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天才剣士は異世界でも人見知り。  作者: 五輪 亮惟
第二章 第二節、五稜局編
73/81

73話 影星、教えを乞う。

まず日本刀の太刀筋を書きたいと思います。

イネス(右利き)の場合。


唐竹……まっすぐに斬り落とす。剣道でいう『面』

袈裟斬り:相手の左肩から右胴にかけて斬る。

逆袈裟斬り:相手の右肩から左胴にかけて斬る。

右薙:相手の右胴から左胴にかけて斬る。剣道でいう『胴』

左薙:相手の左胴から右胴にかけて斬る。剣道でいう『逆胴』

右切上:相手の右下から左肩にかけて斬り上げ。

左切上:相手の左下から右肩にかけて斬り上げ。

逆風(さかかぜ):股下から上へ斬り上げ。

刺突:突き


です!個人的に逆袈裟は右肩から左胴へ斬りつけなんじゃないかなと思っています。

「折角戦闘服に着替えたんだし、剣の鍛錬でもする?イネス」


「もちろん」


同い年?で同学年の氷冴だが師匠には間違いない。それに実力は確かなので是非とも一緒に鍛錬したい。そして色々な技術を盗みたいものだ。


「これが師匠として初めての鍛錬だね。ちゃんと技を盗む様に!我が弟子よ!」


ニヤッと意地悪っぽく笑った氷冴。


「………お、お願いします、師匠」


そう言って僕たちは模擬戦室に向かった。他の4人はまだ課題を解いています。僕と氷冴は授業中にやってたので暇なのです。



◆二週間後…………



5月になりました。段々暖かくなり始めて…………いません。この国はあまり熱くない様です。どこかのジャパンとは大違い。


「やぁぁぁあ!」


目の前には日本刀を振り翳しこちらに迫ってくる氷冴。僕はバックステップで回避し距離を取る。


「………っと」


更に氷冴は左薙を放ってきた。それを剣先を下にして受ける。このとき使った技はカウンター技の【止水】だ。それは剣や刀の衝撃を全て吸収、消滅させ動きを完全に停止させ僅かな隙を作る。一瞬動きが止まった氷冴に左肩で体当たりし後ろへ飛ばす。


「【止水】………マスターしたんだね」


「師匠の教えが良かったから」


【止水】は氷冴が使う柊木流剣術のカウンター技だ。擬態族という亜人の一種である氷冴は打たれ弱いのでヒットアンドアウェイやカウンター、一撃必殺技が多い。【止水】は重攻撃を当てるための隙を作る技なのだ。


「ありが……とっ!」


言い終わりにまた突進して来た氷冴。今度は刀を振り翳さずに中段で構えたままだ。このままでは刺さるので何とかしなくてはいけない。


「……よっ!」


向かってくる刀に下から『忍冬』を当てて跳ね上げさせる。そしてその間に【一閃】を放つ。それは一瞬タメをつくり、その後右薙か左薙を放つ必殺技?だ。


「っ……く!」


氷冴は自らの勢いを止めきれず僕の愛刀が腹に命中した。そして防御膜第一層が割れパリンと音がなる。


「………はぁ。二週間で師匠よりも強くなられた件について、どう思いますか?イネスくん」


「まだまだだと思います」


この二週間でかなり沢山のことを学べたと思う。柊木流剣術やその他の剣術、敵を殺す技だけでなく戦闘不能にする攻撃などだ。


「………ま、教えることはあとちょっとしかないし、今日のところはこれておしまいね」


「ん、今日もありがとう。氷冴」


そう言って模擬戦室を出ようとすると、ちょうど入ってきたイヴと目があった。


「お、イネス殿。鍛錬は終わったんですか?」


「うん、今日はもうお終い」


「そうなんですか」


やっぱりイヴも鍛錬とかするんだね。まぁ当たり前か。あんなに強いんだし。


「あ、イヴ。今日も鍛錬?」


「はい。まだこの子の扱いが慣れてなくて」


この子というのは左腰に下げている青色をしたロングソードのことだろう。僕も時々この子ということがある。あ、そういえばイヴ序列14位になったよ。二つ名は【水碧(すいへき)】。


「あ、ならイネスと模擬戦してみれば?」


何があ、なの?っていうかやだよやりたくない。イヴ強いもん僕より多分。


「えぇ!?そんな恐れ多いですよ………」


恐れ多い?それ使い方違うよ?いやあってるのか?申し訳ないのかな、模擬戦すること。


「だってまだ慣れてないんでしょ?一人で反復練習するのも大事だけど、実際に強い人とやってみるのも大切だと思うよ?」


ま、まぁ一理ある。僕も素振りより試合形式の練習の方が好きだし楽しいと思う。


「で、ですが……………」


「イネスはやりたい?やりたくない?」


その聞き方は卑怯じゃない?やりたくないわけがないじゃないか。その二分法は狡いと思う。


「………やりたくないわけない」


「じゃあ問題ないね!イヴ!」


果たしてそうなのだろうか…………?



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