表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化&コミカライズ!】異世界転生したら愛犬ベスのほうが強かったんだが ~職業街の人でも出来る宿屋経営と街の守り方~【WEB版】  作者: 影木とふ「ベスつよ」②巻発売中!
19 異世界転生したら地下迷宮に異変が起きたんだが

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

697/702

六百九十六話 カードゲームの強さ序列トップはフォウティア様で最後は全員に抱きつきたい様




「いやぁ、しっかし快適だなぁ。魔晶列車一本でペルセフォス王都に行けるとか、マジでソルートンって出世したよなぁ。にゃっははは!」


「それもこれも全部先生のおかげですよね。私もまさか生きている間に魔晶列車延伸の瞬間に立ち会えるなんて思ってもいませんでした。そしてソルートンは、今では私の第二の人生の出発点……いえ、やっと私に訪れた人生のスタート地点……私、やっと人間になれました!」




 俺たちは騎士ハイラをペルセフォス王都に送り届ける為に魔晶列車に乗車中。


 王都に帰るのを全力で嫌がっていたハイラだったが、先ほど催されたカードゲームで考えを改めてくれたらしく、今ではニコニコ笑顔で猫耳フードのクロと談笑している。


 やっと人間になれたって……ハイラは時々表現が大げさなんだよな。



 クロが言っていたが、俺たちが住んでいる港街ソルートンからペルセフォス王都に行こうとしたら、以前なら、まずは馬車で十二時間かけてフォレステイの街へ、そしてそこからやっと魔晶列車に乗り、鈍行なら二日、特急なら二十四時間かけてペルセフォス王都に到着、という流れだった。


 だが最近ソルートンには魔晶列車が延伸され、なんと魔晶列車一本、特急なら二十五時間でペルセフォス王都に行けるようになったのだ。


 馬車移動が基本の異世界において、十二時間という時間の短縮は相当でかい。


 なにせ馬車での移動は遅い上にお尻が痛くなるし、震動も結構あるので、人によっては馬車酔いがある。


 さらに平和な日本育ちの俺には最初理解できなかった、馬車は盗賊等の襲撃の危険性があるってこと。


 運良く俺は馬車移動で危険な目に遭ったことは無いが、人生という長いスパンで言えば、いつかは遭遇する可能性があった。


 各地を移動する商人さんや、物を運ぶお仕事のかたは本当に大変だと思う。


 だが魔晶列車では、その危険性はゼロ。


 快適に、しかも早く移動出来るという神の乗り物。


 さすがにお金はかかるが、命との天秤にはかからないだろう。


 まぁ、俺が元いた世界でも、視野を広げれば列車強盗が起きている地域もあったので、列車安全説も絶対ではないが。


 つか、最初ソルートンからペルセフォス王都に行こうとしたとき、マジで俺たちが乗っている列車が襲われたからな。


 そう、蒸気モンスターに。


 人間にではなく、モンスターに。うーん、まさに異世界。


 あの時は今いる騎士ハイラと愛犬ベスが頑張ってくれたから、なんとか無事で済んだけど。



「先生ー、先ほどは素晴らしい物を見せていただきありがとうございます! 眼福でしたー、ああ、もう私の人生に悔いは無いです……」


 騎士ハイラが俺に抱きついてきて恍惚の表情なのだが、悔いが無い……いやいや、あなたまだ十九歳でしょう。もっと生きることに貪欲で良いと思いますよ。


「ちえー、俺ってカードゲームには自信があったんだけどなぁ……こっちではなんか勝てないんだよなぁ。カードゲームキングの異名が泣くぜ……」


 異世界に来る前の日本にいたとき、小中高と、よく休み時間にカードゲームをやっていたのだが、俺はそこそこの勝率を誇っていた。


 でもなぜか異世界であるこっちに来てからは、ほぼ全敗なんだよなぁ……。


 さっきだって、勝てればここにいるお美しい女性陣の裸が合法的に見れる状況だっていうのに、俺ボロ負けで逆に裸にされたし。


 くそぅ……宿の娘ロゼリィとかの裸、見たかったなぁ。


 ああ、あれかな、俺はこうやって欲を出したから負けたのか……。


 神様は見ている、と。



「カードゲームキング~? うっそでしょ社長、あれだけクッソ弱いのにカードゲームキングとか……ぶっふ~! 私、水着からスタートで脱衣カードゲーム余裕だったよ~? あ、クソ弱キング君、ハンデいる~? って水着以上のハンデってどうやればいいんだろ~! あっはは~」


 俺のセリフに水着魔女ラビコが大爆笑。


 くそ……反論出来ねぇ……こいつ、マジでカードゲーム強いんだよ。


 不正していなくてあの強さ……運の良さだけであそこまで連勝出来るものなのか?


「ああ、でもこの私でもカードゲームで勝てない相手がいてさ~。あの女、マジでやっばいよ~」


 水着魔女ラビコが俺の頭をポンポン叩きながら言うが、ほう、ラビコより強いやつがこの世にいるのか。


 しかも負けず嫌いの水着魔女ラビコが認めるレベル……一体どんな女性なんだ。


「それ、すっごい興味あるんだけど、誰か聞いてもいいかな」


「え~? ああ、フォウティア。あの澄まし笑顔の仮面かぶった強欲女さ~、あっはは~」


 ラビコが応えてくれたが、え、フォウティア様って……このペルセフォス王国の現国王であられる……フォウティア様?


 つか、国王様相手に澄まし笑顔の仮面かぶった、とか言うなよ……。


 まぁこいつは、そのペルセフォス王国の国王と同等の権利を持っているらしいから大丈夫なのだろうが。


 フォウティア様かぁ……何度かお会いしたけど、いつもニコニコ笑顔で優しそうな人だ

った記憶。


「あ、フォウティア様は本当にお強いですよ。大げさに言うなら……人間の限界を超えた強さ、でしょうか」


 騎士ハイラが補足してくれたが、人間の限界を超えた強さ……だと?


 どういう意味か分からないが……水着魔女ラビコがいれば会うことも可能だろうし、その時にカードゲームの極意を聞いてみようかな……。


 なんかこういう移動時間、なぜかラビコが脱衣カードゲームを催すし。


 事前に対策を得て、勝てるようになれば……そう、お美しい女性陣の裸が見放題……! ってことに……!


「フォウティア様かぁ、今度コツを聞いてみようかな……」


「あ~、もしかして社長、フォウティアの裸が見たいってやつ~?」


 俺がボソっと呟くと、水着魔女ラビコがしかめっ面で反応。


 え? フォウティア様の裸……? そ、それは……ぜひとも御拝見してみたいけど、俺はそんなこと一言も言ってな……


「社長の好みってフォウティアなの~? うっそでしょ~、絶対私のほうがスタイルいいよ~? 見たことあるし、フォウティアの裸」


 え、ラビコってフォウティア様の裸を見たことがあるのか……そ、それは一体どういう感じだったのか、ぜひともイラスト化を……!


「え、その、比較するのはおこがましいですが、その、私もその、そこそこのプロポーションだと思うのですが……私では……ダメですか……?」


 宿の娘ロゼリィがモジモジしながら近寄って来たが、いや、誰もフォウティア様の裸が見たいとか好みとか言ってないですって!


 見たいけど!


「ぐううぅうう……まさか先生がフォウティア様推しだとは……。マズイです……これは緊急でサーズ様に先生の不倫のご報告しなければ……!」


 ハイラが焦った顔で何か言っているが、いや、推しとか言ってないし、つか誰が不倫をしたんだよ! 俺、十六歳の童貞独身! 不倫とかありえねぇだろ!


「……マスターが行くところにずっと、ついていきます……出来れば島……」


 バニー娘アプティも無表情に反応したが、いや、出来れば島って何。


「うひゃぁー、キングがまさかのペルセフォス王族全員同時狙いとかビビるぜェ。そういやリュウルが懐いていたけど……ああ、なるほどなぁ。すでに男のリュウルは落として、次は女のサーズ様、最後にフォウティア様に行く流れかー。まぁキングなら出来ンじゃね? 男含め、王族全員同時に抱くとか後世まで語り継がれる偉業だろ! それ最高に面白れぇからやっとけって! にゃっははははは!」


 猫耳フードのクロがうんうん頷き大爆笑。


 誰をすでに落として誰に行く流れだって?

 

 リュウル様ってフォウティア様とサーズ姫様の弟の、十歳にしてとんでもなく優秀な男の子だろ?


 そういやなぜか懐かれているけど、俺からは何のアクションも起こしてねぇって!


 フォウティア様とサーズ姫様とリュウル様に手を出すって、なにが偉業だバカ言え、絶対に捕まるし面白で人生棒に振れるかっての!


 いくら俺が女性に飢えていようが、十歳の男の子に手を出すわけがないだろ!



 どうせ捕まるなら、宿の娘ロゼリィと水着魔女ラビコとバニー娘アプティと猫耳フードのクロ、騎士ハイラ……商売人アンリーナ……正社員五人娘、それこそサーズ姫様に手を出してから……うん、いいな、絶対に無理だけど、夢が広がる。


 うん、そしてこの思想──そう、犯罪者そのものである──

 







































「異世界転生したら愛犬ベスのほうが強かったんだが」


書籍 ① ② 巻 発売中!


コミカライズ版 ① 巻 発売中!



++++++++++++++



【以下定型文】



作品を読んで興味を持ってくれた読者様! よろしければ下にある


『☆☆☆☆☆』のポイントをよろしくお願いいたします。


応援する意味でブックマーク登録やご感想、レビュー等いただけたらとても嬉しいです!


         影木とふ









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
お帰りなさい!お久しぶりです!更新ありがとうございます♪社長の煩悩大暴走!又、ゲーム負けたんですか…そうですか。(ド安定)でもいまだに、ひとりでできるもん。謎
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ