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1  アリス・レラドール

ヒロインアリス登場です!どうぞ、お読みくださると嬉しいです

1  アリス・レラドール



  飛行機から降りたと思えば今度は船。

 「座ってるだけでも、相当疲れるなこれは」

  俺、龍神強りゅうじん きょうは、飛行機でこのヨーロッパの地に来た。

  これから3年間ここで暮らすことになっている。

  学園島は島といっても、しまではない。

  普通に街とつながっている。

  まぁ、街に行くには一本の道しかない。それ以外は海に囲まれてるからしまとい

うわけだ。

   そして、今俺が乗ってる船には他に何百人と俺と同じ『リストール学園』の生

   徒になるやつらがのっている。入学式は明日。

   この船は席が電車となんら変わらない。

   新幹線の座席みたいなものだ。

   俺は取り敢えず、適当な席に座るが・・・・・

  (き、気まずい・・・・)

   周りは友達同士とかできていたりするものの方が多い。

   それぞれふたりの席なので他の奴らは二つの席が埋まっている。となりの人が

   いる形になっているわけだが、

  (俺の隣にはまだ誰も来ない・・・・・)

   というわけだ。

   と、そこに女神が舞い降りた!

  「あ、あの、隣いいですか?」

  「え?」

   となりから可愛らしい声が聞こえる。    

   日本人・・・・・

   俺はつい見とれてしまった。

   「あ、あの・・・・」

   「あ、あぁ!いいぞ」

    女神降臨!!

    彼女はふわふわしたショートヘア。

    美人より可愛いに分類される顔立ち。

    整った鼻に、桜色の小さな口。

   「あ、あの私、立花 可憐って言います、これから同じ学校でよろしくおねがいしま

す!」

「あ、あぁ、こちらこそよろしく、立花・・・・さん」

「あ、可憐でいいです!そっちの方が呼ばれ慣れてるんで・・・・・えっと」

 彼女が上目遣いで俺を見てくる。

 どうやら俺の名前を言おうとしたらしいがまだ、名乗ってなかったな。

「お、俺は龍神 強、強でいい」

「よろしくお願いします、強さん!」

 天使のような笑顔を俺に向けてくる。

 な、ななな、なんていい子なんだ!

 こんな俺にお横に座ってくれるし、今の時代には珍しい清純。

 学校生活に期待はしていなかったがこれは、行ける!

 そう、思った俺がバカだった。

 そこに、あの悪魔のアナウンスがかかった。 

『えぇ、そ、それでは、みなさん選定に集まってください、学園の説明会を初めます』

 なんだ?

 説明会・・・・・

 そんなことは事前に言われていなかった。

 周りもざわつく。

 それにうっすらだが、今のアナウンス、震えていた・・・・・・

 だが、他の生徒たちが疑問を持ちながらも選定に向かうのを見て俺は考えるのをや

 めた。

「行きましょう、強さん」

「ああ、今行く」



 そう、これが、今に至るってわけだ。



 まさかのまさか、集団拉致。


   


 冷たい銃口が俺の頭に当たる。

 ひんやりとした感覚。

 こいつらは何かの犯罪組織か。

 確かにこいつらにとっちゃ俺たちは将来邪魔になる。

 それを消しに来るってわけか。

 なんで俺の年に来るんだ・・・・・・・・

 しかも、なんで俺が銃口を向けられる・・・・・・

「よし、まずはお前からだ、どうする、俺たちと働くか、それともここで死ぬか?」

 周りが氷つく。

 俺の頭は至って冷静。

 なんたって、俺は死を恐れないからだ。

 死が怖くないのだ。大切なものもなく、別に生きててもつまらない。そんな考え肩 

だからであろう。尋常じゃないのだ。

 そうこの時までは。

 俺に大切な人があらわれる、この時までは。

 ガッ。

「!?」

 俺は銃口を握る。

「撃つなら撃て、お前らの仲間にはならない」

「・・・っ・・・!?」

 男は銃をコッキングする。

「それなら死ね!」

 トリガーをひこうとする。

「強さんっ!」

 可憐が叫ぶ。

 ごめん、俺はこう言う人間なんだ。

「しねぇぇぇ!」

 引いた瞬間!

 ズバッ!

 何かが寄りかかってくる。

 銃は俺の手に握られたまま。

 俺は瞳を閉じていた。

 何が起こったか理解したのは瞳をあけて何秒かしたあとだ。

「て、てめぇ!どこから入ってきた!」

 拉致軍団のひとりが叫んだ。

 そこで俺は理解した。

 助けが来たのだと。

 俺に寄りかかっているやつはどうやらさっきの音からして切られた・・・・

 誰に・・・・・・

 切られた男が床にドサッっと崩れ落ちる。

 俺の目の前には、

   そう、あいつが立っていた。

   ここで出会ったことを後悔するだろう。

   なんたって、背負う者、守りたいもの、そんなやつができて、死を恐るようになっ

ちまったんだからな。まぁ、その大切なものに気づくのはずっとあとだから当分は死

は恐れないが・・・・・

 真紅の神を揺らす彼女。

 血を払う姿。

 そこまで見たところで。

「てめぇぇ!何もんだ!」

 拉致軍団の一人が叫ぶ。

「リストール学園所属、アリス・レラドール!」

 身長は俺より10センチくらい小さい、普通の女の子より小さいサイズ。

 胸もまたそうだ。

 顔立ちは可憐と同じ可愛い顔立ちだが、どこか凛とした顔立ち。

 燃えるような真紅の髪は腰よりもう少しした。

 かなりの長い髪だ。

 そこで名乗るアリスを見たひとりが言う。

「こ、こいつ!鬼神だぁ!」

 !?

 周りの全員が驚愕する。

 この学園にくるもの。

 そして、このヨーロッパのちで知らないものはいない。

 鬼神の如く強い奴がいる。

 日本人の俺ですらすこし知っているのだ。

 で、でも、それが・・・・・・・・・・・・

「うてぇぇぇ、片っ端から撃て!」

 拉致団が叫ぶ。

 ドドドドドド!

 瞬間華麗な身のこなしでアリスは避ける。

 って!

「うわぁァァ、っぶねぇ!」

 俺に飛んでくる。

 それを身を縮め避ける。

 そして、鬼神は中を舞、一人二人三人、次々と敵をなぎ倒す。

「きょ、強さん!大丈夫ですか!?」

 可憐が駆け寄ってくる。

 腕を縛られた状態だとたつのすら難しい。

「あ、ああ、大丈夫だ」

 そう言って俺は、あの鬼神を見る。

 なんて、美しく、敵を切るんだ。

 その剣さばきは鬼神ではなく、女神に見える。

 そしてその女神が次々と倒していき、もう終わるころ、

「下がれ、同胞たちよ」

 低く、ドスの聞いた声が聞こえる。

「随分と大物が出てきたわね・・・・ジャポネ!」

 アリスがその声の主に、叫ぶ。

 ジャポネ・・・・・

 周りがざわめく。

 ジャポネ、あいつは、人身売買、人殺し、なんでもする犯罪組織の幹部だ!

   そんな大物がなぜここに。

「これはあなたの指示なの?ジャポネ」

 アリスは俺たちに剣を向けていう。

「いや、もっと上だ」

 !?

 なぜそんな奴らが、

「なにせ、今年は面白い力を持った人間が入学すると行っていてな、そいつは将来

邪魔になりそうだとか」

「この高校からのパンピーに?」

 そう、りストール学年には、小学生から入れる。

 そこで入るものは大抵は何か、力を持つ才能、何かを持っている。

 噂では超能力を持つものもいるとか。

「まぁ、私もそう思ったが、上の命令だ、従うしかあるまい」

「そう、でも、報告しなくて済むわよ、私が今からあなたを逮捕するんだから」

「ほほぅ、面白い」

 瞬間鬼神が疾風の如く走り出す。

 速いっ!?

 アリスが剣を突き出すと、

 カキン!

 出た!ジャポネが使うと言われている、マグナム、コルトパイソンの改造。

 本当に本物なのか!?

 キンっ!キンっ!

 ドンッドンッ!

 金属音と銃声が響き渡る。

 見た感じではアリスが押され気味だ。

「だ、ダメだ、あの鬼神でも・・・ジャポネには・・・・」

 誰かがつぶやく。

 生徒たちは完全に戦意をなくす。

 見渡すとあの教師までもだ。

 教師がどうやらアナウンスしたらしい。

 リストールの教師はみんな化け物じみているとか・・・・・!

 !?

「そういうことかよ」

 俺はクスッと笑う。

 それを聞いた可憐が、

「な、何がなの?なんで笑ってるの?」

 心配層に俺の顔を覗き込む。

 そういうことなら、悪いがここで終いにさせてもらおう。

 腹も減ったし、船は嫌いなんだ。

「フンッ!」

 ガキンっ!

 腕に力をこめ、腕の手錠をぶち壊す。

「きょ、強さん!?」

 その力を見て驚く、可憐。

 悪いな、俺は普通じゃないんだ。

 普通でいたいが、今はしょうがない。

「行くぜっ!」

 「強さん!」

  俺は鬼神とジャポネに向かって走り出す。

  それに少し遅く気づいいたジャポネとアイスそして・・・・・教師が驚く。

  ジャポネのトリガーは引かれたのだ。それをアリスがよけた、その銃弾の向かう

 先には、

 「避けなさい!」

  アリスの声が聞こえる。

  初対面で命令されるとは思ってなかったよ。

 「・・・・っ・・・・」

  俺の目にはジャポネの共学な顔と、教師の顔が視界の端に見える。

  そして、銃弾が俺に、

  ザシュッ!

  俺の右胸から血が吹き出る。

  いてぇ!

  でもな!

  俺は止まらずそのまま突っ込む、そして、アリスとジャポネの間の地面に、

  ズガァァァァァァァァァァァァァン!

  拳を叩き込む。

  地面がわれそのままめり込む。

 「ハァ、ハァ」

  その行動に全員が驚く。

  生徒は何がなんなのかさっぱりだろう。

  アリスはともかく、ジャポネすら、止まっているのだから。

  今ジャポネは俺を殺せるはずだ。

  でも殺さない。

 「そろそろ芝居も終わりにしよう」

  アリスの目を見ていう。

  周りがざわつく。

 「芝居?」「どうなってるの?」「え、なんでジャポネは止まってるの?」「あ、あの

ひと撃たれてるんだよ!」

  最後の打たれてるんだよ!?にアリスが反応する。

  そして、ガバッ!

 「・・・っ!?」

 服を脱がされた!?

 そして俺の弾痕を見る。

「あ、あんた!もう少しずれてたら死ぬところだったのよ!?」

 な、何っ!?

 アリスはさっきの表情とは違い、涙目になり俺を低い位置から見上げる。

 その顔は幼く、可愛らしい顔立ち。

 だ、ダメだ!凝視できねぇ!

「そ、そんなことより、説明しろ!」

 服をアリスから取り着なおす。

 俺は顔をそらし教師に向かって、言う。

「せ、説明はしますから、君!早く治療を!」

「そんなことはどうでもいい、これはどういうことだ?なぁ、偽ジャポネさんよぉ?」

「「「!?」」」

 全員驚く。

 教師とアリスとジャポネは、そこまでわかっているの!?って感じだ。

 俺はこの人が驚くことに優越感を感じる。

 これが一番生きてるって感じることだ。

 だからいっつもこういういいまわしになる。

「せ、説明はする、これは試験だったんだ、実力試験!そ、それより治療を!」

 自分が撃ったたまが当たったんだ、そりゃ慌てるわな。

 ・・・・試験・・・・

「そんなことだと思ったぜ、ってわっ!」

 ガバッ! 

 ま、また!?

 今度は後ろからアリスが俺の服を脱がす。

 手には包帯やらなんやらいろんな薬を持っている。

 てかムヒやキンカンはいらんだろ。

「は、早く、こっち向きなさい!打たれてるのよ!なんで平気な顔して・・・・」

 周りが静かになる。

 驚愕する顔。

 そして、あとからアリスも弾痕をのぞきこむ。

「なっ!?」

「ま、そういうことだ、こういう体質なんだよ、で、きっちり説明してもらおう」

 傷が治っているのだ。

 多少のキズは残るが、重症にはならない。超回復能力ってやつかな。

「おい、いつまで俺の裸をさらすきだよ、そんなに見たいならしたも脱ぐぞ?」

「なっ、なななな」

 顔をどんどん赤させる。

「こ、この!変態!」

 ゴスっ!

「・・・・・・・!あ、あ~~~」

 こ、これは・・・・・・・・・・・・・

 みんなが冷ややかな目で見る。

 き、ききき、金的!?

「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」

 船内すべてに響き渡る声をあげたのだった。

 こうしてこの船底事件が終わった。

  



   俺はそのまま、一応といことで、船の医務室に運ばれた。

   まぁ、この痛みは銃ではなく、アリスの金的のせいでもあるが。

   冗談の通じない女だ。

   俺が一応医務室で治療を受けている横には、さっきの教師、そしてこの女がいる。

「あ、あんなに叫ばなくてもいいじゃない」

「お前には一生わからん痛みだ、他のやつにはやるなよ、俺にもだ、あの攻撃は命の

保証はない」

「へ~」

 怖い笑を浮かべるアリスから俺は取り敢えず目をそらし、さっきの試験とやらの説

明を教師に聞く。

 教師の名は、真田幸音、まさかの真田幸村の地をひくものらしい。

 リストール唯一の日本人教師らしい。

 説明によると、ジャポネは本物ではなく、返送したりストールの教師、あんなでっ

ぷりとしたからだだったが中は美人女教師だったと言う事実が俺にショックをもたら

した。

 その女教師は、レイラ・アイネル。まぁ、これくらいしか情報はない。

 試験とはああいう状況でどういう行動にでるか、だそうだ。

 当然誰ひとりと何もできず、アリスが来ても動こうとはしない。評価は最低だろう。

 その中でも最低なのは俺。

 評価はもう付ける余地もなし。だそうだ。

 銃弾に突っ込むし、危険!と言う判断らしい。

 でも、リアルすぎるだろ、あの試験。

 試験なら実銃や真剣を使うな、といったところ、聞く耳を持たなかった。

 



 いきなり災厄な評価を付けられた俺だがやっと異国の土を踏むことができた。

 可憐とはあれきりあっていない。

 医務室からそのまま直行だったしな。

 アリスなんか、走って帰りやがった。

「でも、寮じゃないんだよな、俺は」

 そう、受痛はみんな量に住むのだが・・・・・

 寮は満員。

 ギリギリでしかも無理やりの推薦で入った俺は(はいりたくなかったが)、学校から

少し離れた、ところに住むらしい。

 だが部屋は一人部屋らしい。

 それは助かる。

 リラックスできるし、何よりひとりが好きな俺にはな。

 そう、こう思っていた期待が壊されたのは一〇っ分後だった。



「おぉ~、結構広いじゃねぇか!」

 アパートといっても四家しか住めないアパートだ。

 そのぶんひろいな。

 このアパートには俺のほかにはひとりしか住んでいないらしい。

 部屋はあと二つ空いてるわけだ。

 ひとりぐらいなら挨拶したほうがいいかな、部屋にはもう荷物が整理されているし、

することもない。

「うし、行くか」

 取り敢えず着替えた俺は、ドアを明ける。

 ガチャンっ!

 俺のドアだけではない、なりのドアも開いた。

 おちょうどいい、このまま挨拶をと。

「どうも、はじめまして、あの、自分今日から引っ越してきた・・・・・・!」

「ふぁい?」

 どうやら、寝起きらしい、女の子?がドアをあけたらしい。

 目が会った瞬間、

「「あ」」

 ふたりして、同じ声をあげた。

 バタン!

 俺はすぐさまドアをしめる。

「うん、見なかったことにしよう。俺は平和に平凡に生きていくんだ」

 コンコン・・・・・・・・

 トントントン・・・・・・・・・・

 ゴンゴンゴンゴン・・・・・・・・・・・・

 ガンガンガンガン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あぁ、なんだよ!」

「あら、いるなら早く出なさいよ」

 なぜか、バットを痒いでいる、この女。

 最初のノックはそぉっとやったらしいがドンドンエスカレートして最後の最後には

そのバットでノックしようというわけか。

 面白い冗談だ・・・・・・・・・・・

 こいつに冗談通じねぇんだよ!

「そう、あんただったの、引っ越してくるって人は」

 俺の顔わジロジロ覗き込む。

「日本人・・・ね、私は日本とイギリスの地を持つ・・・ん~、クウォー・・・」

「クウォーターか?」

「そう、それよ!ふうん」

 またジロジロ覗き込む。

「ま、いいわ、おじゃまします」

「あ、ああ、そうか、どうぞどうぞ・・・・・・・・・・・・」

 ・・・・・・・・・・?

「ってまてい!」

「何ひとりでコントしてんのよ?」

「お前がやらせてるんだろ!というか、なぜ入る!?」

「久しぶりにお茶飲みたいわ」

     聞いちゃいねぇ。

 俺の平凡人生が狂わされようとしているのか・・・・・・

次も頑張って書きますので読んでくださった方次もまた読んでください!

次は学園に入ります!

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