22話 人見知り、説教を受ける。
剣術の訓練が終わったら2時間の休憩だ。昼食をとったり魔法の復習をするみたいだ。そして僕は今現在…………………………
「もうっ!なんであそこで土下座するの!?」
「……………シルヴィアの言う通り。あそこであの男を調子に乗らせたのは間違い」
と、プリプリ怒っている二人の話を聞いていた。勿論、シルヴィとクレアだ。と言っても、確かにあの男に対しての対応は間違っていたのかも知れない。
「そ、その………………………」
「それに頭を踏まれたりしてたでしょ?あんなことしたら入学早々皆に舐められちゃうかも知れないよ?」
「まぁ、うん…………………」
「……………あの場を見ていたのは第三グラウンドで一緒に試験を受けていた約20〜25人だけ。その人達にしか見られてないのを喜ぶべきか、その人達が変な噂を流す事悲しむべきか………」
「え、えっと……………………」
なんかどんどん傷を抉られている気がする。僕ってあのディオスとか言う人に色々言われても何も思わないわけじゃないんだけど………………?
「まぁ、説教は帰ってからやるから今はいいや。二人は魔法試験合格できそう?」
「……………正直余裕だと思う」
アハハハハ……………とシルヴィが乾いた笑い声を上げた。確かにさっきの槍術からみても戦闘スキルはかなりのものだろう。
「で?イネスはどうなのかな?」
「そうだね……………発動のコツは分かったから、後は出来ることをやるだけ…………かな」
全く答えになってないけどね。
「そっかぁ〜………………………」
「……………そう言うとシルヴィアは?」
え?わたし?と言ったシルヴィだが、少し考える素振りをしてから質問に答える。
「やれることはやったから、後は全力で臨むだけかな。魔道具とかないし……………」
魔道具というのは杖や魔石を嵌めた指輪などのことだ。魔力を増幅させて魔法の威力や射程、速度や連射速度を上げることができるとか。
「その点、クレアはラッキー?」
シルヴィが先程の木の長杖を指差して言った。
「…………これのこと?確かにラッキーかも知れないわね。一応魔道具だし」
とその長杖を撫でながら言った。
「…………この子の名前は明月、ちょっと特殊な木の枝が絡まって出来た長杖。貴方達は私がさっきやった戦いを見たでしょう?」
さっきやった戦い…………というのは槍を使ったさっきの近接戦闘の実技のことだろう。
「魔力を流すとこの子は形を変えられるの。そして、杖には必須の魔石が全体に沢山散りばめられている」
ほほぉ…………形を変えるとは…………………
「だから魔道具の長杖でもあり、槍にもなり斧にもなり大鎌にもなるの」
斧……………と言っても小柄なクレアの手が掴める様本体の枝の棒は細く出来ている。だがとっても禍々しい雰囲気を放つこれを軽々扱えるクレアは、やはり大物だからだろう。因みにクレアの身長は159cm。
「…………けど、今はあまり関係ないわね。全員がこの試験に合格出来る様頑張りましょう?」
「うんっ!そうだね!」
「…………その通りだね」




