表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/159

いざ救出へ

「もしかして天界とかいうところと話してたのか?」

 聞くまでもない気もするが、一応確かめてみる。

 もしかすると話をしたフリをして、適当なことを言っている可能性もある。

「そ。この世界に限らず、各世界は常に天界から監視……とはちょっと違うけど、どこで誰が何をしたかってすぐにわかるようになっているのよ。

 詳しいことは教えられないけど、まぁ裏技みたいなものだけど、今回はあなたの異世界召喚特典ってことで」

 詳細を教えられないんじゃなくて、知らないんじゃないのか? と、突っ込んだらまた話が伸びてしまうだろうから、やめておこう。

「いちいち天界に聞くんじゃなくて、探索魔法とか使えないのか?」

「一応使えないことはないけど、私、そういう繊細な魔法って苦手なのよね」

 やっぱ脳筋だわ、この元女神……と、ここで重要なことに気づく。

「もしかして、回復魔法も使えない、とかじゃないよな?」

 一応とはいえ、元、女神なんだからそれなはいはず……ないよな?

「はっはっは。使えてたら今までの勇者は無事よ」

 オレの淡い期待は脆くも崩れ去った。

 ……やべぇ……やべぇぞ……こいつぁやべぇ……

 笑顔でオレの肩をポンポンと叩く元女神とは対照的に、オレの顔は引きつり、なんか手が震えてきた……

「さ、無駄話は終わりにして、とっとと行くわよ。なんといっても『相棒』だもんね」

 そう言って、ニタリ、と笑う元女神に生まれて十七年、最大の絶望に襲われる……

 詩音の場合は、そこはまぁ姉弟、殺されるまではないだろう、という思いもあったが、この元女神といたら数分後には命がないかもしれない。

 ……やっぱり付いて行くの止めるか? なんてことが通用するとも思えない。

 間違いなく、力にものを言わせて強制的に引きずられてでも連れて行かれるに決まっている。

 なので若干眩暈に襲われつつも周囲を警戒しながら、誰かに襲われそうになったら元女神を盾にして逃げる気持ちで付いて行く。

 ナイフとか物理的な攻撃はまだしも、魔法とかどうやって防げばいいんだよ?

 そこらへんをもうちょっと詰めて……

「ここね」

 などど考えているうちに到着したのは、上下四部屋ずつの二階建てアパート。

 誘拐の目的は強姦か身代金目的か、あるいは両方か。

 漫画だと、誘拐された女性の役割がモブなら既に酷い目に合っている。ヒロインクラスなら直前で助けがはいる。

 ……まぁヒロインにも容赦のない作品もあるが……

 直前で助けが入るパターン、つまりおれたちのことだが……

 無駄話しなきゃよかったな。と、今更後悔しても遅い。せめて最悪の事態だけは起きていないことを祈るしかない。

「で、どうするんだ? 天界から情報をきいたのなら、どこの部屋かわかってるんだろ? 宅配とか装ってドアを開けさせるとか?」

 さっきの話を聞いて確信するが、現地にいるポイント稼ぎの元女神は除くとして、天界としては世界を常に見てはいるが、人間による犯罪を裁いたりはしないのだな。

「そんな面倒なことしないわよ。今回は確定してるんだから」

 元女神はそう言いつつ、連れ込まれたであろう一階の一室、正面から見て左から二番目の部屋のドアの前に立ち、ドアノブを握る。

「おじゃましまーす」

 と、言いつつ、力任せにドアを引き開けると、当然鍵は破壊される。それも上中下と、三重の鍵をだ。

 ……この脳筋が……そこはせめて解錠の魔法とか使わんかい…… 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ