召還当日 3
カチ、カチ、カチ
教室には時計の針が進む音しか聞こえない。それもその筈、私達は先生が持ってきた紙の束と向かい合っていた。
先生に頼まれたのは、次の体育祭でやる種目のアンケート用紙を全員学年でまとめる作業。終わったらまた職員室に戻すように言われたけどこのままだと次の日になってしまう。
「…だああぁーー!! こんなの、やってられっかよ」
一番最初にだらけたのはやっぱり陸斗。集中力も無いのに何で来たんだろう。
「うるさい陸斗! だったら来なければ良かったじゃない。そうすれば今頃、大好きなゲームで遊べてたのに」
そうだ。陸斗が来なければ順調に進んでた。こんな会話をしてる内にも時間はどんどん進む。もう少しで4時だ。
「違うんや、草壁が来たのはなぁ」
「ばっ! 止めろー!!」
何かを言おうとした緒形さんを陸斗が止めた。ちょっとムカムカする。
「……どうでもいいけど、早く終わらせてよね」
そう言ってまた作業に入る。さっきまで騒いでた陸斗も、静かになり作業を再開させる。
そんな中だった。時計の針が4時を知らせた時。教室に異変が起こった。
ガタガタガタガタ
「……なぁ、揺れてないか?」
「そう、やね」
陸斗の言葉に私も作業を中止してみる。確かに少しだけ揺れてるけど騒ぐ程でもない。
もしかして、陸斗ったら地震が怖い?
「何? 陸斗って高校生にもなって地震が怖いの?」
「ちげえよ! ただ、なんか普通の地震と違うような気がしたんだ」
普通の地震と違う?私はもう一度じっとしてみる。相変わらず少し揺れてるけど普通の地震だ。
こんな事より早く終わらせないと。
心の中でそう決めて作業を再開した時。
――――――キィィィィィン…
耳鳴りみたいな音と共に床がピンク色に輝いた。突然の事にどうしたら良いのか分からない。
―――怖い
―――どうなっちゃうの?
「な、これはどんな仕掛けなんですの」
「これ……魔法陣やない?」
こうしてる間にもピンク色の輝きは私達を覆っていく。隣に居る弥生や陸斗の姿も輝きに隠れて見えなくなってしまう。
一人は…やだ!
「………と…………音!」
もう視界はピンク色の輝きに阻まれていた。そんな中で陸斗が私を呼ぶ声がした。不思議と胸が落ち着く。
「な、な、なんや!」
「キャアア」
「うわっ」
「ひゃあっ」
「うふふ」
こうして私達はピンク色の輝きに包まれ、意識を手放した。
いよいよ次から異世界編に突入します!
突入に伴い、主人公目線が替わり
音→陸斗になります。
すいません。




