25話 人見知り、入学する。
あれから二週間と少しが経った。
「どうどうイネス!?似合ってる?」
「まぁ………うん、似合ってる……?」
今僕たちは今年度入学することに決まった王立第五学園に向かっている。その途中、シルヴィ達が初めての制服姿を自慢?して来たのだ。
「そこははっきりと言わないと駄目だよ?」
そういうシルヴィの制服姿は実際可愛い。長袖のカッターシャツの上に黒と白のカーディガンのような物を羽織っている。その白がメインで黒がザブ的な色合いが、シルヴィと上手くマッチしていた。そしてその上にそして太腿の真ん中位のちょい短めのスカート。足には漆黒のレギンス。
(まぁ、何だかんだ言って可愛いんだけどね)
シルヴィは自分のことを可愛いと思っているかは分からないが、似合ってる?なんて聞かれるとちょっと反応に困っちゃうんだけど…………………
「それじゃあ、クレアはどう思う?」
と言うので隣のクレアを見る。この学園は予め用意されていた制服のデザインを選ぶことが出来る上に、それをさらにカスタム出来るのだ。理由は知らないけどね。自主性………とか?
「……………ん?どうかした?」
話を聞いていなかった様だ。シルヴィとは違う、もう少しだけ地味な…………基本に忠実な制服を着ており、良く似合っている。あぁ因みにブレザータイプのものだ。
「似合っていると思う」
「……………え?ありがとう?」
あんまり理解していないみたい。まぁ自分から恥ずかしいことは言うつもりないから黙っておく。
「良かったねクレア!似合ってるって!」
「そ、そうかしら…………?」
実際かなり似合ってますよ、はい。
「でもさイネス…………………」
シルヴィがジト目でこちらを見てきた。何何?寝癖が酷いとかネクタイ緩いとか?
「なんでコートなの?」
「……………私も思ってたわ」
えぇ…………こういうの少し憧れてたからなぁ。ただ誤解しないで欲しい。この世界のジャケットコートは前世の物とは少し違う。つまりジャケットコートっぽい制服って訳だ。だから単色じゃない。ちゃんと白のラインもある。それに腰のベルトがジャケットの上にあるんだよ?普通は有り得ないでしょ?多分帯刀する為だね。金具あるし。
「え……と、それはね……………」
返答に困っていると、シルヴィがもっと怪しげな目を向けてきたが、少しして戻った。
「まぁ良いや。イネスの事だしコート系のやつを選ぶだろうなって思ってたし」
「……………それもそうね」
ちょっとイラッて来たけど我慢して歩き始めた。
体育館に移動して。
「諸君!ここ王立第五学園への入学おめでとう!約1000人の中から選ばれたこの250人は、優れた剣術や魔術を扱う事が出来るのだろう。だがこの第五学園は実力主義、従って試合や決闘を推奨し、戦いによって強弱を決める」
校長先生のお話が分かりにくいので、もう少し簡単に説明すると、第五学園は実力主義だ。だから決闘などによって序列を決める…………だって。
「とまぁ、話しだしたらきりが無いのでこの辺りで止めておく。それでは諸君等の健闘を祈る!以上だ!」
校長が話を終えると他の入学生は拍手を始めた。僕も例に習って拍手をした。
―――こうして僕達は、第五学園に入学した―――




