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攻略対象の影薄い姉になったけど、モブってなにしたらいいの?  作者: スズキアカネ
本編

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写真で見るのと実物を見るのって印象が大分違うよね。期待し過ぎは良くないってことか。

 あの後、夜になって先輩から連絡が来た。


 沙織さんとどんな話をしたのか聞きたくて仕方がなかったのだが、いざ連絡が来ると聞くのが怖くて聞けずに終わった。

 だけど先輩はいつもどおりで、やっぱり修学旅行に行く私に口酸っぱく注意するのであった。


『とりあえず柿山達には伝えているけども…考えなしの行動はするんじゃないぞ』

「橘先輩、私は別にトラブルメーカーじゃないんですよ? 大丈夫ですって。ちゃんと観光地を計画通りに巡って来ますし、変なとこには立ち入りません」

『田端』

「はい?」

『楽しんでこいよ』

「…はい」



 先輩にお土産は何が良いかと尋ねたけど土産は良いと遠慮されてしまった。

 和真ならお菓子で満足するけど…


「先輩って甘いもの平気ですか?」

『食べれないことはないが、多くは食べられない』

「なるほど」


 遠慮されたけど、お土産は楽しかった旅行の思い出のお裾分けだと思う。買って帰るつもりだ。

 先輩は何がいいかな…


 電話を切った後、私は5分位考え込んでいたが、時刻がもう21時を回っており、早々に布団に入ったのである。




☆★☆



「指定席だから決まった班ごとに座るように! それと他の一般の方々に迷惑にならないようにしろよ! 自由席付近には入らないように!」


 地元の大きなターミナル駅から京都まで新幹線で向かう。到着まで長い旅になるだろうなと考えながら、私は自分と同じ班の人と向かい合わせになって席についた。


「じゃーん! 皆で遊べるもの持ってきたよー!」


 旅行バックやキャリーケースとは別に学生カバンは皆手元にある。貴重品や修学旅行のしおり、筆記用具やその他諸々が入っているであろうそこから沢渡君は遊び道具を取り出した。

 沢渡君、これ全部入れてカバン重くないの?


 すると朝学校に集合したときから眠たそうな山ぴょんがあくびしながらダルそうに口を開く。


「俺パス…ねみぃ…」

「…ちょっと山ぴょんあんた…未だにイベント事の前日は眠れないっていうの?」

「うるせぇよ…そういうお前は」

「21時に寝たけどなにか?」

「ガキかよ」

「なんとでも言えば? 山ぴょん抜きでウノしようよ。久々だからルール忘れたけど」


 沢渡君が用意したグッズからウノを取り出して、皆でルールを確認しながら遊び始める。

 始めるとこれが意外に面白い。


「ああっ! またこれかよ!」

「あたし上がりー!」

「委員長よっわ! 手持ちスキップとリバースカードばっかりじゃん!」


 私達がキャッキャしてるのがやかましいのか山ぴょんはイヤホンを付けて目を閉じていた。

 ウノに飽きたらトランプ、トランプに飽きたらトランプタワーを作って遊んで過ごしていたらあっという間に京都に到着した。


 初日の今日は移動中の新幹線内で配られたお弁当で昼食を摂り、新幹線を下車した後団体行動で京都で有名な金閣寺に向かった。


「資料集の写真そのまんまだな」

「…入れたら良いのに」

「写真とっとくか」


 有名所なのだが、入ることも出来ない生徒たちは少し離れた場所からそれを見るだけである。

 綺麗とは思うしすごいとも思うけれど、そこまで感動がない。私が元々お寺に興味がない所為なのかもしれないがそれは罰当たりだろうか。


「次どこ行くんだろ」

「…私北野天満宮行きたいな」

「それって学問の神様の?」

「そうそう」

「誰のためかなぁ? アヤってば学問にご利益のある場所ばっかり観光候補にしてるよねぇ?」

「べ、別に。私のためだもん。いいじゃん」

「ユカやめなって」


 ユカがニヤニヤして私を突付いてくるが、私は友人達に好きな人の話はしていない。なのに彼女は気づいているらしい。なんて鋭いんだ。

 リンがユカを窘めてくれて私は追及の手を逃れたが、私はそんなに顔に出やすいのだろうか。



 その後全員で龍安寺に向かい、庭園を見て回る。

 紅葉の時期はとても美しい石庭らしいが、今は一月下旬。雪景色もまぁ綺麗なんだけどね。


 折角なので写真を数枚とっておく。

 …なんでうちの高校は一月に修学旅行なんだろう。

 今更そんな事を思った。

 

 龍安寺を見て回った後に行きたかった北野天満宮に行けた。

 希望者は有料で祈願してもらえるそうだが、私はお参りするだけにする。意識高い生徒たちは自腹で祈祷を受けていた。祈祷料も安くないのにすごいな。

 そこのお寺では修学旅行生に栞を配っているらしく、私は男の人が使えそうな暗めの色の栞を貰った。


 その後ちょっとしたお土産屋さんに寄ったり、船岡山公園に立ち寄って皆で散策したりしていたらあっという間に夕方になったので、先生の誘導で宿泊先に向かう。

 泊まるなら旅館が理想なんだけど、公立のしかも高校生団体が泊まれるのはリーズナブルなホテルである。仕方ない。

 勿論男女別で、一部屋6・7人で雑魚寝する形。私達はヒロインちゃん達の班の女子と同じ部屋である。


 夕飯は大宴会場で全員で。

 4クラスいるので若干ギュウギュウ詰めだったが、これも醍醐味なのかもしれない。ホテルとは言っても料理は見た目も綺麗で美味しかった。食べる前に料理の写真を撮ったから後で先輩と家族に送ろう。


 お風呂は流石にそこまで広くはないからクラスで交代交代だが、希望者は客室備え付けのお風呂を使っていいそう。

 私は温泉に入りたいので大浴場にユカとリンと向かった。


「次のクラスが入るから15分で済ませてねー」


 温泉は良かったけどゆっくり浸かることは出来ずに先生に急かされるままカラスの行水状態であった。

 こんななら部屋のお風呂でゆっくり浸かったほうがマシかも知れない。入浴剤どっかで買ってきて明日はそうしようかな。



 修学旅行初日だが、移動で疲れていたのか私は部屋に入って顔の保湿ケアや髪の毛を乾かすと早々に眠りについたのである。

 枕や環境が変わると眠れないという人もいるが、私は結構どこでも眠れるタイプである。

 なんか私の周りでユカとリンが「寝るのはっや!」と騒いでいるが私はウトウト眠りについた。

 後もう少しで寝落ちしそうだ。


 …あ、みんなに連絡するの忘れた。

 まぁいいや…明日、明日送ろう。



 明日は…自由行動なので班の皆と清水寺に行く予定だ。

 清水寺から二年坂、金剛寺に八坂神社を見て回った後に錦市場でお土産を買う。男性陣にはお菓子を買って帰ろうと思う。工芸品もいいけど…予算もあるから。


 清水寺では橘先輩に学業祈願のお守りをお土産で買って、私は縁結びのパワースポットにいくんだ。


 音羽の滝の水を飲むとご利益があるっていうけど確か3箇所全部は飲んじゃいけないんだよね。

 2箇所なら良いんだろうか。


 私の意識はどんどん深い所に沈んでいく。

 


 …それにしても女子皆パジャマ可愛すぎだろ。

 私、寝るだけだから楽な格好がいいと思って着慣れた某キャラクター物のトレーナーとジャージなんだけど。

 女子力不足でつらい。

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