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今日もお淑やかな成瀬さんはやぱおり誰とも関わろうとしない。

作者: 黒豆100%パン

「ああ、今日も成瀬さんは綺麗だなぁ...」



俺はそう言いながら成瀬さんを見た。成瀬さんはこの大学でも屈指の人気者。黒髪ロングで眉目秀麗才色兼備という言葉が当てはまる程だ。だが成瀬さんは人と喋ろうとしない。今までどれぐらいの猛者が喋りかけただろうか?だが全員が無視され会話することすらできないのだ。じーっと眺めていると、友人は「お前また成瀬さんを見てるのか?」と言ってくる。



「いや、そうじゃなくてだな!!」



「またまたぁー」



そう言いながら友人はジト目をしながらこちらを向く。ニヤついた口をして俺が成瀬さんに気があると言う事がバレバレだ。俺は少し顔を赤くして



「そんなんじゃねーし!」



「またまたまたー!」



「いやいやいや!」



「ほら、話かけてみろよ」



俺はその言葉に押されて成瀬さんの方に向かう。そして「やあ、成瀬さん!」と声をかけてみる...が、無視。もう一度話しかけて見るがやはりダメだった。無言のまま立ち去ろうとする成瀬さんを見て、俺はついこう尋ねてしまった。



「どうして....誰とも何も関わらないんですか???」



そういうが一度立ち止まってくれるが少しなにかを考えて走って行ってしまった。俺がため息をつくと友人が肩を叩いてくれる。



「ん?ナンダあれ」



俺は友人の足元に何やら小さな小人のようなのが動いている。俺はその小人を指差すが友人は「何もいないじゃないか」と言いながら首を傾げている。見えていないのか...?一度友人を見た後にもう一度足元を見るとその小人は消えている。



「何だったんだ?」



「おい、追わなくていいのか?」



「そうだ!」



俺は急いで成瀬さんを追う。成瀬さんの後ろを捉えて追おうとするがなにか驚いた様子になりその足は急足になった。俺もそれを追って声をかける。



「えっと...その...」



「まずい、この辺にも...えっとごめんなさい!」




そう声をかけて走り出してしまった。なんだ?何を急いでいるんだ?その成瀬さんの向かった方に何やら黒い影が見えたような気がした。

俺は去っていく成瀬さんを追いかける。そして俺がそこで目にしたのは恐ろしい光景だった。そこには化け物の姿。黒く目の赤い毛のようなものが逆立ったモノでそれは怪物というのにふさわしい。それを見て足がすくんで一歩も動けなかった。



「はあーっ!!!」



「何を...やってるんだ?」



そこにいたのはいつものお淑やかな成瀬さんではなく化け物と戦う凛々しい姿だ。その化け物を倒し終えるとキョロキョロと当たりを見回して誰もいないことを確認して去っていった。あまり関わらない方がいいだろうという事で戻ることにした。









「はあ...何だったんだ?さっきも慌てようは」



「おーい!!」



帰ろとすると友人の呼ぶ声が聞こえる。その声の方を向くと友人が走りながらこちらにやってくる。その顔からどうだったのかどうかを聞きたいのは明白だった。俺が顔を横に振るとそうか...と少しがっかりした感じで下を向いた。



「お前がもうちょっとグイグイ行ってれば...」



「いやいや!そんなんじゃ...!」



「ほら、もっと行けよ!」



「でも...」



「ほらほら!」



俺は勇気を出して階段を上が成瀬さんを探す。色々な部屋を探っているがなかなか見つからない。廊下の角を曲がりすぎ近くの部屋に入るとそこにいたのは成瀬さんではなかった。そこにいたモノに俺は言葉を失ってしまう。それはそうだ。そこにいたのはあの時成瀬さんが戦っていた怪物なのだから...。

それを見て足がすくんで一歩も動けなかった。



「あ...あ...」



「はーっ!!!」



その時、成瀬さんが姿を現しその怪物を倒す。その成瀬さんはいつものおっとりとした成瀬さんではなく、たくましくまるで戦士のようだ。



「はあ、誰とも関わらなければ危険が及ばないと思ったのですが...」



「一体...何を?」



「私、ポトロン族なんです。ポトロン族は昔からあの魔族との戦いが繰り広げられていたのです」



「ああ...そうか」



「驚かないのですか?」



「ああ、そりゃあ驚くよ。だって..」



俺は少し貯めてその続きを述べた。そう、今までの事もそうだったのか。友人の足元に鬼が見えたのも、何もかも...。



「俺もポトロン族なのだから...」


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