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帰還条件

「ゲームの話は余裕のある時に。そろそろ本題に移ってほしい。

 だけどその前に、大事なことだから何回でも確認するけど」「なに?」

「オレを召喚した目的って魔王討伐とか、お前の女神昇格試験を手伝うんじゃなくて、あくまでも『借金の返済を手伝う』ってことでいいんだよな?」

 とても大事なことで、場合によっては命に係わる。

「そこは間違いないわ。

 私ももう一度言うけど、現在この世界には『魔王』と呼ばれる生命体は確認されていないから、存在しないものを討伐する必要はないわ。

 天界に確認すれば魔王化する可能性のある者を討伐することは可能だけど、賞金も何もかかってない生命体を討伐したところで、お金にはならないから、そこは気にする必要ないわ」

「……天界ってそんなこともわかるのか?」

「まぁね。天界は人間界で言うところの『魔力』の観測も行っているから、いわゆる『悪意の高い魔力』を魔王候補としてピックアップしているわ。

 それが完全に魔王化、世界にとっての病原菌となったときにそれを治療するために天界から女神が派遣されるの。

 その後は判断は現地の女神に任されて、人間を導くもよし、勇者を召喚するもよし。

 んでもって、その成果が女神ポイントとして評価の対象になって、お給料が貰えるの」

「……いきなり俗っぽい話になったな……」

 神秘な話から、サラリーマンじみた話の落差に拍子抜けする。

「仕方ないでしょ。

 女神は人間とは違って一秒たりとも休まずに仕事している、なんてことはないのよ。

 女神にだって休息は必要なんだから。

 その休息を有意義に過ごすためには報酬が必要でしょ」

「まぁ、そりゃそうだが……」

 ますますこいつが『元女神を語るだけの頭のイカれた人』疑惑が強くなるんだよなぁ……

「話を戻すけど、借金さえ返済してしまえば女神昇格試験の最中であっても元の世界に帰れるわよ。

 それが私の召喚目的なんだから、私の意志に関係なく返還処理が天界で行われるわ。

 ただし、あなたがこの世界にとどまりたいと思えば話は別だけどね。

 だから借金を返すことが最大の目的。それ以上はないと断言できるわ。そう、借金を返すことが召喚理由なのよ」

 そう言いつつニヤリと笑う元女神に違和感を覚える。

 ……何か落とし穴がありそうだよな……そもそも三億の借金を返済するには『普通の稼ぎ』では不可能だと思うし。

 日本の普通のサラリーマンが一生働いて得られる給料がそれぐらい、って聞いたことがあるし……

「とはいえ、異世界から呼び出した珍しい生物を売って借金返済、なんて微塵も考えてないから。

 そんなことしたら天界から追放されちゃう」

「……そんなこと全く考えてなかったわ……」

 元女神を語るくせに、よくそんなこと堂々と言えるな……

 やっぱり逃げるべきか? 完全に関係を絶ったほうが身のためだよなぁ……でもそうなると元の世界に帰れそうにないしなぁ……

 詩音以外に関しては不幸だと思ったことはないしなぁ。魔法が使えるのは面白いと思うけど、やっぱり自分の世界がいいかなぁ。 

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