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異世界労働戦記☆スキル×レベル☆生産者ケンタ  作者: のきび
3章 モンキー・ダンス・レボリューション
40/65

立ち位置によって正義にもなるし悪にもなる、俺はどこに立っているんだ。

アルファポリスにて掲載してます。なろうは備忘録的に使っており更新を忘れることがあります。


「幼馴染が女勇者なので、ひのきの棒と石で世界最強を目指すことにした。」も推敲加筆してアルファポリスで掲載しております。


アルファポリスの方もお気に入りしていただけるとモチベーションが上がります。

(ケン)はバカだな」


 シンミアが盗賊をつれて逃げる俺にあきれ顔でつぶやく。


 俺もバカなことしてるなと思うが、やはり拷問はダメだと思う。

 とりあえず回復薬(低)++で回復して傷口は塞いだが、拷問されたせいで体力が無くなっているようだった。


「なんで、なんで俺を助けた、俺は盗賊だぞ」


「勘違いするな拷問はダメだと思ったからつれてきただけだ。しかる機関でお前の罪は償ってもらう。あの町じゃまともな裁きをされるとは思わないしな」


「この国にまともな機関なんて存在しない。俺は無実だ」


「は?」


「俺は大量虐殺なんかしてない」


「どう言うことだ?」


「略奪したのは本当だが、大量虐殺はしていない」


 略奪はしたけど虐殺はしてない? だから無実だって言うのかこいつは。


「なあ? お前いい加減にしろよ。」


 俺の言葉に盗賊は戸惑う。


「大量虐殺が嘘だとしても、お前は人から奪ったし、人を殺したんだろ?」


「ああ、奪ったし殺した。だが殺したのは抵抗して俺たちに攻撃してきたやつだけだ」


 俺は盗賊をその場に投げ捨てた。


「それは立派な犯罪だろ。なんの罪もない人たちを殺して何が冤罪だ!」


「それでも、この国のやつらは俺の大事なものを、大事なアンナを奪ったんだ! だから復讐してやるんだ!」


 話を聞くと、宮廷魔導師として働いていたクリストファには結婚を約束したアンナと言う彼女がいた。


 平民出身のクリストファは優秀で将来を有望視されていた。二人は幸せの絶頂期だった。


 だがそれを妬んだ貴族出身の宮廷魔導師がクリストファの前でアンナを犯し殺した。


 そしてクリストファに横領の罪まで着せた。


 他の宮廷魔導師の仲間の計らいで王都を抜け出したクリストファは、この国に復讐を誓い、盗賊に身を落とし今に至るのだと言う。


「そうか、お前の言い分は分かった。だが略奪された人だって明日食うものを奪われて死んだ人だっているだろうし。みんなを守るためにお前らと戦って死んだものだっている。復讐するなとは言わないが復讐相手を間違えたんだよ、お前は」


「うるさい! お前に何がわかる。 アンナは俺の目の前で犯されて殺されたんだぞ!」


 ”ヒュン”


 空気を切り裂いて俺の頬をなにかが傷つけた。


 ”ドスッ”と言う音に振り替えると大剣が道に突き刺さっていた。


(ケン)、あの女が来たぞ」


「クレミアか? 見えないが」


「まだ1km先だ」


 嘘だろ、この暗闇で1kmも先から大剣を投げて俺の頬をかすめたのか?


「……俺を置いて逃げろ」


「なにいってんだお前」


「あの女の狙いは俺だ、俺さえ置いていけば、お前のことは追うまい」


 俺はその提案を却下してクレミアの襲来を待った。今更この男を置いて逃げたらそれこそ道化師だ。


(ケン)やるのか?」


「やらないよ、話し合う」


「ぬるいな(ケン)は、まあそういうの嫌いじゃないけどな。じゃあオレは見物させてもらうからな」


 俺たちが逃げないのがわかると、ゆっくりとクレミアが歩いてくる。

 仮に逃げたら大剣が飛んでくるだろう。この暗闇で避けきることは不可能だ、なら逃げると言う選択肢はない。


「ケンタどういうつもりだい、あんたも盗賊の仲間って訳じゃないんだろ?」


「もちろん違いますよ」


 いきなり攻撃してこないと言うことは、話す余地が残されていると言うことだ。


「だったら、なんでこんなことをしたんだい」


「俺が捕まえたやつを拷問されるのが気にくわないんですよ。こいつが犯罪者なら別の方法で罪を償わせる。」


「そんなんじゃ、おさまらないんだよ!!」


 クレミアは二本目の大剣を地面に叩きつけて、怒りを爆発させる。


「それにこいつは略奪はしたが虐殺はしてないといっている」


「そんな悪党の言うこと信じられるわけ無いだろ」


「ああ、そうだな信じられない。だけど、それと拷問するのは別だ」


 俺がそう言うとクレミアは俺をにらみつける。まるでクリストファーに向ける目のように。


「それに、あんたの目が、顔が復讐で醜くゆがんてたんだよ。受付のときはもっと優しい顔だったろ」


「は? なにそれ? それがこいつをつれて逃げる理由なの?」


「それじゃ、いけないのか?」


「分かった。ナンパは他でやんなさい!」


 クレミアが急加速して俺に大剣を突き立てる。避けられない! 大剣は俺の腹部を切り裂く。


 クレミアはそのまま大剣を持ち上げ、逆袈裟斬りにして肩と腕を切り離させた。


 しかし、その傷は一瞬で治り、俺はクレミアにパンチを食らわせた。


 だが俺のパンチではクレミアを倒せなかった。


「この化け物、なにが回復薬を飲んだだよ。自然に回復してるじゃないか!」


「ええ、すみません嘘をつきました。でも嘘をつかなかったら、あのとき、あなたたちに殺されてましたからね」


「そうかい、どうせあんたはここで死ぬんだ、どこで死んでも同じだよ」


 クレミアはなぜか剣を横にして振りだした。まるでハエ叩きである。


 剣速が遅くなり俺でも避けられるようになったクレミアは何がやりたいんだ?

 だが俺のその油断をついて、左手でブロードソードを抜き突きを連打する。


 まずい、俺はとっさに腕を犠牲にして突きを防いだ。しかしブロードソードは囮で本命は上からの大剣の一撃だった。大剣は俺の頭を直撃して意識が混濁した。


「ふん、いくら再生できようが脳震盪までは回復できないだろう? ってもう聞こえないか」


 俺を倒したと思ったクレミアはシンミアとクリストファーに向かい歩いていく。


「みんな逃げろ……」


『イヤです! ケンタさん約束したじゃないですか一緒に帰るって』


 記憶の残像が俺の脳裏を走る。


 まただ、誰なんだ君たちは……。


 だがその声のお陰で、俺は刈られそうになった意識を取り戻し、後ろを向いたクレミアの後頭部にキックをお見舞いした。


 パンチが効かないならキックだ。キックはパンチの三倍の威力があると言う、これで効かなきゃお手上げだ。


 だがその心配は杞憂に終わった。


 俺の蹴りは見事に延髄に決まり、クレミアは前のめりに倒れて気を失った。


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