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天才剣士は異世界でも人見知り。  作者: 五輪 亮惟
第二章 第二節、五稜局編
53/81

53話 人見知り、経験談を聞く。

部屋の奥から声が聞こえてきた。その声は女性のものだった。


「綾桐、お客さんを連れてきたよ」


するとその人はえ?と言って座っているソファから立ち上がってこちらに見た。


「お客さんなんて珍しい。まぁ取り敢えず座らない?」


と言ってその人は前のソファを指差した。


「出入り口で立ってるのもなんだしね。みんな座ってよ」


氷冴もそう言うのでみんなソファに座った。氷冴とその少女が座るソファの前にあるソファにシルヴィとクレアが座り、氷冴らが座ってるソファの左側のソファに僕とイヴは腰掛けた。


「えっと、それじゃあ名前言ってくね。男の子がイネス・シルフィード、紫髪の人がシルヴィア・インフォルト、薄い青髪の人がクレア・ウォルクス、金髪の人がイヴ・ディスリートだよ」 


と、氷冴は全員の名前を言った。


「イネスと、シルヴィアと、クレアと、イヴ…………で良い?」


そう言われたのでみんなでコクっと頷いた。


「なら良かった。あたしは水浪綾桐(みずなみやきり)。氷冴とは入局時期や年が近いから結構仲良くしてるの。まぁ二人共ソロだけどね」


その水浪綾桐は茶色の髪の毛を背中くらいまで伸ばし後ろに二本の結び髪があった。そして茶色の瞳に勝ち気な表情をした少女だ。可愛い。


「だから時々ペアとか組んでやってるんだよ」


水浪さんの言葉を氷冴が付け足した。まあま要するに仲いいよってことだね。


「それで、あなたたちはなんでこんなところに来たの?誰か知り合いがいるとか?」


「いえ、会長からの提案でここの見学に来たんです。それで、ここに入局するか迷ってて……………」


この五稜局の人達は本当に凄い人達だと思う。だからこそ自分たちが入っていいのか心配なのだ。シルヴィがそう言うと水浪さんは考える仕草をした。


「まず、敬語はやめない?あたしたち同級生なんだし、堅苦しい敬語使われたら違和感凄いし。それと普通に綾桐で良いよ?」


「分かり………分かったよ、綾桐」


「ん、よろしい。それでその悩みだけど………………実際はそんなに凄い人達が集まってるわけじゃないのよ。各学園の会長推薦以外にも入局試験があるんだけど、そこで入るのはあまりレベル高くないわね。中の上くらいよ」


中の上くらい?


「まぁ、アリアが貴方たちを推薦したのなら間違いないわね。こう見えてあたしと氷冴もアリアに推薦されたのよ?」


えっへん!といった感じで綾桐が胸を張った。でも……………服の上からだが推定でB………どうなんだろ?


「そ、そうかな…………」


「まぁ五稜局は普通に職業だから考えるのは大事よ。あたしも悩みまくった末に決断した訳だし」


「あぁ…………その時ボクが一体何時まで相談に乗ってあげたことか…………」


氷冴がひっそりとつぶやいた。


「その件に関してはゴメンって言ったじゃない。そうじゃなくて、氷冴はこの人達どう思う?」


「ステータスだけで見たらめっちゃ大きい原石って感じ?それもダイヤモンド以上かも」


「それは気になるわね…………」


って言っても僕はステータスの値を100%活かすことができていない。まずはそれを学ばないといけないだろう。


「綾桐はどう思う?」


「あたしは入局して欲しいかな。今の五稜局って弱い人が多いじゃない?だから強い人は大歓迎なのよね」


逆に五稜局って弱い人でも入れるんだね。いや、綾桐が強すぎて強いのに弱いと言われているかも知れない。だが、既に彼女達の答えは決まっているみたいだ。というかさっきの悩んでるっていうのも嘘っぽいよね。


「わたし、入局したいと思います」


「………シルヴィアもなのね。私もよ」


「私も入りたいです」


そしてもちろん…………


「僕も入る」


僕は普通に最初から入りたかった。何故ならここでならもっと強くなれたり強い相手と戦えるから。


「意外と即決だったわねシルヴィア。あたしたちとしては嬉しい限りよ。よろしくね」


「うん、これからよろしくね。綾桐」


シルヴィと綾桐は固い握手を交わした。その2つの手には、それぞれの意思が沢山詰まっているような気がした。



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