意識の境界線
続編です。楽しんでください!
ダンジョンを完成させるより今は大事なことがある。それは寝ることだ!
というか、俺は寝ようと思っていたからそろそろ眠気がやばい…だが、俺の部屋はダンジョンに取り込まれてしまってどこにあるのか分からない。なのでメトに聞いてみた。
「マスターの部屋……? ダンジョンのマップで確認してみる」
そう言い、メトは俺の前に移動し操作板を使い始めた。
「マスター、部屋あったけど…遠い」
「え、どれくらい?」
「……第六層の奥。現在位置からの直線距離は1.5km。高低差込みだと、徒歩で約1時間40分」
「遠ッ!!」
思わず叫んでしまった。そりゃまあダンジョンの中に部屋が取り込まれてるって時点でおかしいけど……なんでそんな深いとこにあるんだよ。
「……ってことは、ベッドで寝るのは無理ってことか?」
「うん。無理。寝具なし、床で寝る? それとも……」
メトが、少しだけ俺の方を見上げた。言葉を選ぶように、唇をちょっとだけ動かして──
「……膝枕、する?」
「いやいやいや! 一応初対面だよな!?」
「……初対面でも、マスターはマスターだから。いいよ。私……その……嫌じゃ、ないから」
目を逸らしながら、でもちゃんと聞こえるように言うメト。
(なんだこの状況……)
眠いはずなのに、心臓だけが無駄にドキドキしていた。でも、流石に眠れる気がしないのでこの状況から抜け出す方法を考えてみた。
必死に考えた結果───
「そ、そういえばさ、俺が来た道戻れば……家に着くし、ソファとかで寝れると思うんだよね〜〜?」
「マスターはわたしの膝枕……嫌?」
「い、いや、そういうわけじゃないけど……ほら、床が硬いからさ…家で寝た方がよく寝れそうだしね?」
なんとかなったか?
と、メトの方を見る。
「わかった…じゃあ家に戻ってから…膝枕する……」
これは…なんとかならなかったかもしれない。
次回も楽しみにしててください。
あと、更新はモチベ次第でします。これで終わることはないと思います。