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六十四話 お風呂完成だけどこれが限界だと思う様


 大浴場&露天風呂、完成。



「これはすごいな」



 業者のおっちゃんがかなり頑張ってくれ、かなり豪華な物が出来た。




「やった……やりました! 自宅にお風呂! お風呂ー!!」


 ロゼリィがかなりのハイテンション。よほど嬉しいのだろう。


 本物の温泉ではなく、沸かしただけのお湯ではあるが宿に大浴場があるのはかなり売りになるだろう。


 食堂でお客さんの話を聞いていると、かなりの人が楽しみにしている雰囲気だったし。


 


 季節ごとにバラを浮かべたバラの湯や、オレンジを浮かせたりと定期的に変化を付けていく予定。


 今日はスタッフさんだけのプレオープン。とりあえず手に入ったバラを浮かべてある。




「すごいです……お風呂にお花を浮かべるとか、初めて見ました! とてもいい香りですし見た目が綺麗で幻想的です」



 ロゼリィが今にもお風呂に飛び込む雰囲気。服脱いでからな、ロゼリィ。


 温泉じゃないから本物には勝てないので、他の手段で特徴付けないと話題にはならないからな。仕掛けは大事なのさ。見た目もいいしね。


「うは~お風呂にお花~こんな発想があるんだね~社長って商人の才能あるよ~冒険者なんてもう辞めたら~? あっはは」


 いや、俺は冒険者だ。異世界で冒険者やんないでどうすんだよ。

 



 とりあえず男湯にスタッフ全員集まって完成記念のオーナーのお言葉を聞く。


「それでは皆さん、本日はスタッフ貸切となっていますので、存分に楽しんで明日への活力にしてもらいたい。では女性陣は女湯へ移動でバラの湯を満喫してください」


 混浴は無いぞ。しょうがないだろ、そういうのはトラブル起きるから商売じゃきついんだ。俺のチートアイの出番無し。



「隊長女湯に行きましょうよ! 目隠しすれば大丈夫ですって!」


 セレサがぐいぐい腕を引っ張る。


 アホか行けるわけねーだろ。行きたいけど。


「兄貴発案なんだろ、これ? バイトの私達も毎日タダでお風呂入り放題とかすごいよな! こりゃー兄貴には恩返しが必要だろ。背中とか流してやんぞ!」


 ヘルブラも腕を引っ張る。背中流してもらうぐらいなら……いいのか、な?


「あっはは~よ~し、このラビコ様が社長の背中というか前のほうも洗ってやろう~素手でギュギュッといってみよっか~」


 ラビコが面白いもの見つけたと、悪乗りしだしたぞ。


「前のほうを素手でギュギュッ……千切れてドーン……」


 お、おい恐ろしいこと言うなよアランス……。冗談だよな……?


「……背中、流してあげたいです。タ、タオルで目隠ししていただければ……私は構いませんよ?」


 ロゼリィがもじもじしながら言ってきた。おいマジか。


 これ全年齢版だよな? 俺の若さと情熱が突き抜ける日が来たのか?




 女性陣の許可が下りた。


 オーナー含む男性人から羨ましそうな視線を受けつつ、なぜか俺だけ女湯へ。ラビコとロゼリィに手を掴んでもらい誘導。


「………………」


 目隠しは厳重にしてある。


 というかここで何かミスったら宿屋にいれなくなるので俺はおとなしくするぞ。チラリもポロリもない。すまんな、みんな。


 バスチェアーに座り、おとなしく待つ。背中だけ流してもらったらすぐに男湯に戻ろう。



「はいはーい! 一番手はバイト五人組です! 隊長のおかげでかわいい制服、お風呂入り放題の特権をもらえた恩返しです!」


 お前等まだ知り合って日が浅いってのに律儀だな。嬉しいけど。


「オリーブアタックなのです、せーの。はい!」

「セレサです。意外に腕逞しいですね、そーれ!」

「おー兄貴背中すごいな、男の背中だ!」

「石鹸わしわし……手が滑っちゃう……なんて……」

「あれれこの膨らみは何だろう、見ちゃいけないマウンテン」



 ほぉおお……! すまん、みんな……俺はここまでだ……。


「あ……! 隊長顔真っ赤で倒れました! ど、どうしましょう!」





 薄くなる意識の中俺は思う。


 色々とこれが限界なんじゃないかな。Rなんたら基準なんてものは異世界にはないっぽいから、これ以上はみんなもおいで異世界に、と書き残しておく。







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