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異世界労働戦記☆スキル×レベル☆生産者ケンタ  作者: のきび
1章 変態紳士二度目の異世界転移
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魔窟からの救出、巨乳は貧乳なのかもしれない。

 魔窟の中は真っ暗で、入った瞬間一寸先は闇状態だった。いやこれは人生の教訓だから不適切か、などどと思っていたがあの幸せな時間からこんなことになったのだから、あながち間違っていないのかもしれない。


 俺はストレージから蛍光(ほたるこう)のポーションを取りだし、ツルハシにかけた。

 簡易型松明の出来上がりだ。


 レオナが穴に落ちてから1時間ちょっと程だそうだが、落とし穴が罠だとしたらすでに塞がっている。

 だが罠の場所は変わっていないはずだ。クニャラの報告ではその罠は入り口から50歩ほどのところにあると言う。

 小人族(ミニム)の歩幅だ、同じに考えて歩いけない。俺はクニャラの歩幅で40歩あるいたところでロープを取りだし岩にくくりつけた。

 これは無限ロープでいくらでも伸ばすことが出来る。

 ただそれはゲームの話なのでこの世界でも適用されるかは分からない。

 無いよりましと言う程度の保険だ。そして命綱をつけた俺は50歩あるいた。しかし何も起こらない。


 俺はツルハシでそこら辺を叩きまくった。……ミスリルが掘れた。

 その掘る音が響き渡ったせいか突如魔物が現れた。リザードマンだ。


 実際にリザードマンを目の前にするとその怖さは尋常じゃない。牙はまるでワニそのものだ。

 これはゲームじゃない。敵の攻撃が当たれば怪我をする、最悪死ぬだろう。


 怖い、怖い、怖い。


 恐怖で俺の身体が縮こまる。だけどこれは現実なんだ。だから、今、レオナは怖い思いをしている。

 俺以上に怖い思いをしているはずだ。


 ”(むすめ)なんだろ?”


 自問する声が聞こえる。そうだ娘だ。現実世界じゃ結婚もできなかったけど。俺に優しく笑いかけてくれた娘を見捨てられるかよ!


 俺はツルハシを握り直しリザードマンに振り下ろした。


 5つの閃光がインパクトの瞬間ほとばしる。追加攻撃が入った。一瞬でリザードマンは光の粒になって消え去った。

 それと同時に地面が崩れ去った。

 罠が発動したのだ。俺は宙ぶらりんな体の体勢を立て直し下へ下へと降りていった。程なくして俺の足元に地面の感触が伝わる。


 ”ガン! ドン! ボコ!”


 道の先で鈍い音が響き渡る。俺は急いで音の鳴る方へ行くと巨大な魔獣がまるで猫がネズミをいたぶるように何かを転がしていた。


 俺が作ったベレー帽が足元に転がっている。俺が研いだ短剣が転がっている。


「あああああああああああ!!!」


 頭のなかが白くなった。ツルハシを何度も何度も魔獣に殴り付けた何度も何度も。俺の左腕が飛んだ。だからなんだ。左腕がどうした。右足も飛んだ。もう立っていられない。だからなんだ。


 お前は殺す! お前は殺す!


 絶対に殺す!


 いつのまにか俺は地面を叩いていた。何度も、何度も、何もない場所を叩いていた。

 周りを見ると魔獣はもういない。

 アレドナリンが出ているせいか傷は熱いくらいで痛みは感じない。

 「レオナ……」

 俺は彼女のもとへ這いずって行った。


「ごめんもっと早く決断していたら……」


「ケ……ンタさ……」

 レオナが俺の名を呼ぶ。死んだと思っていたレオナが俺の名前を呼んだ。俺はすぐさまストレージから回復薬(大)を取りだしレオナに飲ませたが上手くいかない。ほとんど意識もなく内蔵もやられいるのだろう、迷ってなどいられない俺は自分の口に回復薬を流し込み口移しでレオナに飲ませた少しずつ、こぼさないように。


 ポーションの効果はすぐに表れレオナの体を癒していった。もう大丈夫だ、よかった。


「ケンタさん?」

 気がついたレオナは周りを見渡して俺を見る。


「魔獣が! え、手と足がなんで、なんで。ケンタさんの」

 レオナは混乱しているようで呼吸も荒くなる、俺は片腕で彼女抱き締めた。

「助けにきた、もう大丈夫だから」

「ご、ごめんなさい私のせいでケンタさんの腕と足が……」

 なに、こんなもの回復薬(大)があればニョキニョキと生えてくるさ。

俺はストレージから回復薬(大)を取り出そうとしたがさっきのでエルダートレイン時代の回復薬はすべて使ってしまったようだ。

 おれは今朝作った回復薬(低++)を取りだし飲み干した二本飲むとなんとか血は止まり傷もふさがった。


 大きな傷一つにつき回復薬(低++)1個って感じだな。


「なんで私みたいに傷が治らないんですか」


「ああ、回復薬(大)あれでさいごなんだ」


「なんで、私なんかに……」


「レオナが助かるには回復薬(大)しかなかったんだから当然だろ? そんなことより脱出だ」


「……はい」

 おれはレオナの肩を借りて、ロープがあるところまで戻った。童貞じゃなくても、女の子に肩を借りるとドキドキしちゃうよね。とは言え今はそんな雰囲気じゃないけど。

 肩を借りてるとレオナの横パイが当たる。なにげに大きいのですね大は小を兼ねると言う。 ならば巨乳は貧乳になり得るけど貧乳は巨乳にはなれない。悲しいけどこれ現実なのよね。


 あとでクニャラの頭を撫でてあげよう。


 俺は途中落ちていたベレー帽を拾うとレオナに被せた。

 だんだん腕と足に痛みが広がる。

 回復薬(低++)は表面上の治癒にしか効果がないようだ。

 もっと改良しないとな、痛みで落ちそうな意識を他のことを考えることによって保ちながら俺はロープへと急いだ。

 




地球崩壊の日は迫っています。さあ、ブクマをするのです、さすれば地球は救われます。

何をしているのです、それは違う作者のブクマです。

押すべきブクマは『異世界労働戦記☆スキル✕レベル☆生産者ケンタ』のブクマです。

さあ、今こそみんなの力を合わせて世界を救いましょう。


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