第百二十三話 世界を越えて
ブックマークや感想をありがとうございます。
うぅむ、中々、更新が安定しませんが、とりあえず今日は更新!
それでは、どうぞ!
物理的に重力の関係で重たい空気と、真っ黒な大地。ありとあらゆる生き物が死に絶えたその場所に、私は、ラルフと共に降り立ちました。当然、デクノボウはお留守番です。何せ、デクノボウでは世界を越える前に、その負荷に耐えられず消滅することが目に見えていたのですから。
「? アメリアさん?」
と、そこで、私は私達以外の存在をその場に確認しました。
「おや、お二人もこちらに来たのですか。ですが、ご覧の通り、このままでは滅びの運命しかないようです」
アメリアさんは確か、お母様達の情報を探るべく、神界に居たはずです。ですが、今、ここにアメリアさんが居るということは、彼女もまた、世界の滅びに関する情報を手にした、ということなのでしょう。
「お母様達は、どこですか?」
「あぁ、お二人なら、それぞれ離れた場所でこの状況の打開のために動いておられますよ」
「……離れた場所で?」
アメリアさんの言葉に覚えた違和感は、当然、あの二人が離れている、という事実。いや、実際、別々に飛ばされてしまったのかもしれないのですが、それでも、二人ならば世界の破滅よりも、お互いが側にあることを優先させそうなものだと思ってしまったのです。
「……この黒い世界は、上空に居るだけでも危険です。そして、ユレイラ様とイリアス様は完全に分断され、現在、イリアス様が孤立状態だとの報告があがっております」
「っ……」
どうして、そんな状況になったのかは分かりませんが、そんな状況ならば、お母様が大変なことになっているのではないかとアメリアさんを窺えば、アメリアさんの目は、完全に死んでいました。
「どうにか、お止めしましたが、ローランのダメージが甚大でして、私が喚び出されることとなりました」
何があったのか、気になるものの、恐らくは聞かない方が良いだろうと、私は何も言わずにうなずくに留めます。
「そして……だからといって、対処法は全く浮かばないのが現状です。イリアス様の状態も全く掴めないというのもあって、世界の破滅をもたらすのが、この黒なのかという点に疑問が……いえ、やはり、なんでもありません」
心の赴くままに、お母様が世界を滅ぼしかねないことを告げようとしたアメリアさんでしたが、一応、私がお母様の娘であるということに思い至って、そこまでのことは告げないことにしたようです。しかし……。
「不味い状況だね」
ラルフの言う通り、それはあまりにも、危険な状況でした。
いつの間にかローランは重傷に(笑)
いやぁ、出番がとことんないですなぁ。
それでは、また!




