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異世界労働戦記☆スキル×レベル☆生産者ケンタ  作者: のきび
2章 ゴブリンの花嫁たち
21/65

清掃騎士団はフェロモンを除去させて人類を滅亡させる悪の組織なんじゃないか?

「それでは新たな同居人を迎えるに辺り祝賀会を開きたいと思います。ドンドンドンパフパフ!」

 おれの鳴り物の擬音にポカーンとしている3人をみて、そうかこの世界に鳴り物はないのかとがっかりする。

 鳴り物がないということはチアリーディングが無いと言うこと。つまりそれに伴うパンチラも無いと言うことなのだ、俺はこの世界に絶望した。滅べば良いのに……。

 いや、無いなら作れば良いじゃない! そして汗まみれになった服や靴下をワインと合わせてテイスティングすれば良いじゃない! ふむ、これは3か月物の靴下で良く熟成している。とか言いながらワイン飲むんだ。まあ、臭いフェチじゃないのでちょっと無理ですけど。臭いのはヴォエってなっちゃうタイプなので、ヴォエってね。

「ケンタさん、どうしたんですか?」

「いや、みんなお風呂どうしてるのかなと思ってさ」

「おふろ? なんですかそれ」

 お風呂無いのか。まあこの家に住んで予想はしてたけど。

「でも水浴びくらいするんだろ?」

「子供の頃したくらいですかね。それに、ここら辺には大きい川がありませんよ」

「え、からだ汚れたらどうするの?」

「「「ん?」」」

 俺のその問いに3人が首飾りを取りだし見せる。

「それは?」

「ああ、ケンタさん記憶喪失だから忘れちゃったんですね。これは清掃騎士団が販売している体汚れ除去の護符なんですよ」

 なんでも清掃騎士団と言うのはこの世のすべての汚れを取り除くことを生き甲斐とする騎士団で、世界中のありとあらゆる汚れをきれいにしているらしい。つまりフェロモンも出させないほど人をきれいにして性欲を抑えることにより、少子化を狙い人類の滅亡を狙っている悪の秘密結社なんじゃないのか?

 な、なんて恐ろしいことを考え出す奴らだ! この秘密をみんなに伝えないと世界は滅んでしまう!

 まあ、そんなわけないか。

 でもそうなると。俺、めちゃ臭いんじゃない?

「俺、その護符持ってないんだけど臭くない?」

「良い香りです」

「その匂い嗅ぐと体が熱くなります」

「好きな匂いだね」

 3人とも匂いフェチのようだ。加齢臭が気になるお年頃の俺は井戸の水で毎日体を洗ってはいたが、石鹸とかはないから皮脂汚れはどうしても落ちにくいこの井戸水は硬水のようだしね。まあ、臭いと言われなくてよかった、臭いとか言われたらおとうちゃん立ち直れなかったよ。

 もしかして加齢臭と言う知識が無い世界ではスパイシーな匂いは美味しい=良い匂いなのかもしれない。いや、別に加齢臭出てないけど、出てないと信じたい!

 でもあれだ、そのうちお父さんと服一緒に洗わないで気持ち悪いとか罵られちゃうんだ。そして俺ゾクゾクしちゃうんだ。思春期の義理の娘とか孫とかやばたんですわ。永遠に罵られる罵倒プレイ、普通ならお金を払わないといけないのに無料でしてくれるんだぜ。こんなに嬉しいことはない、あざす、あざす、さんきゅーです!!

「どうしたですケンタ」

「いや、これから起こる素敵な未来に胸踊らせてたんだ」

 俺がそう言うと孫と娘は顔を赤くする。

「ケンタもそう言うことちゃんと考えるです?」

「思い通じました」

 二人とも、ちゃんとお嫁さんにいくこと考えてるんだね。でもお嫁にいかれたらそれはそれで寂しいな。


「ケンタ早く食べたいです」

 並べられた料理を前にクニャラは、お皿をフォークとナイフでカチャンカチャンと叩く。

「行儀悪いですよ」

 俺の料理をステーキ以外食べたことがないサラさんは二人が小鳥が親鳥にエサを求めるようにピーピー泣いているのをたしなめる。

「ペコペコなのです」クニャラはお腹をさすって俺の顔をじっと見つめる、だれだ!こんなかわいい子を産んだのは祝ってやる!!

「ごめん、ごめん、じゃあ食べようか。ええと3人ともうちに来てくれててありがとう。これからもよろしくお願いします。」

 俺がそう言うとクニャラとレオナは、まるで待てをされていた犬のように料理にむさぼりつく。”乾杯”俺は心の中で泣きながら呟いた。

 レベル2になって新たに得たのは調理法(焼く.煮る.蒸す.燻る.etc)どう考えてもレベル1の時にくれよって技だけど、これにより一気にレパートリーが広がった。しかしレベル1のステーキやスープと被るなと思ったのだが調理法は今までに無いレシピを作るときに有用で指示料理で作ったよりも味は数段落ちる。

 分かりやすく言えば調理法は素人料理、指示料理は神シェフと言うことなのだ。とはいえスキル1000の俺が作ると素人料理でも神レベルなんだけどね。

 もちろんあれから毎日俺の料理をごちそうしていた二人は、すでに俺の料理の虜なのである。胃袋を掴んでしまったのだ。

 美味しそうに食べる二人をみて俺がホッコリしていると、サラさんもあまりのうまさに二人のようにがむしゃらに食べ出す。うまかろう、うまかろう。何せ俺の料理は神レベルだからな。


 たらふく食べた3人は至福の表情を浮かべる。幸福感が体を駆け巡る、そんな三人の顔はまるで天上でたわむれる天使の表情だ。

 食事が終わると三人が皿洗いを始める。俺も手伝いたいのだが、恩が返せなくなるですと言われいつも座らされている。今回は俺も良いかなと思って手伝いにいくとクニャラが「ここは私たちの話し合いの場なのです」と言って怒るので家の中に退散である。


 乙女の花園は男子禁制、百合に男を入れるとか無能なことはいたしません。はい、僕は遠くから君たちを眺めているだけで至福でございます。眼福、眼福、ナムナム。

 そんな三人を見ながら、俺は女神様からもらった棒を鍛冶ハンマーに変えブロードソードを打つ。サイズは作りたい相手を見ながら打つとオーダーメイドになる。サラさんは巨人族なので人用だと柄が細くて持ちにくいしブロードソードが小剣になってしまう。

 そして、素材はミスリルだ。実はあの魔獣を倒したとき地面をずっと殴り付けていたが、そこにミスリルが大量にあったよううでストレージに大量に保存されていた。


 まあ、転んでもタダじゃ起きなかったわけだ。

 更に倒した魔獣の素材も入っている。あの魔獣はデクロサスという名前だったらしくボスではなかった。そしてブロードソードを持つと、どうやらその素材で魔改造できるようだ。

 元S級冒険者のサラさんだ、限界まで強くしても馬鹿な真似はしないだろう。俺はそんな短絡的な考えでブロードソードを強化した。デクロサスの牙と爪、さらに皮を素材に選ぶ。


◎デクロサスの魔剣

 攻撃力+200

 受け流し50%

 魔法付与:エアーストラッシュ(魔法剣)

 うん、これあかんやつだ。見た目も中二病っぽくなった。さすが魔改造、ブロードソードの面影がないぜ。

 それに研ぎで切れ味+2を付けた。この切れ味は俺のレベルに依存で設定もできる。基本的には+1だがレオナの剣は+2なので、この剣も切れ味+2を付けた。


 3人がキャッキャしながら家に戻ると俺はサラさんにデクロサスの魔剣を渡した。

「これは?」

「プレゼント、サラさんの剣もうボロボロでしょ」

 サラさんは一度も剣を俺に研がせたことがない。たぶん他の冒険者のために遠慮してたのだろう。

「いいのかい?」

「家族だからね、死んでほしくないから」

「……ありがとう」

 そう言うと鞘から剣を抜くとサラさんはゴクリと唾を飲む。

「魔剣……魔法剣がつかえるじゃない……」

「そう魔法剣のエアーストラッシュ」

「試し切りして良い?」

 サラさんの試し切りをみるために皆で外に出た。まだ裏の木が数本あるところまでいくとサラさんは剣を抜き構える。さすがS級だ構えがレオナとは比べ物になら無い。

雅斬(ガザン)!」

 サラさんがそう言うと目の前の木が生すぎりになった。動きが全く見えなかった。これがリアル戦士の実力か、この技と比べたらゼロスの動きは稚技に等しい。

 俺たちはサラさんに駆け寄ろうとすると、まだよといってこちらに来るなと言う。

また構えをとったサラさんはフーッと一息つくと叫んだ。

「エアーストラッシュ!」

 それと同時に剣に緑色の風がまとわりつく。

その剣を薙いだ瞬間、剣から無数の刃が発生して木を何本も真っ二つにする。

「すごいです、私の魔法より強いのです」

「私の剣技よりも遥かにすごいよ」

 二人は絶賛しているがサラさんは剣を見てブツブツ言っている。 ”助けられる。”と言うワードが俺の心をざわつかせた。



おらは見ただ、西の空にオレンジ色の光が輝いて東の方に飛んで行っただ。

その物体がいたところにおらは走って行ってみただ。

そしたら、地面にこう書かれていただよ。

『気に入ったらブクマお願いします』


おらはそれを足で踏み消して、家に帰って糞して寝ただよ。

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