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[中学生]  作者: LEE
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第1話『入学式(前編)』

 中学校・・・それは・・


 青春のはじまり・・・


 部活・・勉強・・恋愛・・


  すべてが忙しい毎日。


  さあ、この『笠原中学校』で、一体どんなことが起きる・・!!?



  第一話『入学式1』




  新しい匂いのブレザー、


  シワ一つないブラウス、


  ちょっと長めのスカート・・・・


   わぁ、今日から私・・中学生なんだ!!


  瞳をキラキラ輝かせ、鏡に映る自分を見つめるのは・・


  “冬月 菜々美”(ふゆつきななみ)、十二歳。


  今日は、中学校の入学式。


  制服が魅力的な“笠原中学校”(かさはらちゅうがっこう)に入学する。


 

  「菜々美ー!!急ぎなさーい!!」


  「あ、はぁい」


  一階のリビングからお母さんの声が聞こえた。


  菜々美は開いていた窓を閉め、自分の部屋から出た。


  菜々美の部屋は、広いとは言えないが・・・


  タンス、ベッド、勉強机・・・


  必要なものはほとんど揃っている。



   タタタタタタ・・・――――


  階段を降りる音が、家に響く。


  「おはよっ」


  リビングに駆け込む菜々美。


  すぐそこのテーブルに、エプロンをつけたお母さんが朝食を並べている。


  「おはよー・・って!あんた、何にも準備できてないじゃないの!!」


  菜々美の姿を見てお母さんは言った。


  確かに・・服はパジャマのまま、髪は寝癖でぐちゃぐちゃ、顔も洗っていない。


  「ハイハイ。今やろうと思ってたトコなんですぅー。」


  菜々美は口を尖らせて言った。


  その後まだぶつぶつ言いながら目をこする菜々美に、母は一喝し、洗面台へ


  向かわせた。




   しばらくして、菜々美がリビングに戻ってきた。


   「ほら、ちゃーんと・・やってきたよ!」


   お母さんが菜々美を見ると・・・


   ピカピカのブレザーにスカート。


   まだ大きめの制服。お母さんは満足げに・・


    「中学生って感じだね!うんうん!!」

   

   と、頷きながら言った。


    「さ、急いでごはん食べよ!」


   ハッとお母さんは我に返り、二人は食卓に向った。



 ■□■□



   「なっなみーーー!!!おはよー!!」


   「ん?あ、彩!おはよ!」


   

   会場について、菜々美に真っ先に声をかけたのは


“桜井彩夏”(さくらいあやか)。


   小学校時代の親友である。


   「クラス表見た?」


   「ううん」

 

   「あー、私もまだなんだョ」


   校門から下駄箱まで、二人は話しながら進んでゆく。


   次第に二人の気持ちは高まってきた・・・。


   「・・・じゃ、せーの!で目ェあけてね」


   「・・・う、うん」


   「「せぇーの!!」」


   同時にぱっと目を開けた二人に飛び込んできた、クラス表。


   自分の名前を、必死に探す。


   「あ・・あった!」

   

   彩夏が興奮しながら、手をばたばた振る。


   「あ・・あたしも!」


   菜々美も見つけたようだ。でも・・


   菜々美はA組、彩夏はD組だった。


   「うそーー。マジでェ!!?最っ悪」


   「ショックーゥ・・あやーァ・・」


   「菜々美ーィ・・」


   はア・・二人はため息をつき、ゆっくりと重い足を自分たちのクラスへ・・・




   〜1年A組〜


   この校舎の造りは、珍しい2階建て。


   入り組んでいて迷いやすい。


   「や、やっと着いた・・」


   菜々美は1年A組をやっと見つけ、ドアをガラッと開けた。


   すると・・・女の先生が教卓の前に立ち、話をしているところだった。


   みんなの視線は一気に菜々美に集まった。


   「あ・・あの・・遅れてスミマセン・・」


   「いいえ。さ、早く席についてください」

  

   「ハイ」


   絡みづらい先生だ・・・菜々美は直感でそう思った。


   菜々美の経験上、絡みづらいのが担任だと・・厄介だ・・


   

   「はい、じゃあ・・これでお話は終わりにします。


    皆さん、体育館シューズは持ってきましたね?


    それをもって体育館に行きましょう。」


    

   みんな席から立ち、廊下に出た。


   出席番号順に並ぶ。


   あいうえお順だから、菜々美は“ふゆつき”で、後ろの方だ。


   2列で並ぶ。隣に来たのは男子だった。


   知らない顔してるから・・・たぶん、違う小学校の子だろう。


   違う小学校といっても、この学校には二つの小学校の子しかいない。


   笠原小学校と笠原北小学校。

  

   菜々美は笠原小だから、この子は北だろう。


   まあ一人二人・・・違う小学校の子もいるみたいだが・・・


   「はい、じゃあ出発しまーす。」


   前のほうからさっきのセンセーの声が聞こえてきた。

   


   2列は体育館へ向かう。


   さあ、楽しい入学式だ!!



   






   





   〜つづく〜


  

はじめましての方、はじめまして。

ぞうのはなと申しまする。

どうぞ、生暖かァ^い目で、見守ってくださいまし。

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