表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才剣士は異世界でも人見知り。  作者: 五輪 亮惟
第二章 第二節、五稜局編
68/81

68話 連双、戦う。

先程言われたことなのだが、学園から支給された端末を少々弄るようだ。だから僕たち新人四人は開発長の唯守慶彦(ただもりよしひこ)さんに一時的に預けた。すぐ調整と改良をしてくれるらしい。


「命令とか任務がない時ってなにするの?」


シルヴィが氷冴と綾桐に聞いた。


「普段ってこと?そうだね〜…………」


二人は少しの間考えてお互いの顔を見た。


「まぁ訓練とか模擬戦とかよね。あたしたち学生は課題とかの勉強をすることもあるわよ」


「それか師匠に戦いや戦術を教えてもらったり逆に弟子に教えたりとかね。その場合は模擬戦室を使うんだよ」


氷冴が言うには模擬戦室は地下一階から五階までそれぞれ一室ずつあるらしい。そこでは局員同士で模擬戦や訓練、練習や新しい武器の試験運用をするらしい。


そのままシルヴィやクレア、氷冴や綾桐が駄弁っているところを聞きながらボーッとしてるといきなり部隊室のドアが空いた。


「よぉーす氷冴と綾桐。暇だし模擬戦しようぜ」


その人は今日この五稜館の正面玄関であった霜崎水也さんだ。ノックしないスタイルの人らしい。


「ちょっと水也、入る時はノックしなさいよ」


綾桐が咎めるような口調で言った。だが言われた水也さん本人はまったく気にしていない様だ。


「それは悪いが綾桐だって入ってくる時ノックしないだろ?これでお合いこ様だ」


それでいい…………のかな?


「まぁそれは良いとして模擬戦しねぇか?今日は綾桐に勝てる気がするんだよな」


瞬間、綾桐から何かが切れた音がした。


「ムキーッ!なにのその言い方!あんたなんかコテンパンにしてやるわよ!」


あれ?なんかさっきまでのキャラと違うな。さっきまではクール系だと思ってたけどもしかしてギャグ要員とかなのかな?


「氷冴!あたしはこいつをぶっ飛ばしてくるからイネスにでも教えてなさい!行くわよ水也!」


「お、おう……………お手柔らかにな?」


水也さんはいきなりの変わり様に驚いているみたいだ。


「あんたは手を抜いても良いわよ?ただあたしは全力でやるから」


綾桐がそう言うと水也さんは絶望したような顔になった。そして綾桐は顔を真っ赤にしてめっちゃ怒ったような顔をしていた。





結局見たかったから綾桐達についてきてしまった。綾桐は序列9位だがその実力が分からない。1桁代の人の実力が見たかったからだ。


「綾桐はああ言ってるけど水也さんはめっちゃ強いんだよね。でも勝率は5割くらい。まぁそれは綾桐の戦闘スタイルが関係してるんだけどね」


そういえば綾桐のスタイルを知らないや。見た感じだと両腰に少し大きめの短剣を下げてるっぽいけど。そして水也さんは太刀を二振り両腰に下げている。両方二刀流っぽいね。


「じゃあやるわよ水也!水浪綾桐は霜崎水也に模擬戦をもう仕込む!」


「受諾する」


水也さんがそう言うと二人の端末から振動と魔法音声が響いた。何時も通りカウントダウンをしただけなので割愛させてもらう。


『模擬戦開始!』


二人はそれぞれ大型短剣と太刀を二刀流で構えて走り出した。そして二人の中心で斬り結ぶ。


「おいおい綾桐、本気出さねぇのか?」


「うっさいわね!今からやるのよ!」


本気?どんな本気なんだろう?魔法とかかな?僕がしばらく考えていると水也さんが片方の太刀を振りかざした。綾桐はバックステップで縦斬りを避けて余分に距離をとった。


「お望みを叶えてあげる!」


そう言うと綾桐は自分の持つ二本の大型短剣の柄を連結させたのだ。恐らく柄頭に連結機構があったのだろう。なのて今の綾桐は短剣二本では無く初めて見た"両剣"を持っていることになる。


「これを……………こうっ!」


両刃の大型短剣は柄の長さが20cm、刃の長さが40cmだ。それを連結させた訳だから約120cmの得物を持っている訳になる。そして更に綾桐は魔法陣を出現させた。その魔法は……………


(『魔刃』か………)


魔刃という魔法は切断力は高いが耐久性が低い魔力でできた刃を作り出す魔法だ。綾桐はそれを両方の刃の延長線上に展開した。つまり今の両剣は全長約160cmになる。


「おぉ!相変わらず長えな…………」


「こっちは簡単に負けないわよ!っというか勝つから!」


綾桐はさっきの言葉にかなり苛ついているのかかなり直情的になっている。だがその攻撃に無理矢理はかった。この両剣の場合はどうだろう………?


「悪いがそうは行かねぇ……な!」


言い終わり際に水也さんは両方の太刀で突き攻撃をした。綾桐は長い両剣を順手でもって冷静に対応する。両剣の強みはなんと言っても連撃速度にある。彼女のはそれを最大限利用し生かしている。あれを見ただけでどれだけ努力しているのかは明らかなものだった。


「くっ、やっぱはえーな………」


綾桐は両剣を順手で持っている。だから左手を前から少し引き右手を押し出すだけで攻撃が出来る。それを左右上下で繰り返すことにより鬼の連撃を繰り出すことが出来ていた。


「はぁぁぁぁあ!!」


「くっ……………ぐっ!」


もっとよく見ると彼女はフェイントや弱攻撃の中で強攻撃を織り交ぜていた。水也さんはその連撃のタイミングや強さに対応出来ず右肩に『魔刃』の刃が当たってしまった。するとパリンッと音がする。水也さんの防御膜一層目が割れた音だ。


「くっそ…………っらぁぁぁ!」


今度は水也さんが猛攻を仕掛けた。それを綾桐は受けるが『魔刃』に当たると割れてしまう為、実体剣で受けるしかない。その為、必然的に体が下がってしまい押し込まれてしまうのだ。


「よい………しょっ!!」


だが綾桐は水也さんの二刀を思い切り弾き飛ばした。水也さんは動揺が隠せないようで体が固くなってしまっている。綾桐はそんな彼の腹を思い切り蹴り飛ばした。


「ぐっ!?」


水也さんは後ろに数メートル飛ばされて尻もちをついたが、すぐに立ち上がり正面で構えた。


「ったく…………痛てぇよ綾桐」


「なら痛くない様にするからじっとしてなさいよ」


「負けちまうじゃねぇか」


二人はそう軽口を叩きながらまた踏み込んで鍔迫り合いをする。だがあれは……………


「…………ハァっ!!」


水也さんが大きな気合いを飛ばして太刀を大きく薙ぎ払った。それにギリギリ対応出来なかった綾桐は左肩に攻撃を受けてしまい防御膜が一枚割れた。


「やったわね………!もう容赦なしよ!」


怒っている様子の綾桐はダッシュで水也さんに近付いた。そして右手側の刃を振り下ろした。水也さんはそれを受け止めるともう片方の太刀を振るった。この二人は水也さんが太刀で二刀流、綾桐が両剣なので相性が悪かった様だ。そのまま連撃を受け、与えていたが、やがて制限時間になり引き分けという形でこの模擬戦は終わった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ