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いつも読んでいただきありがとうございます。次回は4/27(土)投稿予定です。
子供の頃の私は、今のようにどこか冷めたような一歩後ろに居て同年代の輪に入る事をしない、つまりませた子だった。
でも、そんな子供でも何かしら夢は持っているし理想を思い描くのは当たり前だ。
だって、あの頃は自分が無限の可能性を感じていたんだからーーー。
「ーーーこうして、黒のお姫様を黄泉の国から救ったお姫様の執事は、彼女の父親、王様達にも認められ、2人は結婚し楽しく幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。」
「お父さん、またこのお話し?」
「えぇ!ティルちゃんだって好きでしょ〜!」
「お父さんは好きでも私は聞き飽きた。」
そう言うと自分と同じ赤髪の髪の毛を揺らしながらショックな顔をして彼女の父親であるゲイドは項垂れる。
「うぅ・・・ティルちゃん女の子だしこういうロマンチックな恋のお話し好きかなって。」
「女の子だからってとかそういう風に言っちゃダメだってお母さん言ってたよ。そんな偏見言っちゃダメだって。」
「うっ・・・5歳児にしてど正論。」
娘の言葉にシュンッとする父親を見兼ねてティティルリアは小さくため息を吐いた。
「確かにこのお話しは飽きたけど、私お父さんとお母さんの馴れ初めが聞きたいなー。」
「えっ!僕とお母さんのお話しが聞きたいの?」
急に食い気味にいう父親に対し、ティティルリアは迷う事なくこくんと頷く。
御伽話はいいので本物の恋バナは聞きたいとは思っていた。
寝かしつけないといけないのをそっちのけで自分の父親は体格の良い体を少しモジモジさせる。
「ちょっと恥ずかしいけど、ティルなら話してもいいぞ。」
そうして、父は目を輝かせながら話しをする。
「僕の・・・ティルのお祖父ちゃんの家は神国の結構偉い人の身分でね、僕はお母さんに会う前は騎士をしていたんだ。で、神国の人間はね何かしら獣神様の力が宿っているんだよ。僕の家が祀っている動物は覚えているかい?」
「知ってる、うさぎってこの前お祖母様に教えてもらったー。」
「そう、うさぎ!因みに僕は祖先の血を濃く受け継いだからティルぐらいの時はウサ耳があったんだ。」
「・・・・私、ウサ耳じゃない。」
「ティルは混血、ハーフだからウサ耳は出なかったんだろうね。でもティルの髪色だってウサギ様を受け継いでいる証拠だよ。僕と一緒だ。」
父と一緒だと言われてティティルリアは嬉しくなったが同時に恥ずかしくも感じ布団を先ほどより被るが顔を出したまま父の話しに耳を傾けた。
「それでね、獣神の力を受け継いだ人間は自分の運命の人を見つけるんだ。」
「運命の人?」
「そう、その人を見つけた途端、あぁ、この人が私の一生の人だって確信するんだ。僕の場合それが遠征でやってきたティルのお母さん、ティスキスだったんだよ。あの神秘的な紫の瞳を見つめられた途端、もう頭に雷が落とされたような一気に花が咲き乱れたというか、それはそれはすごかったんだよ。もう彼女に首ったけだった。」
「ふーん・・・私もそんな人を見つけられるのかなぁ?」
「勿論さ!お父さん達種族はね悪い奴には容赦ないけど、家族や友人たちを大切にする。お嫁さん、お婿さんに関しては唯一を探すんだよ。たった一人の運命の人に出会って一生を愛して一緒に生きていくんだ。まだまだ僕たちの元に居て欲しいけど、きっとティルも絶対素敵な人を見つけられるよ。獣神の加護があるからね。それでその後母さんにねーーーー。」
父の話しに耳を傾けなら、ティティルリアは先程の話しを思い出しながら子供ながらに結論する。
自分の運命の人が必ずいて、一生その人を愛して一緒に生きていく。それは今までの自分を形作っていたことを変えることさえ厭わない、強い愛情故の本能の性・・・・・・・。
ずっと幸せそうにしている両親を見てきた自分はある事を決心する。
私も幸せに笑い会える相手を見つけたい。
それがティティルリア5歳にして人生の夢であり目標になった瞬間だった。
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