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童貞坊主がお経をあげていたら、転生して美少女シスターになってしもうたがな!  作者: 枕川うたた


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第15話 幻覚マーチング地獄! 行進せよ、死ぬまで!

風の終着駅、それはさらなる地獄


――第一関門を突破した、はずだった。


「はぁ……はぁ……もう二度と歩道用ローラーなんて乗らない……」

エリナが膝に手をつき、息を切らす。


私も同じく疲弊していた。ローラーと滑り台と回転床の地獄のミックスを乗り越えたんだから当然だ。


「……おかしいな」

マリアベルが前方を指差す。

「どう見てもゴールじゃなく、ドアがあるわよ」


ガラス張りの自動ドアが、まるで「ここからが本番ですよ」と言わんばかりに私たちを待っていた。


無邪気なピンポーンは地獄の口笛


「……嫌な予感しかしない」


私がつぶやいた瞬間、頭上のセンサーが作動。

ピンポーン♪

その音が、地獄のカウントダウンだった。


ゴォォォォォォォォッ!!


「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!」

突風が全身を押し上げる。

「スカート!! スカートぁああああ!!!」

「ちょっと! 私の後ろに回らないで!」


私、マリアベルは見事なトーテムポール状態でドアを突破。

風はまるで私たちを“吸い込む”のではなく、“撃ち出す”勢いだ。


大回転、そして着地ならぬ墜落

視界が白くなった。

風圧と回転で、何が上で何が下かわからない。


「わっ、あ、天井……あれ床……ちょっ鼻に何か……!」

ドアを抜けた瞬間、私たちは宙を舞い、そして――


ドゴォォォン!!


柔らかい……いや、妙に弾力のある床に叩きつけられた。

「……ここ、どこ?」

目を開けると、色とりどりの旗が天井から垂れ下がり、巨大な会場が広がっていた。


第二関門・幻覚マーチング地獄

頭上のスピーカーが鳴る。

「ようこそ挑戦者諸君! ここは第二関門・幻覚マーチング地獄!

 列を乱さず最後まで行進せよ! ただし乱せば即送風ドアからやり直し!」


「……え、やり直しってことは」

「またあの風に吹かれるってことよ」

全員の背筋が凍る。


カオスの行進列

列の先頭には、タップダンスを踊るタコ。

その後ろには、バク転しながら進むカンガルー、そしてトロンボーンを吹く巨大トマト。

さらにサンバを踊る冷蔵庫、バナナの皮を被った修道士まで混じっている。


「なにこれ……幻覚ってレベル超えてない?」

「たぶん普通に物理的に存在してるわよ、あの冷蔵庫」

マリアベルの冷静な指摘に、逆に怖くなる。


1回目の挑戦:エリナ、リズム崩壊

私たちは恐る恐る列に混ざる。

幸い、最初はゆったりとしたマーチだ。

右足、左足、右足――


「って、あれ!? 反対足から出しちゃった!!」

エリナが慌てて飛び跳ねた瞬間、頭上から**ピコーン!**と赤ランプ。

次の瞬間――ゴォォォォォォォッ!!!


「ひいいいい!! やめてぇぇぇぇぇ!!」

二人まとめて第一関門の入口前に吹き戻された。


2回目の挑戦:マリアベル、カンガルーに負ける

再び風に乗って第二関門へ。


「今度こそリズムを合わせましょう」

マリアベルの指示で慎重に歩く。

……が、途中でバク転カンガルーが後ろ足を振り上げ、マリアベルの顎に直撃。


カンッ!


「んがっ!」

一歩よろけただけで――ゴォォォォォォォッ!!!

「もう嫌あああああああ!!」

再び第一関門前へ。


3回目の挑戦:私、冷蔵庫にドア挟まれ

「今度はカンガルーの後ろには立たない」


作戦変更で私が位置を入れ替える。

……が、前の冷蔵庫が突然ドアを開け、中から氷をばら撒いてきた。

足元がツルン――


ゴォォォォォォォッ!!!


「もうあのドア嫌い! 大嫌い!!」

完全に心が折れかける。


無限ループの恐怖

その後も、


タコのタップに釣られて早足になって失敗


トマトのトロンボーンの音で耳がくらんで失敗


バナナ修道士の祈りポーズを真似して遅れて失敗

と、合計8回連続で吹き戻される。


「……あれ、わたしたち、もう何日ここにいるんだっけ」

「3時間です」

「長っ!」


勝利への作戦

私は深呼吸した。

「幻覚でも実物でもいい。リズムと動きに“巻き込まれず”、自分たちのペースを死守する」

「でも列と同じ動きしなきゃ失格だよ?」

「そう、だから相手のクセを予測して先読みするの」


運命の挑戦

再び列へ。

タコが右足を叩く――次は左。

カンガルーがバク転――私は一歩外に避けてから戻る。

トマトが音を鳴らす――音に惑わされず歩幅をキープ。


「いける……!」

マリアベルが笑う。

私たちはついに、出口のゲートへと踏み出した。


ゴールの瞬間

ピンポーン♪

ゲートが開き、光が差し込む。

「やった――」


……その瞬間、背後からタコが足を滑らせ、私たちに激突。

ゴォォォォォォォッ!!!


「ぎゃああああああああああああ!!!」

――気づけば、また第一関門の入口に立っていた。

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