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第1層


「………うっ」


俺は不意に目を覚ました。仰向けで倒れていて綺麗な雲一つ無い空が見える。地面は草花でクッション代わりとなってモフモフだ。

いや、考えるのはそこじゃない。俺達は教室にいた筈だ…なのにここは外。誰かが連れ去ったのか?

俺は上体を起こす。すると円を書いたように音、御門、不知火、緒形が倒れていた。


「お、おい! 音……起きろよ」


「…んんっ」


音の体を数回揺らすと小さい声を上げて目を覚ました。まだ寝ぼけてるのか、横たわったまま辺りを見回す。そして…


「えっ!! ここ、どこ」


勢いよく上体を起こす。混乱する気持ちは分かるが今はまず寝てる奴らを起こすのが先だ。俺と音は手分けして全員を起こした。


「何ですか、ここは?」


「なんかよく分からへんけど、えぇ所やな」


緒形の言葉は分かる。草花が生い茂る場所から少し歩くと全体を見渡せるような場所があった。そこから見える景色はゲーム好きな俺の気持ちを高めていった。ウキウキで気持ちが高ぶる。

白い雲に水色の空。ここは普通だが後は違う。真ん中辺りに巨大な塔が見えた。この塔は雲を突き破って堂々とそびえていた。その奥には立派な城。本当にゲームの世界に入ったみたいだ。


「あのごっつデカイ塔は何なん?」


「俺に聞くなよ!」


「…あれは、『始まりの塔』と言います」


後ろから聞こえた聞き覚えの無い声に自然と振り向く。立っていたのは俺と年が変わらないぐらいの少女。頭にはティアラ、服はドレスと明らかにどこかのお姫様のような格好だ。

茶髪の髪を頭のてっぺんでまとめている。顔はまだ幼さが残るがどこか妖艶な雰囲気を持っていた。


「あなたは誰?」


「…申し遅れました。私はここ、フレイア王国のミア・ヴァーレント・フレイアと申します、勇者様方」


ミアと名乗る少女は両手でドレスをちょこんと掴むと可憐にお辞儀をした。礼儀がちゃんとしてる。それに彼女が最後に行った“勇者”という言葉が俺をゾクゾクさせる。

ってか本当にゲームの世界みたいだ。こういう時には例外なく「世界を救って欲しい」と言うんだ。でもこの世界は見るからに平和。頼まれる事もないだろう。


「えっと、ここはどこなの?ミア」


音の質問に答えるのを躊躇うミア。だが決意をしたのか目を閉じて頷いた。


「……お話しますが、歩きながらにしませんか? この辺りはとても綺麗なんです」


ミアの提案に乗り、山道を歩き始める。ミアの言う通り周りには見た事が無い花が咲いていたり、喋る木があったりと楽しめた。しばらく歩くと突然ミアが足を止める。


「……ミア?どないしたん」


「……皆様はあの空高くそびえる塔は見ましたか?」


ミアが言ってるのはさっき『始まりの塔』と言った高い塔の事だろう。他の奴らも同じ事を想像したのか頷く。それを見たミアは少し微笑んで再び足を進めた。


「あの塔はつい最近、出来た物なのです。塔の中を調べる為に中へ入って行った冒険者様達は帰ってきませんでした……それでも何とか情報を得る為に命からがら逃げ帰ってきた冒険者様に調査を行い、ある程度分かってきました……………塔の中は層になっていて、私達はダンジョンと呼びます。その層は分かるだけでも1から50はありました。その塔の中には魔物が居るのです」


魔物と聞いて俺だけがワクワクしたに違いない。他の奴らは話しに夢中だが流石に飽きてきた。

でもいきなり塔が出来るなんて有り得るのか?


「…塔はここだけでなく、他にも4つあり大きさも違います。勇者様方にはこの塔の最上部へ行き、クリアして欲しいのです」


ミアは悲しそうに俯き、首から下げてるペンダントを握り締めた。ミアの表情は儚げで消え入りそうだった。



第1層、終わりました!!


ついに異世界編突入ですが世界観を皆様に伝えるのが難しいです。

上手く伝えられたら良いんですが。


では、また第2層でお逢いしましょう!



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