶対地雷じゃん……見た目はオレ好みでも、中身が魔物とかじゃないよな? それ、もはや詩音じゃん。
そんなことよりも、ヒノさんの情報を少しでも教えてくれたほうが全然ありがたい。とりあえず彼氏がいるかどうかだよな。
それでいるとなると、ショックすぎて見た目が好みの魔物でもいいかもしれない……という地獄に落ちそう……
まぁそれはおいおい、報酬がわりに聞いたほうがよさそう。変な借りは作りたくないし。
「いや、そうではなくて、オレは姉に騙される形でこっちに来ることになったので、服があれ一着しかなかった上に、手持ちがありません」
どんな騙され方をしたら、そんな軽装でくるんだ? というツッコミが入るかもしれないが……
「なので、この協会の服でいいので、何着か貸してくれるとありがたいのですが」
漫画の中では、洗濯からの即乾燥で同じ服を着回しているのかもしれないが、現実ではそうはいかない日だってある。
「そういうことなら、この部屋に大人の私サイズの新品がある。一応支給されたものだが、協会の服はダサくはないが可愛くはないだろ。
だから私は私服がダメになったら外装魔法を使用するから、適当にその辺にあるバッグにでも入れて持っていけばいい。
それと、さすがに男物の下着は持っていないから、それはバイト代の前借りという形で渡してやるから、明日にでも買ってこい」
「ありがとうございます」
意外と話がわかる人でよかった……というか、最初から関わらなければ、服をぶっ飛ばすことなんてなかったんだけど。
それでも服が複数手に入ったから、まぁよしとするか。
「ほら」
「ん……?」
リリィさんがバッグから取り出したのは、元女神も使用していたスマホのようなもの。
……そうか。ここは異世界は異世界でも、日本に酷似した現代風異世界だから金貨みたいな現金ではなく、キャッシュレスなんだ……
「す……すいません……オレ、そういうのは持っていなくて……
「現代の若者にしては珍しいな」
漫画だとスマホは神器かもしれないが、この世界観だとそうなるわな。
元女神に会えたら、スマホくれ、とでも言ってみようか? もしかすると天界製のチートスマホを貰えるかもしれない。
「ではこっちだ。新人説明であったと思うが、依頼を成功させればポイントがつき、譲渡もできる。
使用は協会内に限られるが、普段生活する分には困ることもないぐらい、生活雑貨は充実している」
次に取り出したのはカード……見覚えがあるなぁ、と思って見ていたら、これって元女神に騙されて登録した時の身分証か……
そんな説明、そんな機能なんて全然聞いてないんだが……あ……
「今思い出したんですが、会議室で自分の服をぶっ飛ばした時に落としたようで……」
その時に一緒に200円も落としているだろうが、女神曰く価値はないようなので、持ち去られても問題はない。
それよりも身分証は、確か天界が偽造したと言っていたような気がするから、さすがに紛失はまずい。
元女神が知ったらブチ切れそう。




