表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
299/333

ガールズサイドのヒロインも参戦しました。

『無能の悪童王子は生き残りたい』の発売まで、あと一日!

既に並んでいる書店様も!!

詳しくは、あとがきをご覧くださいませ!!!

「へえ……」


 人混みの中から、ローブを身に纏った怪しい連中が次々と僕達の前に姿を現した。


「僕達への謝罪……ってわけではなさそうだな」

「うふふ、謝罪されても困ります。聖女である私に対し、このようなことをしたのですから」

「フン、それはカペティエンにとっても同じよ」

「はわわわわわわ……」


 怪しい連中に向け、クリスティアが嘲笑(ちょうしょう)を浮かべ、リゼが鼻を鳴らす。

 隣にいるフロレンシアは、デハウバルズだけでなく聖王国やカペティエン王国まで敵に回すことになり、その事態の大きさに慄いている。


 彼女には悪いが、ここで甘い対応を見せるわけにはいかない。『エンハザ・セカンド』では場合によっては自分の死を選んでしまうくらい大切な幼馴染かもしれないが、こうなった以上ただで済ませるつもりはないんだよ。

 このことは、クリスティアとリゼには既に話をしてある。


 え? 二人はどんな反応だったかって?

 もちろん、イスタニア王国に舐められないように、全力で追い込むって言ってくれたよ。


「フロレンシアさん。それで……どれがそのルシオって奴かな?」

「はわ……あ……」


 怪しい連中を見回し、フロレンシアが呆けた声を漏らす。


「どうしたの?」

「その……この中にルシオはいないのです」

「いない? ……ってどういうことなんだ?」


 僕は今にも飛び出しそうな勢いのサンドラ達に慌てて目配せして止めると、フロレンシアに向き直って尋ねる。


「分からないのです。先程の【ボトムレススワンプ】から感じたマナは、確かにルシオだったのです。でもでも、この者達からはルシオのマナが感じられないのです」

「そうか……」


 となると、僕達に国々からイスタニアに報復されることを恐れて、姿を隠したか。きっとこの連中を捕らえたとしても、例えば自分達の正体を明かせないように呪いが施されていたりするんだろうな。


 それこそ無意味だと思うけど。


「そういうことなら、とっととこの連中を取り押さえて、ルシオの居場所を吐かせるとしようか」

「ハ、ハロルド殿下、それは無理なのです。ルシオの呪いがかけられていると思いますので、何もしゃべれないか、呪いで死んでしまうだけなのです」

「へえ、そっか」


 フロレンシアの忠告にも、僕は軽い口調で返す。

 そんなことは、捕らえてからの話だよ。


 ということで。


「クリスティアさん、リゼ。当初の予定とはちょっと違うけど、この連中を制圧するとしましょう。キャス」

「うん!」


 ポケットの中で待機していたキャスに声をかけると、元のサイズに戻って飛び出してきた。

 そして、すぐに『漆黒盾キャスパリーグ』へと変化した。


「さあ……いくぞ!」


 僕は盾を構え、ローブの連中と対峙した。


「フフ……死んでしまったらごめんなさいですわ。【獄炎】」

「「「「「っ!?」」」」」


 リゼから放たれた黒い炎がローブの連中に次々と纏わりつき、その身体を燃やす。

 力尽きるまで、永遠に燃え続ける炎が。


「僕達も! キャス!」

「任せて! 【スナッチ】!」

「ぐあああああっ!?」


 漆黒の巨大な黒い爪が、ローブの連中を次々と抉る。

 邪属性スキルの攻撃は防げないが、それでもこうやって攻撃をすることは可能だ。ただ手をこまねいて。二人に任せっきりにするつもりはない。


「くそっ! 【アシッドフォグ】!」

「うふふ、【プロテクション】」


 ローブの連中の一人が毒の霧を吐き出したが、それもクリスティアの光の壁によって阻まれる。

 物理攻撃だろうが魔法攻撃だろうが、選ばずに防ぐことができるクリスティアの聖属性魔法、メッチャ優秀。伊達に『エンハザ』のメインヒロインを張っていない。


「す、すごいのです……」

「そうだろ? 僕の『大切なもの』はすごいんだ」


 その圧倒的な光景を見て声を漏らすフロレンシアに、僕は自慢げにそんなことを言った。

 この世界に転生してできた、僕の『大切なもの』。こうやって褒められると、自分のことのように嬉しくなる。


 すると。


 ――ドゴンッッッ!


「うわあああああああああああああああああああッッッ!?」


 すさまじい衝撃音とともに、ローブの連中の一人が高々と宙を舞った。

 い、一体何が起きたんだ!?


「ハルさああああああん!」


 ローブの連中の最後尾でぴょんぴょんと飛び跳ねて元気に手を振るのは。


「リリアナ!?」


 なんと、僕の仲間であり『エンゲージ・ハザード~GirlsSide~』の主人公、リリアナ=アボットだった。

お読みいただき、ありがとうございました!

書籍発売記念として、完結後の続きをこれから毎日投稿しますので、どうぞお楽しみに!


『無能の悪童王子は生き残りたい』の書籍は、GA文庫様から明日発売です!

早い書店様では既に並んでおります!


ハロルドのキャラ設定などを含め、かなり改稿していますので、web版をお読みいただいた皆様もきっと楽しんでいただけると思います!


また、

・アニメイト様、ゲーマーズ様、メロンブックス様、BOOK★WALKER様では特典SS

・メロンブックス様では有償特典としてYuzuki先生描き下ろしB2タペストリー

・ゲーマーズ様では有償特典としてアクリルチャーム

・Amazon様では1巻・2巻連動SS

があります!


さらにさらに! 書籍帯裏には、web版では絶対に読めない特別SSのQRコードが!

『エンゲージ・ハザード』の本来のシナリオでは、サンドラがどんな末路をたどったのか、必見です!


しつこいようですが、『無能の悪童王子は生き残りたい』第1巻は7月14日発売!

下のリンクからAmazon様のページに移動できます!


どうか……どうか、お買い上げくださいませ!!!

何卒よろしくお願いしまああああああす!!!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
▼8/19に書籍第1巻が発売します! よろしくお願いします!▼

【余命一年の公爵子息は、旅をしたい】
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ