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【2025/12/25コミカライズ②巻発売!】異世界転生したら愛犬ベスのほうが強かったんだが ~職業街の人でも出来る宿屋経営と街の守り方~【WEB版】  作者: 影木とふ「ベスつよ」②巻発売中!
19 異世界転生したら地下迷宮に異変が起きたんだが

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七百一話 フォウティア様ご登場で俺の首が物理的に飛ぶかもしれない様





「いやぁ激しかったなぁ~。列車の中で私たちだけで楽しんでいたら~、急に社長が鼻息荒く立ち上がって何度も挑んできてさ~。全員を相手にして疲れた社長が最後は全裸で座りこんじゃってさ~、あ~、あの時の熱い思い出が私の身体に刻まれてる~。あっはは~」



 カフェジゼリィ=アゼリィで昼食を済ませ、ペルセフォス城へ。


 久しぶりにサーズ姫様にお会い出来たのだが、直前に水着魔女ラビコが騒いだおかげで俺は激疲労。


 肩で息をしながらサーズ姫様に丁寧にご挨拶をしたら、ザ・王族様、という優雅な口調と仕草で、『なんだ、来る途中の魔晶列車で全員としたのか?』と言ってきた。


 ん?


 あれ? サーズ姫様って……こんなことを言う人だったっけ?


 あと水着魔女ラビコさんよ、確かに俺たちは来る途中の魔晶列車で『脱衣カードゲーム』をして、俺が全敗して裸で正座、とかいう状況にはなったが、なんかどうとでも取れる、エロ方向に曲解しやすいワード選択してねぇ?




「ほ、ほう……それはつまり、全員で誘惑をしたら興奮した彼が襲いかかってきて、何度も、激しく、熱く行為をしてきた、と。ま、まぁラビィコールにロゼリィ殿にアプティ殿、クロックリム殿にうちの暴走直進娘ハイライン、全員を同時に相手にすれば、いくら強靭な身体と不屈の精神を持つ彼でも疲労し、裸で座り込んでしまった、と……」


 サーズ姫様が言った『全員としたのか?』という言葉に水着魔女ラビコが悪乗りし、ニヤニヤしながら俺の身体にわざとらしく絡みつき、ただの脱衣カードゲームで俺が全敗した結果をエロっぽく披露し始めた。


 そしてそれにサーズ姫様が食いつき、冷静を保ちつつも、真っ赤な顔で水着魔女ラビコの嘘……ではないが、誇張された曲解ストーリーに興味津々で耳を傾ける。


 あの……ここお城の入口で、結構な数の騎士さんたちが見ているんですよ。


 もちろんこの国の王族様であられるサーズ姫様、そして実績だけはすごい水着魔女ラビコに尊敬と羨望の眼差しを向けている、純粋で志の高い騎士さんがたくさんいるんです。


 お願いだから彼等の夢と希望を壊さないで……


「そそ、私の身体を欲まみれの目で見てきてさ~、十六歳であの激しさでしょ~? これは二十歳になった全盛期の社長ってどういう行為を求めてくるのか、超期待と不安~。私の身体、もつかな~? あっはは~」


「……じゅ、十代は勢い、そして行為を繰り返し経験が蓄積されたとき……つまり二十代で完成系の身体を手に入れた彼の行為は……ゴクリ……」


 ちょ……!


 どうしたんですかサーズ姫様! こんなの水着魔女ラビコのいつもの面白さ最優先の嘘と誇張と大げさ曲解トークじゃないですか!


 まずい、王都で滅多にお目にかかれない水着魔女ラビコがいるもんだから、騎士さんたちが集まってきて結構な騒ぎになってきたぞ……。


 お願いサーズ姫様、いつもの冷静で気高い王族様に戻って……!


「ち、違いますよ! ラビコが言っているのは、脱衣カードゲームで俺が全敗して全裸で正座しましたっていう話を大げさに言っているだけで、俺が尊敬する仲間であり大事なパーティーメンバーであるみんなに手を出すわけがないじゃないですか!」


「……っ! そうか、五人を相手にしてもなお君の身体の熱と欲は収まらない……次は私、というわけか……。いいだろう、体力には自信がある。そこにいる貧弱なラビィコールでは味わえなかった行為も私なら耐えられる。来るがいい、欲の強さなら私も負けてはいないぞ……君に跨り動けなくなるまで二人で昇り詰めようではないか……はははは!」


 妙な方向に煽るラビコと、真に受けたサーズ姫様の間に入り弁明するが、サーズ姫様が大興奮で俺の両肩をガッツリ掴んでくる。


 いたた……サーズ姫様って握力すごいのね……って、マズイぞ、マジで良いようにラビコに乗せられてるし……。


「う~わ、何この変態姫~。久しぶりに会ったら部下たちの前で性癖大公開~! ププ~、ちょ、どんだけ欲求貯め込んでたんだって~の、マジおもろ~! 私の大事な社長がド変態姫に襲われちゃう~、あっはは~!」


 てめぇラビコ……煽った張本人が爆笑してんじゃねぇよ!


 責任取ってこの騒動を治めろっての……! 



「どうしたのです、この騒ぎ。あら……お久しぶりですみなさん。なるほど、あなた方が来られていたのですか」


 前には大興奮のサーズ姫様、後ろには爆笑しながら煽る水着魔女ラビコ……どうすんだよコレ……と思っていたら、階段の上から気品のある女性の声が響いた。


「おや、もしかしてとても良いところをお邪魔してしまったのでしょうか。アーリーガル、うちのサーズが楽しめるよう人払いを」


「ハッ! これは見世物ではない、皆、すぐに持ち場に戻るように! 日々国の為に時間をお使いくださっている我らがサーズ様の貴重なプライベートタイムをお邪魔してはいけない! 他言も厳禁!」


 何だこの上品なお声は……と思ったら、今現在のペルセフォス王国の国王の立場であられるフォウティア様じゃないですか……! 


 横には良い声で何か言っている男性が……って、サーズ姫様のお尻スキーのアーリーガル! 


 ……あれ、紹介の文言間違えたかも。


 まぁ訂正の文字がもったいないし、いいか。


 

 騒ぎで集まっていた騎士たちがすぐに持ち場に戻り始め、俺たちの周りの人垣が一瞬で消えた。


 おっふ、さすがフォウティア様。


 一声で集団を治め動かせる、これぞ王族様だ。



「ふふ、とてもお元気そうですね。あなたのご活躍は私の耳にもたくさん入っていますよ。見てください、私も買ったんです、あなたが発案して作られた冒険者センター公式ガイドブック」


 フォウティア様がニコニコと俺たちに近付いてきて、懐から何か本を出してきた。


 って、あれって俺が冒険者センター本部から来られたクラリオさんに進言して作ってもらった、水着魔女ラビコが表紙の冒険者センター公式ガイドブック!


 まさかフォウティア様までお買い上げされているとは……。


「これ、とても良いですね。さすが、ラビィコールが情報を出しているだけはあります。駆け出しどころか、ベテランの冒険者さんにも有用な本ですし、うちの騎士たちにも勉強の為に購入し、全員に配布いたしました。これは騎士養成学校でも教科書で使えるレベルの、とても実戦的で確実な情報が詰まった本です。なぜ今までこのような本が無かったのか……あなたのおかげです、本当にありがとうございます。まさにこれはこの世界に起きた革命とも言える重要な転換期……」


「あ、そういえばサーズ様、先生が次はフォウティア様だ、と言っていました。先生はフォウティア様のお体に興味津々だそうですよ」


 フォウティア様が本を片手に熱弁し、よし、これはサーズ姫様の大興奮も収まりつつあるし、素晴らしい展開だ! と思っていたら、騎士のハイラが真顔で『あ、思い出した』的にサーズ姫様に余計な進言。


「……何?」


 ちょ……サーズ姫様が上品な顔をしかめてしまったじゃないか……!


 ハイラァァ! 俺がいつフォウティア様を狙っているとか言ったんだよ!


 それ、水着魔女ラビコが言った、面白最優先のやつだろ!


 俺の発言じゃあねぇよ!


「ほう……そちらの五人に欲のままに手を出し、この私をも手籠めにし、さらにはフォウティア姉さんをも落とそうと言うのか」


「あら……? あなたにそういう目で見られていたのでしたら、とても光栄です。ふふ、でもその目はうちのサーズに向けていただけると嬉しいです。最近溜まっているのか、アレの稼働率が高くて……そろそろあなたにうちのサーズを引き取って欲しいなぁと。ふふ、どうでしょう」


 サーズ姫様とフォウティア様が並んで俺に迫ってきたぞ……なんだこの状況……王族様お二人に怖い笑顔で迫られるとか、なかなか出来ない体験だぞ……いや、出来たら体験したくない……!


 これ全部水着魔女ラビコのせいだろ……! 


 あと余計な事を言ったハイラ!


「にゃっははははは! さっすがキング……その場を面白くするためだけにフォウティア様に手を出そうとするとか……命と身体張り過ぎだろ! おっもしれぇ、やっぱキングって最高だぜ、笑い過ぎてお腹いてぇ!」


 ク……クロ様……お願い、この場を治められるのは、ペルセフォス王国と仲が良い、魔法の国セレスティアの第二王女の、同じ王族の立場をお持ちのあなただけです……!


 腹抱えて涙流して爆笑していないで、早く助けて……このままだと俺、不敬罪とかで物理的に首が飛ぶかもしれないんだって……!


「分かる~、うちの社長って、面白くする為なら簡単に命を張るんだよね~。変態姫とフォウティアの両方同時に手を出したらどうなるか、考えたらすぐに分かるのにさ~。あ、でも私はそんな社長を応援するよ~。負け裁判で参考人として適当なこと言うぐらいはしてあげる~。あっはは~」


 水着魔女ラビコがクロに同調し、爆笑しながら俺をバンバン叩いてくる。


 てめぇの嘘と誇張が事の発端なのに、何を憐みの顔で笑ってんだよ!


「あの、その、面会には何を持ってくればいいですか?」


 ちょ、宿の娘ロゼリィさん、俺まだ捕まってないですって! つか無罪!


「先生だと、エロ本ですかね。先生の今までの実績を加味すれば、監獄でもそれぐらいのことは許容してもらえるかと」


 ハイラさん?


 監獄にエロ本……? あの、何のお話ですか……



 つかマジで誰か早くこれを治めて……みんな悪乗りしすぎでしょう……悪乗り……、だよね?



 あと、フォウティア様が言っていた『アレの稼働率が高い』って、何の話……






































「異世界転生したら愛犬ベスのほうが強かったんだが」


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【以下定型文】



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         影木とふ












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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます♪皆んな「ちょーい!?」って感じですね♪ 社長諦めましょう。もうきっとお城での評判はお察しですよ?又やってるぞ?ぐらいかと。後、皆んなと宜しくしたことの修正で、電車で脱衣カード…
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