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高レベル『だーれだ?』

「ここまですればわかるだろう?」

「…………」

 オレは言われた通り、無言で頷く。

 どうあっても支部長は諦めるつもりはない、ということはわかったのだが、流れが早過ぎてオレの頭では理解が追いつかない。

 簡単にまとめると、支部長の姿に帰られたと思われるオレは、何も喋らず目の前の少女についていけばいい、ということでいいよな。多分。

 今まで散々経験してきたことだが、切り札が通用しなかった以上、オレにはもう選択肢がない。あとはきっと支部長がなんとかしてくれるはずさ。

 もう考えてもしかたがないのだ。

「よし。では行くぞ。

 それと、バッグはお前が持っていてくれ」

 現在の支部長のサイズだとバッグが大き過ぎて、どっちが担がれているのかわからなくなるかも。

「…………」

 頷くだけの簡単なお仕事をこなすと、支部長は霧を自分へ収束させ、意気揚々と階段の方へ向かって歩いていく。

 そんな嬉しそうな支部長を見ていると、見た目相応なのだと感じるが、支部長の実年齢っていくつなんだろうか?

 少女支部長が本来の姿のようなので、見た目だけでいえば10歳程度だが、ここは異世界テンプレである、合法幼女、と考えるべきだろうか?

 そうすると優に100歳は超えていそうで、普通の人間ではないかもしれない。

 うん。これぞ異世界、って感じだな。

 性格の悪さも、メスガキジャンル、と考えればしっくりくる。

 欲を言えば、年齢はどうでもいいから、せめてオレの好みの範囲であって欲しかった。そうすればこの理不尽な状況も我慢できるかもしれないのに。

 って、そんなことを考えているとバチが当たってしまう。

 人生17年。ようやく好みの女性と出会えたのだ。

 普通、この年齢になれば恋の一つや二つぐらいは経験していてもよさそうなのに、これも詩音の呪いなのか、全く好みの女性と出会うことがなかった。

 異世界にきてその呪縛から解き放たれたのか、ようやく、これが恋? と思えるようになったのだ。

 この想いは大事にしなければならない。

 それはさておき、地下へと続く階段は人が二人並べるぐらいの幅で灯りはなく、奥の様子は見えない。

 なので待ち伏せするにはうってつけなのだが……このまま降りていく、なんて言わないよな?

 支部長は反撃できるかもしれないけど、オレは無理だぞ……

「ラナ・クライ・カーヴィル」

 そう思っていると、支部長がソフトボールぐらいの光の球を階段奥へ投げ込むと、強烈な閃光が発生する。

 効果を見るに、灯りを灯す魔法ではなさそうだ。例えるなら、閃光弾、っぽいかな。

「もし暗闇に隠れて私たちを襲おうとしている奴がいたら、今のでしばらく視力が回復することもなければ、麻痺効果も付与してあるので視力を奪われ、やけになって暴れられることもない。

 あとは優しく『大人しくしていたら命までは奪わない』とでも言ってやれば、大抵の奴はそれで戦意喪失する」

 ……視力を奪われ、暗闇のなかで身動きが取れないとか……止めを刺すつもりなら、それで人生終了か……結構えぐいな……

 詩音がオレに、だーれだ? からの答えを言う前に羽交い締めからの無茶振り命令とは訳が違う。

 それにしても、今のは多分魔法だと思うけど、少女姿になって魔術を使う必要がないなら、このバッグを持っていく必要なくないか?

 ヒノさんも、支部長より強い人はいない、って言っていたし。

 結構ギッチギチに詰め込んでいるようで、意外と重いんだよな……

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