女子会!
「婚約おめでとう!」
金曜日の夜、理子とグラスを合わせる。今夜は理子の家に泊まって“独身のうちにやっておきたいことを話し合う飲み会”なのだ。
「ありがと。…さて。やっておきたいことかあ…。」
「まず、このような会は、今のうちにたくさんやっておきたい!」
「賛成!」
「あ。旅行も!ショッピングも!」
「いわゆる女子のお出かけ系だよね。」
「結婚したら、友達と遊びづらくなりそうだよね。…でも、いいなあ。私も早く結婚決まらないかなあ。」
「俊介くん、何も言わないの?」
「すごく優しいし、うまくいってると思うんだけど、結婚のことは何も…。」
理子がさみしそうに言う。
「そうなんだ…。」
「怜羅の方が、後から付き合い始めたのにね。いいな〜。」
理子は酔いが回ってきたようで、急にホワーンとしだした。実は怜羅も少しずつホワーンとし始めている。
「ねえ、理子ォ〜?私たち、それぞれ、辛い思いなどなどしてきたワケじゃない?」
「そおねぇ〜。」
「でしょでしょ?もうお互い、幸せになってもいいんじゃなぁい?」
「そうだそうだ!」
「だからァ、きっと、理子も、もうすぐだよー。」
「そっか〜。信じるよー。ところで怜羅ァ。俊介が私の他に呼び捨てする女子は怜羅だけなんだ〜。複雑なのぉ〜。」
「そっか〜。多分ソレは卓のまわりの人が私を呼び捨てするからァ〜。その流れだと思うけどな〜。」
「そうなのかな〜。俊介の口から“怜羅”って聞くたびに…。」
「そっか〜。気になるんだよね〜…。うっうっ…。」
酔って涙ぐむ理子。怜羅もつられて泣き出す。
「俊介も怜羅も、信用してるはずなのに…うっ…。嫉妬は汚いね。…うぅぅ…。」
「嫉妬やいてるときって悲しいよね〜…うぅぅ…。うっ…うっ…。」
この会の最初のテーマは五分足らずで終わり、深イイとも言えない、他愛のない会話で夜は更けていく。女子会はいつでも楽しいが、泣きが始まると、しばらくは泣く話題が続く。
「よーし!とことん飲むぞ〜!怜羅!もっと飲んで飲んで!」
泣きから回復した理子が次のお酒を運んできた。
「かしこまりましたァ〜。」
ぐいっとグラスを開けると、理子が注ぐ。怜羅も理子のグラスに注ぐ。
「かんぱ〜い!」
乾杯しながら笑い、グラスを開けるうちに夜は更けていった。




