妄想が爆発、大変が変態だ!
結界を抜けると俺たちは驚愕した。死屍累々そこにはゴブリンの死体が所狭しと並んでいた。
「こんなにゴブリンがいるのか」
「これは、かなり増えてるのかもしれませんね」
シャーロンさんも、この異常事態に体が震えている。
一度、死にそうな目にあっているのだ、俺たちよりも恐怖心があるだろうに彼女はサラさんの為に自分を奮い立たせている。
正直に言えば俺も怖い。女の子とお近づきになりたいそんな気持ちで始めた生産だっけど。実際はグラフィックとはいえ、血を見るのが嫌だったからだ。
血を見るなんて処女の血でも嫌なもんだ。できれば俺の最初のお相手はビッチがいい。処女ビッチが良い。って結局血を見るやないか~い!
「どうしたんですかケンタ」
「ごめんちょっと気分悪くなった」
「ケンタさんは生産職ですから、血になれてないんだから仕方ないですよ」
「肩を貸しましょうか?」
皆の優しい言葉が俺の心をえぐる。すみません自分でアホなこと考えて気持ち悪くなってすみません。
俺は心のなかでジャンピング土下座を陸上のトラック10周はする勢いで謝った。
「いや大丈夫、ありがとう。このくらいで怖じけづいてなんかいられないからね」
そうだこのくらいの妄想で負けていられない。俺にはまだ、いく百いく億の妄想のネタが待っているのだから!
「そうですね、これからもっと、し烈な戦いになりますからね。頑張りましょう」
本当、ご~めんなさ~い! どうやらしばらく自分を押さえ込んでいたせいで妄想が爆発気味なんです。
今だってシャーロンさんのおっぱいの上でお昼寝したいと思っています。
やはり、あの谷間。あの谷間が至福なのだろうな。少し湿気がある胸の谷間に仰向けになりトランポリンのように跳ねるんだ。そして勢い余って顔が蒸れ蒸れの谷間に頭がハマり窒息死するんだ。腹上死ならぬ胸上死なんて素敵なランデブー。俺は赤ちゃんに生まれ変わってバブバブー。
「本当に大丈夫ですか?」
シャーロンさんが倒れている俺の腕を取り立たせようとするが俺はそれを断り自分の足で立った。
「心配かけた、もう大丈夫だから」
俺を心配し覗きこむ三人を見る。おっぱいが三つ。大きめのパイ。ちっパイ。巨パイ。これはつまり3πr。円周率一夜一夜に揉みごろ。あれ? ちょっと待て本当にこれはおかしいぞ。妄想が止まらない、一歩歩くと自分の妄想で押し潰されそうになる。
「もしかして妄幻病?」
シャーロンさんが何かを言ったがそれすらも俺の妄想の素材になってしまう。もう源さんたら今日は旦那が帰ってくるのが早いから少しだけよ? へへわかってますよ奥さん、ワテのゴッドフィンガーなら一瞬で天国へ行けますぜげへへ。
なんで昼下がりの団地妻、大工の源さんとの痴情が始まったんだ。
「五徳の神王よ、この者の精神を守りたまえ。”精神安定防御陣”」
ああ源さんが消える。お、おくさ~~~~ん!!
「あれ?」
「大丈夫ですか?」
シャーロンさんが俺の頭に手をおいて不安そうに俺を見る。
「……なんだったんだ今の」
「妄幻病です、結界内は知識量が多い有識者程、幻覚を見てしまうのです」
これほどの武器を作れる方だと言うことを失念してました、申し訳ありませんとシャーロンさんは謝る。有識者というより俺が現代人のせいだろう。
「迷惑かけたね、動けなくなるところだった。助かったよ」
シャーロンさんがいなかったらやばかった。ここで俺は動けなくなりサラさんを助けることができなくなっていた。これは運が良い方に向いてるな。
「そう言えばシャーロンさん、他のパーティメンバーはどうしたんですか?」
彼女は今日は一人できたと言う。サバラの町には巫女の予言で来訪したそうなのだ。
「巫女様の予言で、今日一人でサバラの町にいかなければ大切な人を失うと言われたのです」
大切な人、サラさんか。なら一人で来たシャーロンさんは大切な人を失わない。サラさんを助けられるってことだ。
いいぞ、勝ちフラグもらいました。
「絶対にシャーロンさんの大切な人、サラさんを救いましょう」
俺のその言葉に少し戸惑うと、ハイと言うと先頭を歩きだした。シャーロンさんはゴブリンの拠点を知っているので道案内は任せてくださいと言う。俺はストレージからツルハシを取り出し装備した。
できるだけ、俺のスキルは温存だ。あれは最終戦に残しておいた方がいいだろう。ゴブリンキングはS級冒険者が二人いるパーティーを壊滅させたのだから。
「敵襲! 戦闘準備」
シャーロンさんがそう叫ぶやいなや、狼に乗ったゴブリンや鎧に身を固めたゴブリンが飛び出してきた。
シャーロンさんが鎧姿のゴブリンを止めるが残りの狼にのったゴブリンがクニャラとレオナを襲う。
まずい! あれはレッサーゴブリン等話にならない程強い。俺が前に出ようとした瞬間レオナが一瞬で二匹を斬り倒しクニャラが初級光魔法ライトブリッドで鎧のゴブリンを貫いた。
「今の魔法はなに?」
シャーロンさんは攻勢に立ってたとはいえかなり強いゴブリンだったのに、一撃で倒してしまったクニャラに驚きなんの魔法かを聞くが、それが初級光魔法だと知ると二度驚くのだった。
「ライトブリットってこれですよ?」と言うとシャーロンさんは木に向かい魔法を放つ。その一撃は木に小さなへこみを作っただけだった。しかし鎧のゴブリンは大きな風穴を開けその命を閉じていていた。
「ケンタのお陰です」
「そうです、私たちの力じゃありません」
とは言うが二人ともあの事件からちゃんと修行をしていたのは父ちゃんじいちゃんは知っているよ。
頑張ってたもんな。ちゃんと修行の成果も出ているようでよかった。
いつのまにかゴブリンの武器が俺のストレージに入っていた、武装はゴブリンスチールという見たこともない素材でできていた。
念のため倒したゴブリンを右手で調べると、鎧のゴブリンはゴブリンナイトで狼に乗っていたのがゴブリンライダーだった。
エルダートレインではゴブリンはゴブリンでしかなく種類などなかった。明らかに通常のゴブリンよりも強い。ゴブリンは弱いなどと思っていたら確実に命取りになる。
しかし魔物がナイトクラスか、騎士が準貴族と考えるとこいつより強いのが6種以上いると言うことか。貴族制度をとる魔物ってもう国と戦うようなものじゃないか。
俺はサラさんが心配になり、いつのまにか早足になっていた。
読「死亡フラグたってますね」
作「せやな」
読「これギャグですよね」
作「せやな」
読「誰か死んだらわかってるよね?」
作「せ、せやな。だ、だがそれはすべてブクマの量にかかってるんやで」
読「ほ~ん、お前はそうやって何人の読者の期待を裏切ったのか覚えているのか」
作「ふん、お前は今まで見たパンチラの数を覚えているのか?」
読「……(こいつもうだめだ)」ポチッ(ブクマがはずされる音)
作「そんなー」




