18話 人見知り、愚痴を言われるのを聞く。
シルヴィとクレアが仲良くなるまでにそこまで時間は掛からなかった。シルヴィはお話するのが好きで、クレアは質問されても真顔で答えるからだ。まぁ目は相変わらず悲しそうな目だけど。
「でねでね!わたし達この試験まで勉強なんて全くしてなくてね〜!この12日しかまともに勉強してないんだよ!」
そんな誇ることじゃないでしょ……………
「……………そう、それは大変だったわね」
「ホントそうだよ〜!それにイネスがね!どんどん暗記して行ってるのに全く教えてくれないの!まぁ頼んだら教えてくれたけど」
まぁ頼まれればやるだろう。それがシルヴィからだったら尚更だ。
「……………そう、指示待ち人間なのね」
「その通り!指示待ち人間すぎるんだよ!そのクセ指示したり頼んだりすればとっても上手くやってくれたり教えてくれたりで………」
「…………イネスって、凄いのね」
「…………………?」
「ほらほらこうやってさ!質問しないと答えてくれないの!質問したら答えるのに!」
「え、あ、うん…………ありがとう?」
質問したらって……………慣れてないもん。
「…………良かったわね、イネス。こんなに可愛い子に気に入ってもらえて」
とクレアが言った。確かに良かったかもね。
「え!?ちょっとクレアちゃん!?可愛いだなんてそんな……………」
クレアの言葉にシルヴィは顔を赤くした。クレアは話すとき真顔なので真に受けてしまうのだろう。
「…………それとシルヴィア、クレアで良いわよ。いまちゃん付けされると妙にむず痒いわ」
「あ、うん分かった…………………
でもクレアだって可愛いよ?」
それはシルヴィの言う通りだろう。腰まで届く長く薄い青色の髪に赤色の目。そして整った顔をしている。まぁ目はとても悲しそうな感じだが。
「……………冗談は嫌いなの」
「冗談じゃないよ」
「……………そう、ありがと」
クレアは僅かに口角を上げて言った。
「……………じゃあ、シルヴィアの言った通りとすれば……………イネス、貴方は両手に花ね」
「…………まぁ、そうかも知れないね」
間違いないな。




