表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/15

湖へ

この作品はシナリオです。読みにくいでしょうがよろしくお願いします。

○湖

まだ残雪のある山麓の湖。

小春日和である。


○湖岸

氷の張った湖。

桜並木を帽子をかぶった老人(東山)が歩いている。

老人、岸辺を見、はっと立ち止まる。


氷面へ下りかがみこむ。

帽子を掴み氷の面を磨く。


氷に閉ざされた美しい女性の顔。

着物姿の各務原悦子(25才)である。

老人大いに驚き慌てる。


○水中

水中でセーラー服の女生徒(18歳の悦子)が、

男子生徒(山本太一)の背中を蹴り沈めている。


○タイトル

『眠る湖』


○タイトルバック

水中の二人。

やがて男子生徒は下に沈み、

女子生徒は浮上する。


○水面

浮上した女子生徒(悦子)の顔。

大きく息をついでゆっくりと湖岸へ泳ぐ悦子。

遠くにボートが見える。


○湖岸

湖岸の岩に泳ぎ着き力尽きて岩につかまり気を失う悦子。


○湖

新緑に映える美しい湖の遠景。


○山道

4駆のバンが走っている。


○車、フロント

丸商陸上部の監督山下俊介が運転している。

助手席に鈴木隼人。皆ジャージを着ている。


○車内

中座席に各務原悦子と山本太一。

後部座席に中村瞳と竹内佳子が座っている。

皆楽しそうである。


(山下)「今年の3年生はインターハイ予選が

最高だったな。鈴木と中村、ごくろうさん」

皆、拍手する。


(鈴木と瞳)「ありがとうございます!」

(山下)「いよいよ卒業だ。就職のほうはどうだ?」

(瞳)「農協の職員に決まりました」

(皆)「ほう!」


(山下)「そうか、それはおめでとう!」

皆、拍手する。

(鈴木)「俺、警察官になろうと思うて試験受ける。

だめだったら車のセールスマン」

皆、笑う。


(山下)「そうか、がんばれよ」

(山本)「俺、家手伝えと言われとる」

(山下)「農家じゃったのお前んとこ。大事な後継者じゃ」


(佳子)「私も後継者。美容師になるの」

(山下)「そうか、専門学校じゃの。がんばりゃあ。各務原は?」

(悦子)「私は、何もまだ決めとらん」


(山下)「そうか。いまどきゃバイトでも何でもありゃあ。お母さんは?」

(悦子)「海女の仕事だけはさせんと言うとる」

(山下)「そうか。お前んとこ女手ひとつで大変じゃもんナ。はよ、楽さしちゃりや」


悦子、複雑な顔をする。

車、急カーブで大きく揺れる。

(皆)「ワー!キャー!先生!ハハハ!」

つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ