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17 異世界転生したら星が落ちる国があったんだが

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六百三十八話 星神の国レディアホロウ2 お城前の豪華野外劇場と歴史資料館様





「はい、これがみんなの憧れ~、星神の国レディアホロウが誇る野外大型劇場さ~」



 翌日午前九時過ぎ、俺たちはレディアホロウ城の目の前にある円形の大型ステージに来ていた。




 昨日の温泉施設でのトラブルは周囲の注目を一気に集めてしまい、逃げるようにホテルにダッシュ帰宅。


 なんでお風呂ぐらい普通に入れないのか……。


 まぁ俺としては、薄着のアインエッセリオさんの揺れる山二つが至近距離で見れたので良しとしよう。


 ホテルの部屋は全員が泊まれる大部屋を取り就寝。


 さすがに長旅でみんな疲れていただろうしな。



「でかいな。ステージも広いし、客席も数千人は座れそうか」


 石造りのステージ施設。かなりお金をかけて作られたらしく、あちこちに芸術性の高い彫刻が施され、客席の部分の長い石のベンチですら豪華に作られている。


 作られてから千年以上経過しているらしいが、劣化した部分をとても丁寧に補修していたり、管理がとても行き届いている。


 野外で維持も大変だろうに、ゴミ一つ落ちていないしとても綺麗。


 なんというか、ここでステージに上がる演者にも、それを見に来る観客にも愛されている施設なんだな、ということがすごい伝わってくる。


「人気の歌劇なんかは当然満席で~、立ち見の人が何重にもなってすっごいことになるらしいよ~」


 水着魔女ラビコが色々説明してくれて助かる。


 ラビコは十年近く世界を巡っただけあって、マジで博識だよな。



「で、こっちが歴史資料館~。星神の国レディアホロウが誇る千年のスターたちの衣装とか~、小道具とかが間近で見れるファンにはヨダレものの施設さ~。あっはは~」


 ステージの横には大きな美術館みたいな建物があり、ここには過去活躍した偉人たちの愛用品や肖像画、歴史などが記されている。


 入館料一人五G、日本感覚五百円取られるが、建物の広さと展示物の多さは圧倒的で、五百円って安すぎでは、と思えてしまうレベル。


 ペットも小型までなら入場可能。愛犬がいる俺にはありがたい施設だぜ。


「それでラビコ、一番古い偉人、このレディアホロウの劇場を生み出したという勇者様の資料はどこなんだ?」


 正直俺はこの異世界の有名な演者や歌手など、芸能人的な人は誰も知らない。


 俺がラビコに頼んでここに連れてきてもらった理由はただ一つ。



「はい、これが社長お望みの星神の国レディアホロウの偉人、星神様と呼ばれる勇者様のコーナー。あっはは~」


 建物の一番奥、警備員がしっかり監視している部屋に到着。


 全てガラスのケースに入れられ、厳重に管理されている。


「これ、確か全部複製品だったよな。本物は全部お城にあるとか。まぁ一般人にゃあ見れる機会もないってやつ、にゃっはは」

 

 猫耳フードのクロが小道具などを見ながら笑うが、なるほど、千年近く前の物にしてはやけに小奇麗だなと思ったら、全部レプリカか。


 そして部屋の一番奥、大きなケースに飾られた物に俺は目を奪われる。


「これが着物、ですか。なんというか……不思議な服ですね」


 宿の娘ロゼリィも俺と同じ物を見て感想を言う。


 そう、これはどう見ても日本の『着物』。


 複製らしいが、鮮やかな花柄が施され、帯までしっかり作られている。


 ロゼリィからしたら異文化の不思議な服……そう感じるのが正解だ。


 まだこっちの異世界で『着物』という日本にある着物とそっくりな服が偶然生まれた、という可能性はあるが……。


「ラビコ、このプレートの名前は?」


「え~? ああ、さっきの劇場の名前にもなっているけど~、それが千年前の勇者様とやらのお名前さ~」


 着物の前には文字が刻まれたプレートが置いてあって、そこにはこう書いてあった『ミヨサキ様』と。



 俺はこの異世界に来てあちこちの国を見たが、服はスカートだったりズボンだったり、地球で言う『洋風』な文化が基本だった。


 その文化の延長で千年前に『着物』が生まれるだろうか。いや、考えにくい。


 俺は以前、花の国フルフローラに行く直前ぐらいにソルートンの商店街で安売りされていた着物っぽい服を買ったことがある。


 これは多分、レディアホロウで勇者の活躍を讃え『着物』を着て街を練り歩く文化が誕生してから千年が経ち広まり、簡易的な着物みたいな服が世界のあちこちで販売され始めたんだろうと想像は出来る。



 そして名前がミヨサキ……とても日本人の女性っぽい名前。


 この国を救った星神様、勇者と呼ばれた人は、日本からの異世界転生もしくは転移者なのでは……。


 そういえばレディアホロウ駅に着いたとき、演劇をやっていると思われる男性が『長く綺麗な黒髪、そして着物を纏い我らに手を差し伸べて……』とか言っていたような。


 長く綺麗な黒髪……異世界であるこっちにも普通に黒髪の人はいるし……着物……うーん、もう少し情報が欲しい。



 待てよ……そういえばもう一人『着物』っぽい服を着ている人物がこの異世界にいたな。


 銀の長い髪に狐の耳に尻尾、口から蒸気を吐き、御伽噺に出てくるよな色鮮やかな着物みたいな服を纏った男性──そう、銀の妖狐、あいつだ。



 どういうことだ……千年前のその女性と何か繋がりがあるのか……?






















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