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極悪お姉さん系

 それにしても疲れた……

 いきなり見ず知らずの土地に連れてこられて……というか召喚されて無理難題を押し付けらたら、そりゃ疲れる……

 漫画の主人公のように直ぐ馴染むなんて到底不可能だ。

 とはいえ、現状追放系ではないみたいなので、それは救いと言える……のだが、寄りにもよって相棒ポジションが年上姉系とは……

 だがしかし、詩音とは違ってまだ抗うことはできるので、決して『異世界パシリ系』にならないよう細心の注意を払う必要はある。

 でも暴力に訴えられたら勝てないしなぁ……やっぱりどうにかして逃げられないものか?

 無理かなぁ。なんか登録されてたみたいだし。

 やはり不本意ながら元女神に協力するほかないか……

 しかし三億もの借金があるとはいえ、この『討伐協会』の対応を見るに、稼ぎの全てを持っていく、なんてことはなさそうな雰囲気なので、少しずつでもお金を貯めてこの部屋とは早々におさらばしたいものだ。

 いつまでもあんなやつとの同室は耐えられない。

 これなら詩音のいた元の世界の方がまだマシ……なのかな?

 もう自分の境遇がわからなくなってくる……かわいそうなオレ……

 そういえば今頃、捜索願とかだされているのだろうか?

 詩音は買い物を頼んだことを後悔しているだろうか?

 仮にそんな感情を持ち合わせていない人間だとすると、もう実姉ではないような気がする。というか家族として認められない。

 オレのことがよほど嫌いだから今までいじめてきた、なんてこともあり得なくもないが……

 ……とりあえず、ひっっっさしぶりにパシらなくてもいいので、少しずつでも今後のことを考えていこう。

「……あんた、なにしてのよ?」

「え?」

 ふいに聞こえた元女神の声。もうシャワーから出てきたのか。

「あんたさぁ。さっき忠告したばかりよね? なんでこっちに入ってきてるの?」

「はっ!?」

 ……まさか日頃の行いを無意識に……

 ……そう。詩音が風呂に入ると、タオルや着替えを用意して脱衣所に持っていくのが日課だった。

 どうやらそれを無意識に行っていたようで、多分部屋にタオルが見当たらないため、脱衣所を確認していたものだと思われる。

 ……なんという強烈な刷り込み……というわけで、これも全て詩音と詩音に似ているこの自称元女神が悪い。オレは何も悪くない。

「まぁ、見た感じ覗こうとしている様子ではない気がするから」

「ほげぇ!」

 元女神から放たれたビンタは、建物全体に響き渡りそうだと思えるほどの大きな音を立て、オレの首をねじ切る勢いで再びオレはぶっ飛ばされる。

「おあっぶねえ!」

 デコピンとは違い脳天直撃ではなかったのが幸いしたか、気を失うことはなく、ふらふらと窓際へ。

 このままでは窓をブチ破って下に落下してしまう! と、何とか気力を振り絞って窓枠を掴み、窓とキスすることでなんとか静止する。

「手加減してやったわ。ありがたく思いなさい。

 ったく、何してるんだか」

 背中から聞こえる声に焦った様子は感じられず、オレが落下しても『それは罰だから』とか言いそう……

 どうやら元女神は、心配よりも制裁及び罰を与えることが優先の模様。

 あぁ、こいつの上司。早くこいつを失格にして、オレを元の世界へ帰してくれ……詩音ですらこんな酷い仕打ちはなかった……

 いや正確に言うと、窓から落下した先にはマットが敷いてあって、落ちても無事だっただけ……

 …………なんて酷い奴らなんだ…………

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