表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手の届く範囲で世直し  作者: 慈架太子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/9

第6章: 世界改革の始まり


「貴族制度を廃止しろ」

国王の顔が青ざめた。「それは...国の根幹を覆すことになる...」

「その腐った根幹が問題なんだ」リーザが言い放つ。「貴族が民を搾取し、才能ある者を潰してきた。俺たちのクランメンバーの大半は、貴族に虐げられた者たちだ」

カインが続ける。「貴族制度を廃止し、実力主義の社会を作れ。でなければ、俺たちは独立する」

「独立...?」

「ああ。この地区を独立国家として宣言する。お前たちに止める力はない」

国王は沈黙した。額に汗が浮かんでいる。

「時間をくれ。貴族たちを説得する...」

「一ヶ月だ」


一ヶ月後?

国王が再び訪れた。疲労困憊の表情。

「貴族の半数が反対している。説得は...失敗した」

「では、独立する」カインが立ち上がる。

「待て」国王が手を上げた。「一つ、提案がある。貴族制度は残すが、特権を全て剥奪する。土地も、税の免除も、全て無効にする。名ばかりの称号だけ残す」

「それで貴族が納得するのか」

「しない。だが、軍を動かして強制する」国王の目に決意が宿っていた。「私も、この国を変えたいと思っていた。貴殿らが、その機会をくれた」

カインは少し考えてから、頷いた。

「いいだろう。だが、実行されなければ?」カインの目が冷たく光った。「抵抗する貴族は全員、排除する。王族も例外ではない」

国王の顔が蒼白になる。「それは...」

「改革を妨害する者は、敵とみなす」リーザが冷徹に言う。「地位も血統も関係ない」

「わ、分かった...」国王が震える声で答えた。「必ず実行する」

国王が部屋を出た後、リーザが言った。

「本気で言ったのか?王族も殺すと」

「ああ」カインが窓の外を見る。「改革が中途半端なら、また同じことが繰り返される」

一週間後、国王が改革令を発布した。

『貴族の全特権剥奪』

予想通り、貴族たちが反乱を起こした。私兵を集め、王宮に向かって進軍する。

「カイン、出るぞ」リーザが武器を取る。

「いや、待て」カインが手を上げた。「国王に自分でやらせろ。これは彼の戦いだ」

だが、国王軍は劣勢だった。貴族の私兵は五千を超える。

「このままでは...」

カインが決断した。「行くぞ。終わらせる」


希望の光クラン、全戦闘員が出動した。

カイン、リーザ、フィン、エリス、ルナ、セレナ?そして希望の光2と3のメンバー。合計十六人。

戦場に到着すると、五千の私兵が王宮を包囲していた。

「たった十六人で何ができる!」貴族が嘲笑う。

カインが手を上げた。

「グラビティ」

五千人全員が地面に押しつぶされた。「ぐああ!」

リーザとルナがテレキネシスを発動。反乱の首謀者である貴族十二人の首を同時に捻る。

ゴキリ、ゴキリ、ゴキリ?

首謀者が全員倒れた。

残りの私兵は恐慌状態で武器を捨て、逃げ出した。

戦闘時間、三十秒。

国王が呆然と見ている。

「改革を、続けろ」カインが冷たく言った。


国王は頷き、改革を加速させた。

貴族の土地を没収し、農民に分配。税制を公平化。実力主義の官僚制度を導入。

反対する者は、次々と失脚した。

三ヶ月後?

王国の姿は一変していた。元貴族たちは権力を失い、平民と同じ立場で働いている。

街には活気が戻った。才能ある者が正当に評価され、機会が平等になった。

希望の光クランには、毎日のように人が集まってくる。仕事を求める者、学びたい者、力をつけたい者?

クランメンバーは二千人を超えていた。

「ここまで大きくなるとは」マルコが帳簿を見て溜息をつく。

カインは希望の光地区を見渡した。十棟の寮、学校、工房、店?一つの街になっている。

「まだ始まったばかりだ」


ある日、遠方から使者が訪れた。

「東の帝国、西の王国、南の連邦?各国から招待状が届いています」セレナが報告する。

「希望の光クランの成功を見て、我が国でも同じ改革を、と」

フィンが笑う。「有名になったもんだな」

リーザが地図を広げる。「各国で貴族制度が腐敗している。同じ問題を抱えている」

「行くか?」ルナが尋ねる。

カインは少し考えてから、頷いた。「ああ。でも、全員では行けない。クランを守る者も必要だ」

「俺とマルコとグリムが残る」ゴードンが言った。「お前たちは世界を変えてこい」

「では、六人で行くか」

新しい旅が、始まろうとしていた。


「クランメンバーが二千人を超えた。魔法を覚えていない者が多すぎる」

カインはゴードン、マルコ、グリムを呼んだ。「新メンバー全員に魔法を教えろ。レベル20まで鍛えろ」

「二千人...」グリムが唸る。「時間がかかるぞ」

「1世代、2世代、3世代の弟子たちも指導に加われ。百人の指導者で二千人を育てる」

訓練が開始された。希望の光地区の外に広大な訓練場を作り、魔法の基礎を叩き込む。

テレキネシス、サイコキネシス、グラビティ、バリア、魔力装甲?

そして実戦。毎日、森で魔物狩り。

二ヶ月後?

新メンバー全員:レベル20到達

基礎魔法:習得完了

二千人全員が、戦える力を持った。

希望の光クランは、もはや小国の軍隊に匹敵する戦力だった。


では、東の帝国から始める」

カイン、リーザ、フィン、エリス、ルナ、セレナの六人がテレポートで帝都へ向かった。

皇帝が謁見の間で待っていた。

「よく来てくれた。貴殿らの噂は聞いている」

「早速本題に入る」カインが言う。「貴族制度を廃止しろ」

皇帝が苦笑する。「単刀直入だな。だが、この国の貴族は強大だ。軍の半分を私兵として抱えている」

「抵抗するなら、排除する」

「...本気か」

「ああ。アルトハイムでは三十秒で五千の私兵を無力化した」

皇帝の顔が引き締まった。「分かった。改革を宣言する。だが、内戦は避けられない」

「構わない。貴族が反乱を起こしたら、俺たちが潰す」

帝国の改革が、始まった。


改革令が発布された翌日、予想通り貴族たちが反乱を起こした。

三大公爵家が連合し、私兵一万五千を動員。帝都に向けて進軍してくる。

「カイン殿、頼む」皇帝が懇願する。

「任せろ」

六人が城壁の上に立った。眼下に一万五千の軍勢が迫る。

「全員、テレキネシス」

カインが号令をかける。六人が同時に念動力を発動した。

ゴキリ、バキリ、メキメキ?

無数の骨が折れる音。一万五千の兵士全員の腕と足が、不自然な方向に曲がった。

「ぎゃああああ!」

「腕が...足が...!」

戦場が悲鳴で満たされる。全員が地面に倒れ、戦闘不能。

「自然治癒で治せ」カインが冷たく言い放つ。「痛みとともに、反省しろ」

三大公爵も骨折の激痛に呻いている。

戦闘時間、三十秒。

帝国の改革は、完了した。


帝国は瞬く間に変わった。

貴族の特権が全て剥奪され、実力主義の社会へ。

「希望の光クランのやり方を導入する」皇帝が宣言した。「困窮者を受け入れ、教育し、力をつけさせる」

帝都に「希望の家・帝国支部」が設立された。元奴隷、娼婦、孤児?数百人が集まった。

カインは基礎魔法を教え、アルトハイムから指導者を派遣した。

一ヶ月後、帝国支部のメンバーは五百人を超えた。

「次は西の王国だ」リーザが地図を指す。

「その前に」フィンが報告書を持ってくる。「南の連邦からも急ぎの要請が。貴族の圧政が酷いらしい」

カインは考えた。「二手に分かれるか。俺とリーザとルナが西へ。フィン、エリス、セレナが南へ」

改革の波が、世界中に広がり始めた。


【西の王国】

カイン、リーザ、ルナが王宮前に立った。

貴族軍二万人が包囲している。

「テレキネシス」

三人が同時に発動。二万人全員の腕と足が折れた。

ゴキリ、バキリ、メキメキ?戦場が悲鳴で満たされる。

首謀者の貴族五十人は、リーザが念動力で拘束した。殺さず、捕らえる。

「王を解放しろ」


【南の連邦】

フィン、エリス、セレナが戦場に降り立った。

貴族派一万、平民派八千?両軍が激突している。

「両方止める!」

三人がテレキネシスを発動。一万八千人全員の腕と足を折った。

「うわああああ!」

内戦の首謀者?貴族側の将軍三人、平民側の過激派リーダー二人をセレナが念動力で捕縛。

「内戦は終わりだ」

両地で、改革が始まった。


【西の王国】

捕らえた貴族五十人を牢獄に入れた。

「治療はしない」カインが冷たく宣告する。「骨折したまま、懲役二十年だ」

「ひ、ひどい...治療を...」

「自然治癒で治せ。その痛みとともに、心も折れ」

貴族たちは激痛に苦しみながら、牢獄で過ごすことになった。


【南の連邦】

首謀者五人も同様に投獄された。

「両腕両足が折れたまま、懲役十五年」フィンが宣告する。

「やめてくれ...せめて治療を...」

「お前たちが内戦で殺した人々は、治療も受けられなかった」エリスが冷徹に言う。「同じ苦しみを味わえ」

五人は絶望の表情で牢獄に送られた。

激痛が、彼らの心を徐々に折っていく。

改革は、容赦なく進んだ。


一ヶ月後、西と南の改革が完了した。

両国とも貴族制度を廃止し、「希望の家」支部を設立。困窮者を受け入れ、魔法を教え、レベル20まで育成する。

カインたち六人が帝都で再合流した。

「西は順調だ。王が改革に協力的だった」リーザが報告する。

「南も落ち着いた。内戦は終結した」フィンが頷く。

セレナが各国の状況をまとめる。「アルトハイム王国、東の帝国、西の王国、南の連邦?四カ国で改革成功。希望の家の支部は合計で三千人を超えています」

「まだ北方諸国が残っている」ルナが地図を指す。「あそこは五つの小国が乱立している」

カインが立ち上がった。「行くぞ。世界中から貴族制度を消す」


北方諸国へテレポートした。

雪に覆われた大地。五つの小国が互いに争い、貴族たちが私腹を肥やしていた。

「まとめて片付けるぞ」

カインは五カ国の首都を一日で巡った。

各国の貴族軍?合計三万人。

六人がテレキネシスで全員の腕と足を折る。首謀者百人を捕縛。

「貴族制度を廃止しろ。さもなくば、国ごと潰す」

五カ国の王たちは震え上がり、即座に改革を宣言した。

北方にも「希望の家」支部が五つ設立された。

一週間後?

世界地図の全ての国が、実力主義社会に変わった。

「終わったな」リーザが満足げに笑う。

「ああ。世界から、腐った貴族制度が消えた」

新しい時代が、始まった。


アルトハイムに戻ると、クランメンバーが歓迎してくれた。

「世界中の希望の家から報告が届いています」マルコが書類の束を持ってくる。「総メンバー数、一万人を突破しました」

ゴードンが笑う。「最初は九人だったのにな」

グリムが新しい装備を見せてくる。「各国の職人たちと技術交流した。これまでで最高の武器ができた」

希望の光地区は、もはや一つの都市だった。学校、工房、商店、訓練場?全てが整っている。

「カイン様!」孤児の子供たちが駆け寄ってくる。「魔法、上手になったよ!」

テレキネシスで石を浮かべて見せる。

カインは笑顔で頭を撫でた。

「平和だな」フィンが空を見上げる。

「ああ。ようやく、本当の平和が来た」


「残る問題は...」カインが地図を見つめる。

リーザが考える。「元貴族たちの不満。牢獄にいる者たちはいいが、権力を失っただけの者たちが復讐を企てる可能性がある」

「教育だ」エリスが言う。「一万人に魔法を教えたが、読み書き計算ができない者がまだ多い。基礎学校を各国に増やす必要がある」

マルコが帳簿を開く。「経済格差。貴族制度は消えたが、富の偏りは残っている。元貴族が隠し持つ財産をどう分配するか」

ルナが付け加える。「影喰らいの王は倒したが、教団の残党がまだいるかもしれない」

セレナが報告書を見せる。「海の向こう、未開の大陸があるそうです。そこには別の文明が...」

カインが頷いた。「まだ、やることは山ほどあるな」


「優先順位をつける」カインが全員を集めた。

「第一に教育。各国に基礎学校を百校ずつ作る。マルコ、資金を確保しろ」

「了解」

「第二に経済。元貴族の隠し財産を没収し、貧困層に分配する。フィン、お前の盗賊スキルで隠し金庫を探せ」

「任せろ」

「第三に治安。教団の残党狩りだ。リーザ、各国の希望の家メンバーに情報収集を指示しろ」

「分かった」

「未開の大陸は...」カインが地図の彼方を見る。「まだ時期尚早だ。今は足元を固める」

エリスが頷く。「一歩ずつ、確実に」

翌日から、新しいプロジェクトが始まった。

世界は、さらに良くなっていく。


三ヶ月後?

各国に基礎学校が五百校設立された。元娼婦、元奴隷たちが教師として働いている。

「読み書きができるようになった!」子供たちの笑顔が溢れる。

フィンの調査で、元貴族の隠し財産が金貨十万枚分発見された。全て貧困層に分配。

「これで家が買える...」涙を流す家族たち。

リーザの情報網が、教団の残党アジトを三十カ所特定した。希望の光2と3が急襲し、全て壊滅させた。

「もう教団の脅威はない」

ある日、カインの元に一通の手紙が届いた。

『未開の大陸より。助けを求む。魔王が復活した』

「また、か...」カインが苦笑する。

「休む暇はなさそうだな」リーザが剣を手に取った。

新たな冒険が、待っている。


「未開の大陸...」カインが手紙を読み返す。「魔王とは、また大きく出たな」

「罠の可能性もある」リーザが警戒する。

セレナが地図を広げた。「大陸までは海を越えて一週間の距離。テレポートでは行けません。座標を記憶していないので」

「船で行くしかないか」

フィンが首を振る。「いや、飛行魔法で海を渡れるだろ。途中で休憩しながら」

「体力的に厳しい」ルナが計算する。「六人全員で数日間飛び続けるのは無理だ」

エリスが提案した。「では、船をサイコキネシスで飛ばせば?」

全員が顔を見合わせた。

「...それだ」

翌日、大型船を一隻調達。サイコキネシスで浮かせ、空を飛ぶ船として改造した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ