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天才剣士は異世界でも人見知り。  作者: 五輪 亮惟
第一章 異世界の生活を楽しむ編
17/81

17話 人見知り、会場に向かう。

あれから2日が経ち、今日は3月20日。5つある王立学園の入学試験の日だ。僕達は一応受験生?ということで12日しかなかったが必死に勉強した。宿屋の女店主やその娘アルリさんには随分とお世話になったと思う。というか最後の5日は料金なしで良いって言ってた。流石に払ったけど。


「いやー疲れたねぇ……………この12日間全く休んでなかったし、途中クエストとかにも行ったから………………」


「大半が僕一人でだったけどね」


「な!?わ、わたしもついて行ってたじゃん!3回分くらいは……………」


このようにシルヴィに対して軽口を叩けるほど仲が良くなった。まぁ12回も添い寝をしてその度に抱き着かれたら自然と仲良くなるだろう。あ、因みに達成したクエストは全部で16回です。連続でクエストを受けては報告し受けては報告しを繰り返してたら受付の人に本気で止められたな………


「でもわたし達良くやったと思うんだよね。というか9年分を12日で取り戻すなんて到底不可能なんだけど」


「確かにそれはね…………………。でも僕は参考書や過去問やらは殆ど暗記だよ?」


取り敢えず参考書の大切な部分を全部暗記した。全部で450ページくらいあったっけかな……………


「それはわたしもだって……………。でもイネスの記憶力にはビックリしたよ。あんなに沢山覚えてるなんてね〜。頭の引き出しが多いんだよねきっと」


「……?うん?」


「あぁ、いやいや。何でも無いよ」


あぁ、うん。嫌味だったのかな?やはりかのシルヴィもこの12日でストレスが溜まっているのかも知れない。そんな事を考えながら道を歩いていると、十字路に差し掛かった。


「あれ?あの人どうしたんだろ」


シルヴィが指をさしてそう言った。その方向を見てみると、少女がキョロキョロしていた。


「なんだろう……………迷子かな?」


「迷子か………………どうする?」


僕には迷子の様に見える少女を無視するか助けるかの判断は出来かねる。なのでシルヴィの判断に従ってお手伝いでもすることにする。指示待ち人間すぎるね僕。


「そりゃあ……………声掛けてみよっか」


と言って本来行く筈の道では無い…………その少女がいる方へと歩みを進めた。そして僕も付いていく。ストーカーじゃないからね!


「あの……………どうしたんですか?」


シルヴィがその少女に声を掛けると、少女はピクッと反応してシルヴィや僕の顔を伺う。


「………第五学園に行く道を、迷ってしまったの」


「第五学園に?ならわたし達と同じだよ。一緒に行こっか?」


「……達?」


どういうことだろ。シルヴィしか見えないとか?


「う、うんそうだけど………わたしとこの人」


と言ってシルヴィは僕の服の袖を引っ張った。何その動作可愛い。


「…………てっきり付き人か何かかと。それかストーカー」


…………はははっ、やっぱりか………………


「アハハハハッ!そんなことないよー!確かに何か言わないと自分からやらないけどね〜」


いいや、それは違う。シルヴィに判断を任せることによって楽ができるのだ。決してシルヴィに依存している訳ではない………………と信じている。


「わたしはシルヴィア・インフォルト。それでこの指示待ち人間さんがイネスだよ」


「あ、えっと…………シルヴィが言う指示待ち人間のイネス・シルフィードです……?」


シルヴィが紹介して来たので僕も自己紹介する。と言っても初対面の相手に指示待ち人間ですなんて言ったら第一印象悪そうだけど。


「…………クレア・ウォルクス………よろしく」


あぁ…………この人は僕と同じなのかな?だが恐らく違う。この人は何故か悲しそうな目をしているが目自体は据わっていて物怖じしていない。どんな人間にもこの様な対応なのだろう。つまり…………………僕の負けだ。



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