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1 異世界転生したら犬のほうが強かったんだが

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六十五話 お風呂施設ついにオープン様


「お待たせいたしました! ジゼリィ=アゼリィ露天風呂、本日オープンです!」




 新たに完成した施設、大浴場と露天風呂がついに一般のお客さん向けにオープンとなった。


 事前に宣伝チラシを配り、オープン前日の昨日まで食堂利用者にお風呂だけの利用の半額券を渡していたのが功を奏し、多くの利用者で行列が出来た。


 お風呂&ランチセットや、お風呂&デザート、お風呂&ディナーセットなど、オーナーの奥さんのジゼリィさんとプランを考えていたが、これが結構好評。


 あとワンデイチケットやウィークリーチケット、回数券などお得なプランを考えられるだけ提供した。



「いまのとこ、お風呂ランチに回数券が人気か。まだ初日だしな、傾向分析は早いか」


 お客さんの流れを男女別年齢別にデータを取ってもらい、それを参考に今後改善していくつもり。




「いやぁすごいよ。飛ぶように冷たい飲み物やデザートが売れていくよ。忙しすぎて昼休憩無くなっちゃったけど、はは。事前に材料のストック増やしておいて正解だったね、さすが若旦那」


 調理担当イケメンボイス兄さんが忙しくて嬉しい悲鳴を上げる。


 冷たい物は風呂上り欲しくなるしな、予想通りか。


「兄さんすいません、お昼は十分間だけでも必ず交代で取って下さい。休まないと必ずミスが起きてそれ以上にタイムロスが起きますから」


「了解、交代で回すよ。さぁて、肉焼くぞー」






「ど、どうしましょう……」



 ロゼリィが困った顔で俺に走って来た。


「シャンプーとかボディソープが欲しいってか」


 持ち込みは許可してある。でも忘れたり、家から大きいボトル持ってくるのは手間と考える人もそりゃあいるか。


 しまったな、小さいボトルのシャンプーとか用意しておくべきだったか。これは予想していなかった。


 よし備え付けのシャンプー、ボディソープを用意しよう。


 しかも一種類だけじゃなく、何種類も用意するか。選ぶ楽しみは欲しいよな。今後の改善点か。



「商店街で買ってくる。据え置きのシャンプーとかを用意しよう。数種類あれば好みで使ってくれるだろうし」


「わ、分かりました! 私も行きます! 女性に人気のシャンプーを教えてあげますね」


 助かる、正直何がいいのか分からないしな。オーナーに予算の相談だ。




「あっれれ~この宿屋、こんなに混雑するようなところじゃなかったのになぁ~。ねぇローエン、ジゼリィ~?」


「はは、それは言わないでくれラビコ。酒飲めればいいだろってしか考えてなかったからなぁ。変わるもんだなぁ」


「そうだね、時代に沿った変化ってやつかね。うちは上手く世代交代が出来そうさ」


「あージゼリィ~? 私は社長をロゼリィに渡す気はないよ~。色仕掛けで落とすのさ~」


「あはは、参ったね。こりゃー娘には頑張ってもらわないとな」







 ロゼリィのアドバイスで買ってきたシャンプーを数種類設置。


 あとはシャンプーの減り具合で人気を計って改善。


 バイト五人娘のかわいらしい制服も人気。男性はもちろん、女性客の評判も良かった。その服が欲しいという人もいたが、さすがにあれは売り物じゃないしな。このお店の看板ってやつだ。





「……そうだなぁ、この宿屋専用のシャンプーとか作れないかな。お土産とかも」


「うわー専用シャンプーいいですね! 私が欲しいです」



 夕方、客足も落ち着いたので、ロゼリィと夕飯。


 しかしそういう物作ってくれるツテがない。どっかにお願い出来ないかなぁ。



「隊長ー疲れましたー……」


 ちょっとぐったりしたセレサが横に座って来た。さすがにバイト五人組にも疲れが見えるか。


「夕飯、交代で取ってくれよ。いつもなら半額取るが、今日はオーナーのおごりだってよ」


「おおお! 飯タダ! やったぜ! おかわりは? 兄貴おかわりは!?」


 ヘルブラが瀕死状態から生き返った。


「おかわりはダメだ。その代わり兄さんデザートおごってくれるってさ」


「やったーー!!」


 五人娘に笑顔が戻る。






「はぁ、夜の露天風呂もいいもんだ」



 宿泊客は一日一枚回数券が出るので、それを使ってお風呂。


「たしかにシャンプーが数種類あるのっていいな」


 ここにこの宿でしかないシャンプー置いて使ってもらって、帰りにカウンターでさっき使ったシャンプーが売っていたら買ってくれる人もいそうだな。



「つーか、いち宿泊客の俺がなんでこんな戦略練ってるんだ……」


 ここに正式雇用お願いするって将来もいいのかなぁ。


 

 なんて思ったお風呂施設運営初日の満月の夜。













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