表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/159

女神による転生、転移の真相

「まぁ、天界の話は今はいいのよ。

 今必要なのは借金を返すこと。でないとあんただって元の世界に帰れないわ。

 そのために気合い入れて召喚したんだから、私が授けた能力以外にも何かできることあるでしょ?

 最初、魔法と魔術の違いに疑問を持ってたみたいだけど、あんたの世界では別の呼び名があるの?」

「……ちょっと待ってくれ。なんだよ? その魔力が使えること前提な話は?

 こちとら体育の成績がちょっといいだけで勉強はからっきしの、ただの高校生だぞ。他の能力なんてあるわけがない」

 詩音のパシリが得意、なんて口が裂けても言えない。

「え……ちょっと待ってよ……」

 悪魔は若干焦りの表情を浮かべ、頭を両手で押さえて何か考え始める。

 この間、オレたちの間にはただただ沈黙が流れ、聞こえるのは町の喧騒のみ。

「……ねぇ。あんた、どこから来たの?」

 悪魔は長いようで短い、短いようでながい思案を終えて口を開いたと思ったら、あまりにも無責任な質問が飛んできた。

「自分が召喚したのに、そんなことも把握してないのかよ?」

 オレの言葉に悪魔は、むっ、とした表情を浮かべる。

「召喚にもルールがあるの!

 例えば救いが必要な世界の場合、召喚先の世界に応じて女神が勇者を選別する。

 これがテンプレその一。女神空間よ」

 オレの質問に対する答えになっていないが……話をはぐらかすつもりか?

 でも漫画にありそうな展開で、ちょっと面白そうなので話に乗って進めてみる。

「なんとなくわかる。

 例えばトラックに轢かれて死んだ場合、何もない空間で神様と出会うパターンだろ?」

「そうそうそれそれ。

 でもあれって死亡事故を女神が起こすわけじゃないから、実際には死んでから魂の再確認と会場や送り出すゲートの準備、現地の言葉を授けるために魂の干渉などなど、死んだ本人は直後に女神に出会ってると錯覚してるけど、実は結構時間が経ってるのよ」

「……なんかそんな裏話聞きたくなかったな。もっと神秘的なものだと思ってた」

「ま、神秘的には仕上げてるわよ。でも人間も大したものね。想像だけで正解に近い答えを漫画や小説にしてるんだから」

「そう言われると確かにすごい。

 もしかして、幽体離脱とか死を経験して戻ってきた、って人はその光景を見たりしたのか?」

「その人に素質があれば可能性はあるわね。

 女神が導いている間に息を吹き返して、魂が元の体に戻るパターンもないこともないから。

 ったく。こっちがどれだけバタバタして準備したと思ってるのよ、って若干イラつくわ」

 とても女神の発言とは思えん。あ、悪魔だったわ。

 その悪魔は当時を思い出したのか、若干不機嫌な表情を浮かべている。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ